経営者は、このコロナウイルス禍において、ストレスの発散ができているのでしょうか。
優秀な経営者は、仕事により溜まったストレスの発散が上手いといいます。
そんな経営者は、ストレスは溜まって当たり前という捉え方の中で、様々なストレスの発散方法を持っておられます。
それほど、経営者はストレスが溜まるものであり、経営を守るためには、ストレス発散方法を身に付ける必要があるということなのです。
セミナーなどで、経営が厳しい環境においては、意味のないブライトは捨ててくださいとお願いをします。
プライドには、経営者の矜持として持っておくべきものと、経営者の見栄として持っておられるものがあると思います。
矜持としてのプライドは、いついかなる時も失わずに堅持すべきなのは当然です。
しかし、経営者として意味のない、見栄を張る意味でのプライドは、経営が厳しい環境においては、即刻、捨て去るべきだというのが原則です。
例えばですが、高級車に乗っておられる中小企業の経営者は少なくはなく、一つのステータスだといえるのかもしれません。
1000万円を超える様な高級車であろうとも、健全な経営環境においては、大きな問題にはならないでしょう。
しかし、経営が厳しくなり、経営改善に取組む必要がある厳しい状況においては、考え方を改めなければなりません。
従業員などに対して、雇用条件面でも無理をお願いするような状況で、経営者だけが今まで変わらずに贅沢を続けるなど許されるものではありません。
無理をお願いする以上、従業員は常に経営者の姿勢を見るようになりますから、まず経営者が変わる必要があるのです。
だから、セミナーの冒頭などで、経営危機に立ち向かう経営者の姿勢を見せる意味で、もっとも見えやすい自家用車である高級車に触れる様にしています。
高級車から大衆車に乗り換えた姿を見て、従業員は経営者の覚悟を感じるのではないでしょうか。
ただ、全てがそうでもなく、高級車のまま乗り続けた方が、会社が良い結果に向かう
場合もあるのかもしれません。
ある経営者は、唯一の楽しみが、大好きな車に乗っての通勤時間であり、一人寛げる時間でしたし、様々なことを考えられる時間でした。
経営者にとって、日頃のストレスが発散できる貴重な空間であり、経営者としての責任を果たすために不可欠なものなのです。
そんな経営者に、たとえ経営が厳しいからといって、唯一無二の幸せの対象を処分しろとは言えませんし、悪い結果につながってしまう可能性は少なくありません。
本来なら、高級車を処分する毅然とした姿勢を見せるべきかもしれませんが、経営者のストレス発散は、経営を維持するために優先的なテーマになりますから、そのまま乗り続けるのも選択肢になるということになります。
それほど、経営者のストレス発散は、経営維持において重要なキーワードなのです。
あるご相談者は、高級クラブなどに飲みに行くのが、唯一の趣味で、ストレスの発散方法でした。
仕事で、どんなに嫌なことがあっても、クラブに飲みに行くことで、翌日はすっきり仕事に取組むことができるのです。
優れたストレス発散方法だと思いますが、それなりの高額な費用が必要となりますので、経営危機に陥った様な状況では、当然に控えるべきものだといえます。
しかし、唯一のストレス発散方法を取り上げれば、そのご相談者はストレスが溜まり、ポジティブに経営に取組めなくなってしまいます。
そう考えると、経営の厳しい状況でも、ある程度は容認すべきことだといえるのかもしれません。
当然、今までの様に頻繁にではなく、経営者がストレスを発散できる最低限まで、ギリギリの抑制した状況でということになります。
私は、それほどに、経営者のストレス発散は重要なテーマだと考えています。
健全な経営時においても、経営者はストレスが自然と溜まるものですし、経営危機状況であれば尚更であり、ストレスが溜まれば、正常な経営判断さえもてきなくなるかもしれないからです。
経営者は孤独であり、他人に相談できなくて、一人で頭を悩ます事案も多く、ストレスは溜まって当たり前だといえます。
したがって、その溜まったストレスを、どの様に解消させるかが重要だといえるのです。
冒頭でもご紹介しましたが、ストレス発散の方法を持っているかは、経営者に求められる重要な資質だといえます。
コロナウイルスは、ストレスの発散にも影響を与えています。
ストレスの発散方法が、ゴルフやハイキングなど、屋外のコロナウイルスの影響を受けないものなら、今でも日常的にストレスの発散ができていると思います。
しかし、お酒や、カラオケなど、コロナウイルスの影響で制約を受けるものなら、制約が続く環境で、随分とストレスも溜まっておられるのではないでしょうか。
その様な経営者は、何か、早急に、他のストレス発散方法を見つける必要があるのかもしれません。
この、コロナウイルス禍という、未曾有の異常経営環境を生き残るには、経営者がストレスを上手く発散させることが不可欠だといえねのですから・・・。
経営者のストレス発散は、経営者の余暇や趣味・遊びといった贅沢と捉えるのではなく、経営を維持するために不可欠だと捉えるべきなのです。
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