黒夜行

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水底フェスタ(辻村深月)





内容に入ろうと思います。
舞台は、睦ツ代村という、ロックと織物の村。
睦ツ代村では毎年、日本五大フェスの一つ、ムツシロ・ロック・フェスティバル、通称ムツシロックが開催される。広大な敷地のあちこちに会場が散らばり、元ゴルフ場だった場所にテントを張ってオールナイトのイベントにも参加できる。このムツシロックのお陰で睦ツ代村はかなり裕福で、平成の大合併の際にも、周辺の自治体からの合併要請をはねのけ、今でも村として存続している。
高校生の湧谷広海は、そんな睦シ代村の現村長・飛雄の息子だ。
広海は、睦ツ代村でほぼ唯一、ムツシロックの価値を知っている人間だ。ムツシロックを睦ツ代に誘致した全村長も、そして村の住人のほとんども、ムツシロックがいかに価値のあるイベントであるのか理解していない。それは、広海の幼なじみである門音と市村も同じだ。広海の後をついてムツシロックまで来るものの、その価値を理解しているわけではない。睦ツ代村でムツシロックの価値を理解できているのは、広海と、現村長で父である飛雄ぐらいのものだ。穏やかで村長らしからぬ飛雄とは、音楽の趣味を通じて繋がっている。
そしてもう一人、ムツシロックの価値を共有できる人物がいる。
ムツシロックの夜、広海はフェスの会場で、織場由貴美の姿を見かけた。
織場由貴美は、睦ツ代村出身の女優だ。知名度はそれほど高いわけではない。それでも、人目を惹く容姿は圧倒的だ。幸いその夜は、由貴美の存在に気づいたものはほとんどいなかったようだ。プライベートで来ているのだろうから、気づかれたくないだろう。
しかしフェスの夜から由貴美は、かつて自分が住んでいた、荒廃したボロ家に住み始めた。由貴美は既に両親を亡くしている。由貴美はただでさ、中学卒業と同時に村を出て、村の人間からよく思われていなかったが、母の葬式の際の態度で、また村中を敵に回すことになった。今村に居着いても、由貴美の味方はほとんどいないと言っていいだろう。
何故由貴美は、狭い社会特有の好奇心から自分が住む家の周囲を取り囲まれるようなことになっても、何故村にとどまり続けているのか。
それは、ちょっとした偶然だった。夏休みの最後を、小さな集落を水没させて作られた水根湖のほとりでゆったり過ごそうと思った広海は、そこで泣いている由貴美と出会ってしまった。
出会ってしまった。
広海は由貴美に言われた。
「村を売る手伝いをしてくれない?」

