2018年11月1日に発表されたテレビ東京ホールディングスの第2半期連結決算は、売上高は2.8%増となったものの利益面では大幅減となった。営業利益は21億5600万円(37.9%減)、経常利益は20億8000万円(46.1%減)、当期純利益は11億7500万円(51.6%減)だった。
競争力強化を狙った積極的先行投資が利益を押し下げた。目先の利益でなく、長期的な成長を目指す。
このなかで好調を維持しているのが、ライツ事業のアニメ部門である。第2四半期までの売上高は97億4600万円と前年比で17%増と大きく伸びた。ここ数年は海外売上げの伸びが大きかったが、今期は国内売上げが21.4%増と貢献が大きく32億9600万円である。
しかし海外売上も14.9%増の二桁成長の64億5000万円と依然拡大を続ける。中国向けの動画配信、ゲームが好調な『NARUTO』に続き『BORUTO』も人気作品に加わった。欧米では配信が人気の『ブラック・クローバー』が主力となった。
ライツ事業アニメ部門は通期売上げで205億円を予想するが、充分射程圏にある。2015年3月期には82億円であった売上高は5年間で2.5倍に達する。
一方で実写やバラエティなどのライツ事業一般部門の第2四半期までの売上げは31億5700万円(1.7%減)である。アニメとは逆にこちらの成長を牽引するのは、国内動画配信向けの番組販売である。売上高は2015年3月期の37億円から18年3月期には61億円まで拡大したが、海外売上げはこれまでは全体の1桁%台と低い。
それが今期は上半期だけで海外売上げは中国向けを中心に77%増となった。アニメと同様に今後は海外展開が鍵になりそうだ。ライツ事業全体の売上高は129億400万円(11.8%増)である。
またアニメ関連では、アニメ専門チャンネル「AT-X」を運営するエー・ティー・エックスの売上高が26億4500万円、前年同期比10.7%の減少だ。加入者数減少を想定の範囲内にとどめたが、ライツ売上や広告関連売上が減少した。
[テレビ東京 ライツ事業アニメ 上半期売上高ベスト5]
1. 『NARUTO』
2.『BORUTO』
3.『遊戯王』
4.『ブラック・クローバー』
5. 『BLEACH』
[テレビ東京 ライツ事業アニメ 上半期粗利益ベスト5]
1. 『NARUTO』
2.『BORUTO』
3.『ポケットモンスター』
4.『ブラック・クローバー』
5. 『遊戯王』