黒夜行

>>2013年07月15日

ナガサレール イエタテール(ニコ・ニコルソン)



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内容に入ろうと思います。
本書は、フリーのイラストレーターであり、最近はマンガ家としても活躍しているニコ・ニコルソン氏の家族に起こった実際の出来事をマンガにした作品です。
ニコ・ニコルソン氏は宮城県亘理郡山元町の出身。3.11の東日本大震災時、母親(本書では「母ル」として登場)と祖母(同じく「婆ル」)が山元町の自宅に住んでおり、二人はそこで被災した。
突然の津波。黒い水に飲み込まれながらも、奇跡の生還。自宅の二階で凍えながら朝を待つ。翌朝、知らない家がご近所に!
そんな九死に一生を得た母ルと婆ル。しかしそこからも苦難の道程を辿ることになるニコ・ニコルソン氏一家。地震・津波だけではない、ダブルパンチ、トリプルパンチのような現実と闘いながらも、彼女たちは無謀にも、かつてと同じ場所に家を建てようとしていた!
婆ルがどうしても、地元に帰りたいという。家もない、町の人口も減っている、原発の不安もある、その他様々な問題があるにも拘わらず、婆ルはどうしても地元に帰りたがる。

『婆ルがあの場所にこだわるのはなぜか
住み慣れた土地から川崎に避難して二ヶ月半
婆ルはずっと元気がなかった
山元町は婆ルが何十年も根付いていた場所
そこの土や水や空気
それがなくなればしおれてしまうのだ
植えかえたとたんに枯れてしまう草花のように』

様々な事情から、あらゆる決断の矢面に立つことになるニコ・ニコルソン氏は、ついに家を建てる決断をする!
というような、ノンフィクションです。
マンガって、やっぱり凄いな、と思った。
前にもまったく同じことを書いた。ひうらさとる氏が発起人となり、複数のマンガ家が東北を取材、現地の「個人の物語」をマンガにしたアンソロジー「ストーリー311」を読んだ時も、同じふうに思った。
マンガって、やっぱり凄いな、と。
僕は、震災や原発の本を、それなりに読んできた。基本的には、すべて「文字だけ」の本だ。それらは、事実を正確に伝え、起こったことを記録するのには適したメディアかもしれない。
あるいは、僕はあまり見なかったが、震災や原発を扱ったテレビ番組やドキュメンタリーも数多く放送されたことだろう。映像も、事実を正確に伝え、起こったことを記録するのには文字以上に最適かもしれない。
しかし、どちらのメディアにしても、絶対にマンガに敵わない部分がある。
それは、マンガは、「圧倒的なシリアスさを、“面白く描く”ことが出来る」という点だ。
ストーリー311」の中で僕がもっとも好きだった話は、うめ氏の描いたマンガだ。震災を描きつつ、完璧にエンターテイメントとして昇華されている作品で、それを読んで僕は衝撃を受けた。震災や原発を、こんな風に表現することが出来るんだ、と思った。
本書も同じだ。著者のニコ・ニコルソン氏(とその家族)が体験した出来事は、もしかしたら著者が初めの方で書くように、「いたってフツーの家族」のことなのかもしれない。被災地では、ニコ・ニコルソン氏の体験は、そこまで珍しいものではないのかもしれないし、もっと辛い現実と立ち向かっている人もきっと多くいるのだろう。
しかし、被災地から遠く、既に大分前からすっかりと日常を取り戻してしまった土地に住んでいる僕らのような人間には、ニコ・ニコルソン氏の体験はとても「フツー」といえるようなものではないだろう。ここでは書かないが、ニコ・ニコルソン氏に振りかかるのは、震災や原発だけではないのだ。まさかこんなタイミングで、こんなにたくさんのことが重なってやってこなくても、と言いたくなるほどの現実の中にいる。
そういう現実を走り抜けた著者。正直、自分の経験を面白おかしくマンガに出来るような心境ではなかっただろう。逃げたいと思ったことだって、何度もあったはずだ。
しかしニコ・ニコルソン氏は、このマンガを描いた。そして出来上がった作品は、シリアスな現実をアクロバティックに“笑い”に変える、凄まじい作品だった。
それは、「マンガ」というメディアが無意識の内に要請する強制力のようなものなのかもしれないと思う。他の多くのメディアは、大きくなりすぎた故に細分化され、映像であれば「報道」という枠組みが、文字であれば「ノンフィクション」という枠組みが用意される。そして、映像を選択するにせよ、文字を選択するにせよ、震災や原発を扱うと決めた時点で、それらは「報道」「ノンフィクション」という枠組みの中に自動的に放り込まれ、その枠からなかなか逃れることは難しい。
しかしマンガは、ここまで大きなメディアになりつつ、未だに「娯楽」というカテゴリーを手放していない。マンガは、それ全体で大きく「娯楽」という枠組みで括られ、その内側はそこまで細かく細分化されていないと僕は思う。
だからこそ、「マンガで書く」ということは、「ある程度の娯楽性を持たせる」ことを要請されるのではないかと思う。それが、「マンガ」という、日本人が育ててきた独特な表現方法の、非常に特殊な部分なのではないかと勝手に思っている。
だから本書は、誤解を恐れずに言うと、とてつもなく面白い。震災や原発を扱った作品に対して「面白い」という評価を与えることに、なんとなく抵抗感がある。あるのだが、しかしこの作品は「面白い」としか言いようがない。「面白い」のは当然、ニコ・ニコルソン氏らの「経験」ではない。「経験」は、恐ろしく、辛く、果てしないものだ。しかしその経験の「表現」が実に面白い。これこそがマンガの力だと僕は思う。「絵」という表現方法だから描き出せる、というのではない。「絵」で描き出せるのであれば、リアルな「映像」の方がより描き出せるという理屈になるはずだ。そうではない。「絵」だからではなく、「マンガという文化」そのものが、この「面白さ」を担保しているのだ。
もちろん、「マンガ特有の文化が担保する面白さ」を、文章で表現できるわけもない。だから本書が「どう面白いのか」をここで書くことは不可能だ。読んでもらうしかない。しかし本当に、よくもここまで面白いマンガに仕立て上げられたものだと思う。しかもそれは、現実の辛さを隠すことで生み出されるものではない。現実の辛さは、ふんだんに表現されている。しかし面白いのだ。
読んでいて、しみじみとさせられる場面がある。その多くが、母ルがポツリと呟く場面だ。