というような話です。
いやー、これは良かったです!こういう陳腐な表現は僕はあんまり好きじゃないんだけど、でもこれは、辻村深月の新境地と表現してもいいのではないかという感じがしました。これまでの辻村作品の良さを継承しつつ、新しいステージにたどり着いている。そういう印象を強く受けました。
まずはじめにどうしても書いておきたいことがある。あくまでこれから書くことはすべて僕の憶測で、まったくそういう意図はなかったりするのかもしれないけども。
僕は昔から、辻村作品に対してはこういう感想を常に抱いていた。
『子供の世界を書くのは巧いけど、大人の世界を書くのはそれほどでもない』
本作を読んだことで、この表現を訂正しなくてはいけないだろう、と思いました。
辻村深月は、子供を描くのが巧い、というのは正しいのだけど、それをもっと正確に捉えれば、『閉じ込められている感』を描くのが抜群に巧い、ということなんだと思います。子供の世界というのは本当に閉じている。主に学校で、もちろん学校以外の場所でもいいんだけど、基本的に狭い世界の中で生きている。それ以外の場所に逃げこむことは、自分一人の力ではなかなか難しい。また時には、閉じ込められているだけではなく、自らを閉じ込めることさえもある。辻村深月はそういう、絶望的な環境に閉じ込められた、その状況を描くのが抜群に巧いのだと思いました。
だからこそ、と繋げるのは少しおかしいのかもしれないけど、だからこそ辻村深月は、大人の世界を描くのが不得意、というか、子供を描く時のような強さを感じられないことが多いのかな、という感じがしています。大人って、どこか一つの世界にどうしようもなく閉じ込められてしまうことってなかなかないし、あったとしても、自分一人の力でそこから抜け出せる、それだけの環境は持ち合わせている。だから基本大人の世界というのは閉じない。もちろん閉じた世界もあるのだろうけど、子供の世界は閉じているのがデフォルトであるのとは対照的に、大人の世界はそこまでは閉じていない。
本書では、『閉じ込められている感』をすべて、『村』という環境が担っている。恐らくその点が、この作品が成功している大きな理由の一つではないかと思うのだ。
本書では、詳しい部分には触れないけど、かなり大人の世界が描かれている(その部分はネタバレ満載なので、ほとんど触れられない)。これが普通の環境での話であれば(もちろんそうであればこの作品は根本的に成り立たないのだけど、まあそれは置いておいて)、『閉じ込められている感』の含まれていない作品になって、辻村さんらしさの出し切れていない作品になっただろうと思います。でも本書では、大人の話を描きつつ、『閉じ込められている感』については、『睦ツ代村』という特集な村の環境がそれをすべて担っている。周囲の幼なじみなどと比較しても、そういう『閉じ込められている感』に敏感な広海を主人公に据えることで、子供の世界をほとんど描くことなく『閉じ込められている感』を滲み出させることに成功している。個人的に僕はずっと、先ほど書いたような、大人の世界は基本閉じていないという理由から、辻村さんは大人の世界を、子供の世界ほどには力強く描けないのではないか、と非常に失礼なことを考えていた。でも本書を読んで、なるほどこんなやり方があったのか!と驚きました。もちろん、じゃあいつでも村の話にすればいいかってそういうわけでもないから、まあ大変は大変だろうけど、本書で辻村深月は、『閉じ込められている感』と『大人の世界』を両立させることが出来る、という証明をした、と僕は感じました。
これを辻村さんが意図的にやったのか、あるいはただの偶然だったのかはわからないけど、どちらにしてもこの作品を書いたことで、辻村さんは作家としてちょっと何かが変わったんじゃないかな、と物凄く勝手に想像しています。
どうしても書きたかったことはとりあえずここまで。
正直本書は、なかなか内容に触れにくい。僕がさっきからそう表現している『大人の世界』の部分については、物語の大きな核になるので、基本的にはほとんど何も書けない感じです。物語がどう展開していくのか、読み進めながらしばらく予想がつかない物語でもあるんで、物語の大きな核の一つであるこの部分についてはほとんど触れないことにします。ただちょっとだけ感想を書くとすれば、怖い。怖すぎます。物語を追っていくと、東名高速道路を車で走っていたら、いつの間にかエアーズ・ロックに辿りついた、とでもいうような、そういう、日常から非日常への移行があります。いや、移行というのは違うか。日常と非日常が融け合って混じり合っていくような、そういう不安定感が本当に恐ろしいです。辻村深月の描く、刀を一閃するような鋭い文体と村の稠密な情報とが、日常の輪郭を否応なく際立たせた上で、その日常が非日常と融け合って行くので、恐ろしいなんてもんじゃありません。僕は昔から、こういう狭い共同体(村に限らず)って体質的にまったく受付ないんだけど、この物語は、僕みたいな拒絶感を普段抱かない人でも、ちょっとゾワッとするような、そんな物語なんじゃないかな、という気がします。
でも一応書いておきますけど、別に本書は、いわゆる『ホラー作品』ではありませんよ。怖さを感じるのは、ここで描かれていることが、現実と地続きなのだろうと容易に想像できてしまう部分なのです。
というわけで僕は、もう一つの物語の核である、広海と由貴美の恋愛の話を書くことにします。
本書の帯には、色んな文句が書かれています。例えば、『祝祭の夜には誰も死んではならない。』『復習するためこの村に帰ってきた。』とかですね。その中の一つに、
『辻村深月が描く一生に一度の恋』
というフレーズがあります。
正直こういう煽り文句は好きではないですが(まあ、売るためには仕方ない、という理由ももちろん分かるんですが)、確かに本書では、広海と由貴美の恋が物語の一つ大きな核になっていくことになります。
この恋は、ちょっとゾクゾクさせられる。
由貴美というのは、ひと言で表現してしまえるような人格ではないのだけど、敢えて無理矢理表現すると、『魔性の女』という陳腐な表現になります。容姿・体型・表情など、すべてが人目を惹く、芸能人だなというオーラをまとわせる由貴美は、何故か広海をゆるやかに絡めとっていく。何故広海なのか、という部分が、先ほどの『大人の世界』の云々と繋がっていくわけで、そっちとの関わりもなかなかスリリングなんだけど、広海と由貴美のやり取りだけ純粋に抜き出してみても、これは恋愛小説として凄く面白い。
これ、女性はどんな風に読むんだろうなぁ。
男的には、正直たまらん。作家名を知らずに、広海と由貴美の恋愛に関する部分だけ読んだとしたら、これ男の妄想バリバリじゃんか、と思っちゃうような感じはします。それぐらい、広海羨ましいぞテメェ!(とまあ、初めの内は思うわけですよ) 桜庭一樹の「私の男」を読んだ時も似たようなことを思ったけど、こういう、まさに男の願望丸出しみたいな展開って、女性はどんな風に読むのかちょっと気になります。もちろん、後々由貴美の目的(つまり、何故広海なのか、という部分)がきちんと語られるんで、ストーリー全体で考えれば別に問題ないんだろうけど、そこだけ抜き出した場合、もしかしたら一部女性からはあんまり支持を得られなかったりするのかなぁ、という感じがしたりもしました。
広海と由貴美の関係は、ここでも閉じている。広海も由貴美も、まず『村』という大きな存在に閉じ込められていて、そしてさらに自らを、二人の関係の中に閉じ込めようとする。元々孤独な身である由貴美はともかくとして、広海の方は大変だ。『睦ツ代村』に生まれた時から住んでいる広海にしてみれば、『村』から閉じ込められているという感覚は一度外に出た由貴美よりは大幅に薄いだろうけど(それでも、幼なじみである同級生たちよりは、そういう部分に敏感である)、由貴美の魔力に絡め取られていく広海は、自らを二人の関係の中に閉じ込めようとする過程で、どんどんと孤立していくことになる。そこにもまた、『村』という存在が立ちはだかる。二人が例えば東京で出会って東京で付き合いを重ねれば、何の問題もなかっただろう。しかし、村の中では、二人の自由は大幅に限られている。しかも、『大人の世界』との絡みで、広海の知らない部分でさらに大きなしがらみがついて回るのだ。
そんなかなり制約のある環境の中で、広海は由貴美に溺れていく。溺れていく、という表現がぴったり過ぎるほどに、広海はズブズブと由貴美の魅力に魅了されていく。その過程は、本当にゾクゾクさせてくれる。確かに広海は高校生だから、8歳も年上である由貴美にすれば、手懐けるのはさほど難しいことではないのかもしれないけど、それでも、由貴美が広海に対峙する際のあり方はカッコイイ。痺れるほどだ。これは高校生じゃなくたってやられるだろう、って感じするよなぁ。もちろん由貴美は、自らの容姿の良さを最大限に知った上でやっているわけで、誰にでも出来ることじゃないわけだけど、っていうか真似できる人はほとんどいないでしょうけどね。
広海と由貴美の関係は、中盤以降恐ろしく変遷していく。初めはたった二人だけで完結していた、そしてこれからもそうであることを広海は願っていた二人の関係に、徐々に『村』が侵食していく。海岸が波に削られて形を変えるように、『村』の存在が二人の関係の形をどんどんと変えていく。最後は、本当に怖い。何が本当なのか、わからなくなる。
これが、広海と由貴美の恋愛だけがメインの物語だったら、さほどどうということもなかっただろう。やはり二人の関係が、『村』という大きな存在に侵食され飲み込まれていく過程が凄まじいと思う。広海の運命を翻弄するその波は、村がとんでもない事態に陥った時でさえ、広海の目には見えない。それほど、日常によってその波は隠されてしまっているのだ。その、『村』の存在の大きさ、そして恐ろしさが、本当に凄まじい、という感じがしました。
『閉じ込められている感』を『村』に託しつつ描かれる『大人の世界』と、二人だけで完結するはずだった広海と由貴美の関係が『村』に侵食され飲み込まれる過程。この二つが、この物語の大きな核であり、そして大きな魅力であると思いました。
正直に言うと、物語の序盤は、それほどの物語にはならないのではないか、と思ってしまいました。フェスが行われ潤っているということを除けば、どこにでもあるような古い価値観を引きずった村と、そこに住む、村の違和感に嫌気が差しつつも村から離れる勇気があるわけでもない少年による、小さな物語なのだろう、と高を括っていました。とんでもありませんでした。中盤以降、日常がどんどんと非日常に侵食されていく過程は、まさに圧巻だと思います。また陳腐な表現を使いますが、この作品は辻村深月のターニングポイントとなる作品なのではないか、とそんな予感がしました。
辻村作品は割とどれもそうだと思いますが、読む人によって違う姿を見せる万華鏡のような物語ではないか、と思っています。本書も、どういう生い立ちの人が読むかによって、また感じ方が大きく変わるような気がします。僕は、本書で描かれるような強烈なムラ社会の経験はないのですが、そういう経験のある人が読んだらどう感じるのか、非常に気になります。もちろん、誰が読んでも楽しめる作品だと思います。是非読んでみてください。

辻村深月「水底フェスタ」


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Comment

[1]

こんばんは。改装オープン、おめでとうございます!!

実は黒夜行がリニューアルされて、ちょっと戸惑っています(笑)。
数日前は「工事中」らしく、閉鎖されていて心配していました。
このブログが覗けなくなってしまうと、私の読書ライフも衰退の一途を
辿るしかありません(泣)。何しろ、私のライフラインに等しい。。。
これからは何に頼ればよいのか、と悩んでいましたので、良かった好かった!
と胸をなで下ろしています。

通りすがりさんは文庫本の担当でしたよね。
最近『ラブオールプレイ』(小瀬木麻美さん)という本を読みました。
バドミントンの話(中学~高校)ですが、なかなか良かったです。
作者は確か書店員さんのようです。『何度でも君に温かいココアを』という本も
読んでみましたが、こちらの方が断然面白かったです!
吉野さんの『想い出あずかります』も読みましたが、どのように書き込めばよいのか
分かりません(泣)。IT文化は私の子供時代には無かったからなぁ、と
内心僻んでおります(笑)。試行錯誤して、頑張りますので見捨てないでくださいね。

歳のいったオバサンですが、これからもどうぞ宜しくお願いしますね。
ますますのご発展を祈念しています。

[2]

こちらにも来てくださってありがとうございますー!

いや、積極的に移したくはないんですけど、色んな状況を総合的に考えて、まあ移そうと決断したんでありました。すげーめんどくさいですけどね。
でも、ライフラインだなんて思ってもらえるのは嬉しいですね。これからも、まあ以前のようなペースで(9月になるとちょっと余裕が出る)本を読んで感想を書けると思うんで、またよろしくお願いしますね。

「ラブオールプレイ」は、僕もどうしてだか、著者が書店員だって知ってるのですよね。スポーツ物は、僕の中でこれが最高峰だろう、っていう三作品が鎮座しているんでなかなか手を出しにくかったりしますけど、機会があったらよんでみますね。

「想い出あずかります」は、すいません、まだ全然過去の記事を移してないんですよ。今こっちのブログで見れるのは、「タイニータイニーハッピー」と「水底フェスタ」だけです。なるべく早めに過去記事を移す予定なんで、気長に待っていてくださいねー。

こちらこそ、またいつでもコメントをお待ちしていますよ!
よろしくお願いいたしますー。

[4151]

こんばんは。
雨が凄いことになっていて、今日の気象予報士講座でも話題になっていました。確かに室内より外の方が暖かく、不思議な現象でしたね。きちんと説明されましたが、私の頭では???でした(汗)。確か「湿舌」という言葉が出てきたような…

やっとこの本を読み終えました。内容は伏せないといけませんので、感想を書くのは難しいですよね。でも、この村の持つ閉塞感は、多少分かりますよ。私も「村」ではありませんが「市」にもなれない「町」の出身ですので(笑)。さすがにこの村ほどではありませんが、住民のみんなが顔見知りという環境は息苦しいです。子供たちもこの町に家族みんなで住み続ける為には、不良やツッパリにはなれません。悪い噂は風のように伝わりますので。
私は大学までは地元でしたが、就職のために上京して、隣近所みな知らない人ばかりでやっと一息つけた感じでした(笑)。この開放感は何物にも代え難い、と痛感しました。誤解のないように書き加えますが、特別不良少女だったわけではありませんので(笑)。

話を戻しますね。女性の立場で考えると由貴美の生き方は痛々しいですね。芸能界はかなり危ない世界でしょうし、自分の意志とは関係なく流される気がします。しかも、この世界で生きて行くには並はずれた美貌と才能、またプライドが要求されるでしょう。広海に近づいた理由も複雑だったはずです。他人との関係(含む、恋愛)が計算の上に成り立っている感じを受けました。彼女の本心がどこにあるのか、非常に分かりにくいですよね。

通りすがりさんがお書きになったように、「大人社会」の怖さを描くのが辻村さんの趣旨とも思えました。「大人社会」というのは、見たことは見なかったことに、あったことはなかったことに、という意味ですよ。村を守るためにがっちりとしたヒエラルヒーがあり、住居区によって更にそれが強められていて、がんじがらめにされているみたいですね。それに慣れてしまえば、むしろ居心地がよい人もいるでしょうから、村の秩序を保つには一役買っているのでしょう。最後は、この本はホラー作品か?と思ったほどでした。辻村さん、よくぞここまで怖い作品を…という感じでした(笑)。

[4152]

こんばんはです~。ホント、なんかハチャメチャな雨でしたね。室内より外の方が暖かいなんて現象があったんですか?あんまり実感は出来なかったなぁ。なかなか珍しい現象みたいですね。

僕も、「市」になれない「町」出身でしたけど(ただ最近合併して「市」になりました 笑)、そこまでの閉塞感を覚えたことがなかったんですよね。そこまで、隣近所のつながりが強い地域でもなかった気がするし、それより僕にとっては、『家族』というものの単位の方からの閉塞感の方がずっと強かったです(笑)。だから、ここで描かれていることは、僕自身の実感としてはなかなか持てないのですよね。こうなんだろうなぁ、という安易な想像をさらに超えたような描写で凄かったです。

由貴美がこの村で生まれていなかったらどうだっただろう、と思ったりはしますね、どうしても。そもそも芸能界に行こうと思ったか。思ったとして、広海に近づくような結果に陥っていたかどうか。もしもの話を考えてみたくなるほど、なかなかハードな人生だと思いました。ホント、本心がどこにあるのかわかりづらいですよね。

それまで子供の社会を濃密に描いていた辻村さんだったんで、大人の社会をここまで濃密に描いていることに個人的には驚きました。しかもそれが、僕が感じる限り、かなり成功しているように思えたのでなおさらです。ラストは、賛否あるでしょうね。ウチのスタッフの一人は、あのラストは嫌いだってはっきり言ってました(辻村さんの大ファンなんですけどね)。

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2013年ベスト

2013年の個人的ベストです。

小説

1位 宮部みゆき「ソロモンの偽証
2位 雛倉さりえ「ジェリー・フィッシュ
3位 山下卓「ノーサイドじゃ終わらない
4位 野崎まど「know
5位 笹本稜平「遺産
6位 島田荘司「写楽 閉じた国の幻
7位 須賀しのぶ「北の舞姫 永遠の曠野 <芙蓉千里>シリーズ」
8位 舞城王太郎「ディスコ探偵水曜日
9位 松家仁之「火山のふもとで
10位 辻村深月「島はぼくらと
11位 彩瀬まる「あのひとは蜘蛛を潰せない
12位 浅田次郎「一路
13位 森博嗣「喜嶋先生の静かな世界
14位 朝井リョウ「世界地図の下書き
15位 花村萬月「ウエストサイドソウル 西方之魂
16位 藤谷治「世界でいちばん美しい
17位 神林長平「言壺
18位 中脇初枝「わたしを見つけて
19位 奥泉光「黄色い水着の謎
20位 福澤徹三「東京難民


新書

1位 森博嗣「「やりがいのある仕事」という幻想
2位 青木薫「宇宙はなぜこのような宇宙なのか 人間原理と宇宙論」 3位 梅原大吾「勝ち続ける意志力
4位 平田オリザ「わかりあえないことから
5位 山田真哉+花輪陽子「手取り10万円台の俺でも安心するマネー話4つください
6位 小阪裕司「「心の時代」にモノを売る方法
7位 渡邉十絲子「今を生きるための現代詩
8位 更科功「化石の分子生物学
9位 坂口恭平「モバイルハウス 三万円で家をつくる
10位 山崎亮「コミュニティデザインの時代


小説・新書以外

1位 門田隆将「死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日
2位 沢木耕太郎「キャパの十字架
3位 高野秀行「謎の独立国家ソマリランド
4位 綾瀬まる「暗い夜、星を数えて 3.11被災鉄道からの脱出
5位 朝日新聞特別報道部「プロメテウスの罠 3巻 4巻 5巻
6位 二村ヒトシ「恋とセックスで幸せになる秘密
7位 芦田宏直「努力する人間になってはいけない 学校と仕事と社会の新人論
8位 チャールズ・C・マン「1491 先コロンブス期アメリカ大陸をめぐる新発見
9位 マーカス・ラトレル「アフガン、たった一人の生還
10位 エイドリアン・べジャン+J・ペタ―・ゼイン「流れとかたち 万物のデザインを決める新たな物理法則
11位 内田樹「下流志向 学ばない子どもたち 働かない若者たち
12位 NHKクローズアップ現代取材班「助けてと言えない 孤立する三十代
13位 梅田望夫「羽生善治と現代 だれにも見えない未来をつくる
14位 湯谷昇羊「「いらっしゃいませ」と言えない国 中国で最も成功した外資・イトーヨーカ堂
15位 国分拓「ヤノマミ
16位 百田尚樹「「黄金のバンタム」を破った男
17位 山田ズーニー「半年で職場の星になる!働くためのコミュニケーション力
18位 大崎善生「赦す人」 19位 橋爪大三郎+大澤真幸「ふしぎなキリスト教
20位 奥野修司「ねじれた絆 赤ちゃん取り違え事件の十七年


コミック

1位 古谷実「ヒミズ
2位 浅野いにお「世界の終わりと夜明け前
3位 浅野いにお「うみべの女の子
4位 久保ミツロウ「モテキ
5位 ニコ・ニコルソン「ナガサレール イエタテール

番外

感想は書いてないのですけど、実はこれがコミックのダントツ1位

水城せとな「チーズは窮鼠の夢を見る」「俎上の鯉は二度跳ねる」

2012年ベスト

2012年の個人的ベストです
小説

1位 横山秀夫「64
2位 百田尚樹「海賊とよばれた男
3位 朝井リョウ「少女は卒業しない
4位 千早茜「森の家
5位 窪美澄「晴天の迷いクジラ
6位 朝井リョウ「もういちど生まれる
7位 小田雅久仁「本にだって雄と雌があります
8位 池井戸潤「下町ロケット
9位 山本弘「詩羽のいる街
10位 須賀しのぶ「芙蓉千里
11位 中脇初枝「きみはいい子
12位 久坂部羊「神の手
13位 金原ひとみ「マザーズ
14位 森博嗣「実験的経験 EXPERIMENTAL EXPERIENCE
15位 宮下奈都「終わらない歌
16位 朝井リョウ「何者
17位 有川浩「空飛ぶ広報室
18位 池井戸潤「ルーズベルト・ゲーム
19位 原田マハ「楽園のカンヴァス
20位 相沢沙呼「ココロ・ファインダ

新書

1位 倉本圭造「21世紀の薩長同盟を結べ
2位 木暮太一「僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?
3位 瀧本哲史「武器としての交渉思考
4位 坂口恭平「独立国家のつくりかた
5位 古賀史健「20歳の自分に受けさせたい文章講義
6位 新雅史「商店街はなぜ滅びるのか
7位 瀬名秀明「科学の栞 世界とつながる本棚
8位 イケダハヤト「年収150万円で僕らは自由に生きていく
9位 速水健朗「ラーメンと愛国
10位 倉山満「検証 財務省の近現代史

小説以外

1位 朝日新聞特別報道部「プロメテウスの罠」「プロメテウスの罠2
2位 森達也「A」「A3
3位 デヴィッド・フィッシャー「スエズ運河を消せ
4位 國分功一郎「暇と退屈の倫理学
5位 クリストファー・チャブリス+ダニエル・シモンズ「錯覚の科学
6位 卯月妙子「人間仮免中
7位 ジュディ・ダットン「理系の子
8位 笹原瑠似子「おもかげ復元師
9位 古市憲寿「絶望の国の幸福な若者たち
10位 ヨリス・ライエンダイク「こうして世界は誤解する
11位 石井光太「遺体
12位 佐野眞一「あんぽん 孫正義伝
13位 結城浩「数学ガール ガロア理論
14位 雨宮まみ「女子をこじらせて
15位 ミチオ・カク「2100年の科学ライフ
16位 鹿島圭介「警察庁長官を撃った男
17位 白戸圭一「ルポ 資源大陸アフリカ
18位 高瀬毅「ナガサキ―消えたもう一つの「原爆ドーム」
19位 二村ヒトシ「すべてはモテるためである
20位 平川克美「株式会社という病

2011年ベスト

2011年の個人的ベストです
小説
1位 千早茜「からまる
2位 朝井リョウ「星やどりの声
3位 高野和明「ジェノサイド
4位 三浦しをん「舟を編む
5位 百田尚樹「錨を上げよ
6位 今村夏子「こちらあみ子
7位 辻村深月「オーダーメイド殺人クラブ
8位 笹本稜平「天空への回廊
9位 地下沢中也「預言者ピッピ1巻預言者ピッピ2巻」(コミック)
10位 原田マハ「キネマの神様
11位 有川浩「県庁おもてなし課
12位 西加奈子「円卓
13位 宮下奈都「太陽のパスタ 豆のスープ
14位 辻村深月「水底フェスタ
15位 山田深夜「ロンツーは終わらない
16位 小川洋子「人質の朗読会
17位 長澤樹「消失グラデーション
18位 飛鳥井千砂「アシンメトリー
19位 松崎有理「あがり
20位 大沼紀子「てのひらの父

新書
1位 「「科学的思考」のレッスン
2位 「武器としての決断思考
3位 「街場のメディア論
4位 「デフレの正体
5位 「明日のコミュニケーション
6位 「もうダマされないための「科学」講義
7位 「自分探しと楽しさについて
8位 「ゲーテの警告
9位 「メディア・バイアス
10位 「量子力学の哲学

小説以外
1位 「死のテレビ実験
2位 「ピンポンさん
3位 「数学ガール 乱択アルゴリズム
4位 「消された一家
5位 「マネーボール
6位 「バタス 刑務所の掟
7位 「ぐろぐろ
8位 「自閉症裁判
9位 「孤独と不安のレッスン
10位 「月3万円ビジネス
番外 「困ってるひと」(諸事情あって実は感想を書いてないのでランキングからは外したけど、素晴らしい作品)
  翻译: