(239)自分を救ってくれたバンド④
ロット・スチュワートが歌った【セイリング】は
死にゆく自分は神の許に行き、自由になるといった
観念してしまったあきらめの歌に聞こえます。
しかし
京都橘高校ブラスバンド部が奏でる【セイリング】は
【sing sing sing】など、それはそれはリズミカルな
そして過酷とも思える激しいダンスをしながらの演奏で
それを観ている観客の体の節々に住み着いていた
悪い成分を思いっきり絞り出してしてくれた後の静寂で
そこに聖なるエキスを注ぎ込んでくれる。
そう聴こえました。
心の底に響く曲、京都橘高校ブラスバンド部のオリジナル
【セイリング】に進化されているのです。
パレードやコンサートを聴き
一連のエンディングだったから
そのように心が動いたのかも知れません。
しかし
私にとって
同じ感動で涙を流した事を思い出させてくれた
素晴らしい、最高の人たちなのです。
当時
私が営業という仕事を担当して
ベテランの域になりたてのころでした。
今、巷で話題になっている某広告代理店ではありませんが(笑)
仕事をしていて血を吐いて一人前
予算(計画)は達成して当たり前
それに上積みアルファが成果として認められる。
万が一、計画が未達など
そんなことは恐ろしくて考えることすら出来ませんでした。
バブル崩壊後の
世界的にも業界も非常に厳しい時代がやってきた時です。
社長が喝を入れに各支店を回るというのです。
当然、私の所属支店は予算(計画)未達を間のがれない
最悪の状況下でした。
その当時、仕事で苦しみぬき自殺までした同僚もいました。
“コンポライアンス”という言葉も無かった時代
最悪の苦肉の策で、仕事で法を犯して逮捕される人など
本当に、体も脳も血流も全てが固まりついて
死を望んでしまうような環境、時代。
そんな中での社長の訪問です。
その日の朝礼で社長が挨拶(実際は喝を入れる)される。
社員全員直立不動、左右前後の規律正しい整列。
皆同じことを思っていたと思います。
「早く帰りたい、早くこの場から立ち去りたい。」
それぞれが
朝礼後の自分の行動をどうしようか
明日からいったいどう生きて行ったらいいのだろうか?
と、手と額に噴きだす汗をたれ流しながら
全身を硬直させて社長の一言一句に耳を傾けた。
絶対絶命の瞬間を待つ心境で・・・・・・・・
『皆さん、今の世界経済は・・・・・・・、ドルも・・・・』
『今、みんなには大変ご苦労をかけています。・・・・』
『・・・・・・・・・・・・』
『がんばりや~・・・。』
えっ??・・・・・・・
しばらく大講堂は沈黙が続きました。
その時、私は急に激しく涙が流れてきて
抑えることが出来ませんでした。
周りを伺うと、皆同じように涙を流していたのです。
大阪本社から来た
大阪出身の社長の心に響くこの一言が
皆の人生を変えたのです。
『よ~し、この社長の為に死ぬ気で頑張るぞ!!』
皆、そう思ったそうです。
結局、計画は20%も上積みできて
活気のある明るい支店に生まれ変わる事が出来たのでした。
言わせていただけるのなら
今、この苦しい選択をせまられている時に
京都橘高校ブラスバンド部の皆さんのおかげで
沈んでいた心を救って頂けたのです。
具体的には書けないのですが・・・・・・・・・・・
京都橘高等学校ブラスバンド部の皆さん
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