『私はさぁ…どうにかできると思ってたよ』

『なんだかどんどん、不幸な人扱いされてる気分になってきてさ~
毎日毎日ただ生きてるだけなんだけどなぁ』

母ルの素直な呟きには、胸を打たれることが多い。現実的に、母ルが一番苦労を背負い、現実と向き合っていかなくてはいけなくなる。現在も、未来も。そういう中で、母ルは出来る限り前を向こうとする。けれども、周囲を取り巻く状況の変化や、自分自身の心境の変化から、母ルは時々ガス抜きをするようにポツリと呟く。
母ルの言葉で一番印象深かったのは、これだろうか。

『神はいないので神棚はいりません』

この言葉の重さを、しみじみと感じた。
本書では、小さなエピソードも散りばめられていて面白い。東京で揺れを感じた時、ニコ・ニコルソン氏が落ち着きを取り戻したアホくさい一言とか、震災直後であっても大工が作業をしていた現実、あるいは実家とまったく連絡が取れないでいた時にニコ・ニコルソン氏が後悔したことなど、その時々の情景や感情をそうした小さなエピソードを通じて表現しているのがとてもうまいと思いました。
34ページには、実家の片付けをしに実家に戻った際に撮った写真も掲載されている。

『めちゃくちゃになった家。
実際、目にしてもどこか夢みたいな感覚で現実感がなかった。』

とニコ・ニコルソン氏は書くが、本当にそうだろう。
またコラムと称して、様々な知識も描かれていく。津波に耐えた食材の話、真面目な自衛隊員の話、被害判定がなんと目視で行われたことや、被災地の乱開発を防ぐために設けられた建築制限についてなど、役に立たない話や(笑)、知らなかった話など、様々な知識が得られて面白いと思いました。
「フツーの家族の話」と言いながら、その実壮絶な現実と立ち向かうことになった一人の漫画家の物語です。マンガという特殊な表現方法に担保されて、この作品は、震災や原発を扱いながら、物凄く面白い作品に仕上がっています。ハードなノンフィクションはちょっと…という方にもオススメできます。被害に遭っていない人間には、とても「フツー」とは思えない現実。しかし、程度の差はあるだろうけど、この現実を「フツー」と言い切るしかない実情。馬鹿馬鹿しく彩られた作品の向こうから、そんな現実が透けて見えるようにも思います。是非読んでみて下さい。

ニコ・ニコルソン「ナガサレール イエタテール」


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2013年ベスト

2013年の個人的ベストです。

小説

1位 宮部みゆき「ソロモンの偽証
2位 雛倉さりえ「ジェリー・フィッシュ
3位 山下卓「ノーサイドじゃ終わらない
4位 野崎まど「know
5位 笹本稜平「遺産
6位 島田荘司「写楽 閉じた国の幻
7位 須賀しのぶ「北の舞姫 永遠の曠野 <芙蓉千里>シリーズ」
8位 舞城王太郎「ディスコ探偵水曜日
9位 松家仁之「火山のふもとで
10位 辻村深月「島はぼくらと
11位 彩瀬まる「あのひとは蜘蛛を潰せない
12位 浅田次郎「一路
13位 森博嗣「喜嶋先生の静かな世界
14位 朝井リョウ「世界地図の下書き
15位 花村萬月「ウエストサイドソウル 西方之魂
16位 藤谷治「世界でいちばん美しい
17位 神林長平「言壺
18位 中脇初枝「わたしを見つけて
19位 奥泉光「黄色い水着の謎
20位 福澤徹三「東京難民


新書

1位 森博嗣「「やりがいのある仕事」という幻想
2位 青木薫「宇宙はなぜこのような宇宙なのか 人間原理と宇宙論」 3位 梅原大吾「勝ち続ける意志力
4位 平田オリザ「わかりあえないことから
5位 山田真哉+花輪陽子「手取り10万円台の俺でも安心するマネー話4つください
6位 小阪裕司「「心の時代」にモノを売る方法
7位 渡邉十絲子「今を生きるための現代詩
8位 更科功「化石の分子生物学
9位 坂口恭平「モバイルハウス 三万円で家をつくる
10位 山崎亮「コミュニティデザインの時代


小説・新書以外

1位 門田隆将「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日
2位 沢木耕太郎「キャパの十字架
3位 高野秀行「謎の独立国家ソマリランド
4位 綾瀬まる「暗い夜、星を数えて 3.11被災鉄道からの脱出
5位 朝日新聞特別報道部「プロメテウスの罠 3巻 4巻 5巻
6位 二村ヒトシ「恋とセックスで幸せになる秘密
7位 芦田宏直「努力する人間になってはいけない 学校と仕事と社会の新人論
8位 チャールズ・C・マン「1491 先コロンブス期アメリカ大陸をめぐる新発見
9位 マーカス・ラトレル「アフガン、たった一人の生還
10位 エイドリアン・べジャン+J・ペタ―・ゼイン「流れとかたち 万物のデザインを決める新たな物理法則
11位 内田樹「下流志向 学ばない子どもたち 働かない若者たち
12位 NHKクローズアップ現代取材班「助けてと言えない 孤立する三十代
13位 梅田望夫「羽生善治と現代 だれにも見えない未来をつくる
14位 湯谷昇羊「「いらっしゃいませ」と言えない国 中国で最も成功した外資・イトーヨーカ堂
15位 国分拓「ヤノマミ
16位 百田尚樹「「黄金のバンタム」を破った男
17位 山田ズーニー「半年で職場の星になる!働くためのコミュニケーション力
18位 大崎善生「赦す人」 19位 橋爪大三郎+大澤真幸「ふしぎなキリスト教
20位 奥野修司「ねじれた絆 赤ちゃん取り違え事件の十七年


コミック

1位 古谷実「ヒミズ
2位 浅野いにお「世界の終わりと夜明け前
3位 浅野いにお「うみべの女の子
4位 久保ミツロウ「モテキ
5位 ニコ・ニコルソン「ナガサレール イエタテール

番外

感想は書いてないのですけど、実はこれがコミックのダントツ1位

水城せとな「チーズは窮鼠の夢を見る」「俎上の鯉は二度跳ねる」

2012年ベスト

2012年の個人的ベストです
小説

1位 横山秀夫「64
2位 百田尚樹「海賊とよばれた男
3位 朝井リョウ「少女は卒業しない
4位 千早茜「森の家
5位 窪美澄「晴天の迷いクジラ
6位 朝井リョウ「もういちど生まれる
7位 小田雅久仁「本にだって雄と雌があります
8位 池井戸潤「下町ロケット
9位 山本弘「詩羽のいる街
10位 須賀しのぶ「芙蓉千里
11位 中脇初枝「きみはいい子
12位 久坂部羊「神の手
13位 金原ひとみ「マザーズ
14位 森博嗣「実験的経験 EXPERIMENTAL EXPERIENCE
15位 宮下奈都「終わらない歌
16位 朝井リョウ「何者
17位 有川浩「空飛ぶ広報室
18位 池井戸潤「ルーズベルト・ゲーム
19位 原田マハ「楽園のカンヴァス
20位 相沢沙呼「ココロ・ファインダ

新書

1位 倉本圭造「21世紀の薩長同盟を結べ
2位 木暮太一「僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?
3位 瀧本哲史「武器としての交渉思考
4位 坂口恭平「独立国家のつくりかた
5位 古賀史健「20歳の自分に受けさせたい文章講義
6位 新雅史「商店街はなぜ滅びるのか
7位 瀬名秀明「科学の栞 世界とつながる本棚
8位 イケダハヤト「年収150万円で僕らは自由に生きていく
9位 速水健朗「ラーメンと愛国
10位 倉山満「検証 財務省の近現代史

小説以外

1位 朝日新聞特別報道部「プロメテウスの罠」「プロメテウスの罠2
2位 森達也「A」「A3
3位 デヴィッド・フィッシャー「スエズ運河を消せ
4位 國分功一郎「暇と退屈の倫理学
5位 クリストファー・チャブリス+ダニエル・シモンズ「錯覚の科学
6位 卯月妙子「人間仮免中
7位 ジュディ・ダットン「理系の子
8位 笹原瑠似子「おもかげ復元師
9位 古市憲寿「絶望の国の幸福な若者たち
10位 ヨリス・ライエンダイク「こうして世界は誤解する
11位 石井光太「遺体
12位 佐野眞一「あんぽん 孫正義伝
13位 結城浩「数学ガール ガロア理論
14位 雨宮まみ「女子をこじらせて
15位 ミチオ・カク「2100年の科学ライフ
16位 鹿島圭介「警察庁長官を撃った男
17位 白戸圭一「ルポ 資源大陸アフリカ
18位 高瀬毅「ナガサキ―消えたもう一つの「原爆ドーム」
19位 二村ヒトシ「すべてはモテるためである
20位 平川克美「株式会社という病

2011年ベスト

2011年の個人的ベストです
小説
1位 千早茜「からまる
2位 朝井リョウ「星やどりの声
3位 高野和明「ジェノサイド
4位 三浦しをん「舟を編む
5位 百田尚樹「錨を上げよ
6位 今村夏子「こちらあみ子
7位 辻村深月「オーダーメイド殺人クラブ
8位 笹本稜平「天空への回廊
9位 地下沢中也「預言者ピッピ1巻預言者ピッピ2巻」(コミック)
10位 原田マハ「キネマの神様
11位 有川浩「県庁おもてなし課
12位 西加奈子「円卓
13位 宮下奈都「太陽のパスタ 豆のスープ
14位 辻村深月「水底フェスタ
15位 山田深夜「ロンツーは終わらない
16位 小川洋子「人質の朗読会
17位 長澤樹「消失グラデーション
18位 飛鳥井千砂「アシンメトリー
19位 松崎有理「あがり
20位 大沼紀子「てのひらの父

新書
1位 「「科学的思考」のレッスン
2位 「武器としての決断思考
3位 「街場のメディア論
4位 「デフレの正体
5位 「明日のコミュニケーション
6位 「もうダマされないための「科学」講義
7位 「自分探しと楽しさについて
8位 「ゲーテの警告
9位 「メディア・バイアス
10位 「量子力学の哲学

小説以外
1位 「死のテレビ実験
2位 「ピンポンさん
3位 「数学ガール 乱択アルゴリズム
4位 「消された一家
5位 「マネーボール
6位 「バタス 刑務所の掟
7位 「ぐろぐろ
8位 「自閉症裁判
9位 「孤独と不安のレッスン
10位 「月3万円ビジネス
番外 「困ってるひと」(諸事情あって実は感想を書いてないのでランキングからは外したけど、素晴らしい作品)
  翻译: