アイフルの業務停止をキッカケに、消費者金融の金利が大きな問題になっています。
既にご承知の通り、利息制限法と出資法の2つの制度で、上限金利の設定が異なることが問題になっているのですね。

私も、職業柄、随分以前より消費者金融の問題については提起し、ブログでも2重金利について取り上げていましたので、今更このブログで触れる気持ちはありませんでした。しかし、テレビの評論家等の話を聞いていて、何か大きな違和感を感じます。

評論家やメディア,そして一部政治家は、根本的な部分で大きな勘違いをしていませんか?

彼らに共通する論評は、2つの制度による異なった上限金利は一応否定しますが、消費者金融の存在や高金利については否定しないどころか、むしろ肯定する論評をしていることです。
中には、お前は消費者金融の回し者か!!・・・と、思えるような発言をされる有名な国会議員もおられました。

よく考えてくださいよ。

29.2%もの高金利で借入をして、負担無くその返済を確実に実行できる債務者がいますか? 余裕が無いから、消費者金融からしかお金を借りられない方が、そんな高金利で返済できるんですか?
個人と法人との違いは有りますが、中小建設業者などは25%の売上粗利益を確保することが難しい時代に、29.2%の金利を合法だと政府が認めているんです・・・間違ってませんか?

今でこそ、1部上場の大企業になっている会社もありますが、消費者金融の生い立ちを考えれば、人権を無視した違法な取立てをするのは不思議でもなんでもありません。彼らは、高利貸しなんですから、ヤクザまがいの取立てをして当たり前なんです。
それを、出資法に守られて株式上場や素敵なテレビCMを流すことにより、国民を勘違いさせているだけなんです。
消費者金融がどれだけの利益をあげていますか?全て、債務者の血と汗と・・・命を吸い上げた結果なんですよ。

そんな企業に、期待するような社員教育などできるわけはありません。それ以前に、まともな人間が社員として続くわけがありません。
不動産業には、宅地建物取引業主任者という資格があります。
旅行業には、旅行業務取扱管理者という資格があります。
建設業には、数え切れない資格があります。
どうして、消費者金融の世界には資格が無いんですか?お客さんの命を奪っても平然としている業界に、何故それを防止すべき資格が無いんでしょう?もう、資格でビシビシ縛るしかないのでは?

銀行や信用金庫は、ここ最近、急激に消費者金融の世界に足を踏み入れています。
消費者金融会社の子会社化や提携による窓口での取り扱い、そして自らの消費者金融業務の開始・・・。
もう、銀行と消費者金融の境界が無くなった感じさえあります。
これでいいんでしょうか?銀行にはプライドが無いんでしょうかね・・・。

一番、疑問を感じることは、「消費者金融が無ければ、銀行でお金を借りられない人はどうするんだ!!」という論評です。しかも、国会議員の・・・。
こんな馬鹿な国会議員が、3万人を超える自殺者を出す原因を作ってるんですね。
いったい今まで、どれだけの血税を金融機関に投資してきたんですか?その甲斐あって、金融機関は膨大な利益を取り戻しました。
今こそ、金融機関に恩返しをさせる時ではないんですか?
1時的に本当にお金に困っている消費者に、金融機関は利益を度外視して貸出しをすべきです。今までは、個人の信用情報が少なくてリスクが大きかったでしょうが、消費者金融の個人情報は既に十分に入手したはずです。もう、言い訳はできないはずです。

テレビ等のメデイアは、消費者金融は大きなスポンサーです。
政治家は、膨大な献金や裏金を貰っているのかもしれません。
評論家は、その場限りの付け焼刃の論評をすることが仕事かもしれません。

でもね、もっと現実を見てくださいよ。
自分のためではなく、国民のために真面目に考えてもらえませんかね・・・。