責任ある経営者でも、弱音を吐きたくなる時があります。

特に、業績が悪化し、資金繰りも難しくなり、将来的な展望が見えないときなど、弱気になって当たり前なのかもしれません。

しかし、経営者であれば、弱気になって弱音を吐きたくなっても、ネガティブに諦める様な表現だけは避けるべきでしょう。

どんな厳しい状況に置かれようとも、その責任において、最善と思われる方向に向かってポジティブに取り組むべきなのが経営者だからです。



中小事業者にとって、本当に厳しい経営環境になってきました。

日々、少しずつ確実に、悪化をし続けている様に感じます。

これだけ厳しい経営環境になってくると、コロナ禍にも増して、中小事業者は業績の確保が大変ではないでしょう。

実際、様々な場面で、経営者の弱音を耳にするようになりました。

  『返済が辛く、楽になりたい・・・』
  『何をしていいか判らず、もう限界・・・』
  『もう気力もなく、諦めるしかない・・・』
  『もう破産するしかない・・・』

この様な厳しい表現で現状を認識し、その言葉が我々の耳に飛び込んでくるのです。

まさしく、現状を具体的に表現した言葉であり、大変な経営環境であることを再認識させてくれます。

ただ、それだけで納得するわけにはいかない違和感も、これらの表現から感じざるを得ません。

何故か、ネガティブな表現だけで埋め尽くされ、ポジティブな表現が見つからないのは、気持ちとしては理解できても、経営者としては問題があると思います。

たしかに、コロナ禍で散々苦労されて、やっと行動制限が解除されてホッとして、これからに期待されていたのでしょう。

これからは、業績も回復して経営も楽になると思っていたのに、こんな環境になってしまっていますから、少しぐらい弱音を吐いても仕方がありません。

今まで、何とかしようと散々に努力をされてこられた結果だからこそ、この様な表現に至ったのでしょう。

しかし、その結果だとしても、現状を嘆くだけの経営者では困るのです。

何故なら、その様な経営者は、打開に向けた取り組みを放棄し、間違った選択をされてしまう可能性が高いからなのです。

実際、現状を確認してみてください。

経営者として、全てを捧げて何とかしようと頑張っておられるのに、結果として、延命をしているだけになっていないでしょうか。

ネガティブな思考に支配されれば、前向きな発想は広がらず、打開に向けた具体的な取組は棚上げされてしまいます。

具体的な打開策に取り組まないということは、ただ延命しているだけの状況となり、日々、経営状況は悪化し、最悪の出口に向かうことになってしまうでしょう。

経営者としては、そうならないために、最善の出口を見据えてご苦労をされているのだと思います。

しかし、そのご苦労の先に、本当に出口は見えているのでしょうか・・・?

最善と思われる出口を見据えて取り組んでおられるのなら、そのまま良い結果になるように頑張っていくべきだと思います。

もしも、出口が見えていない時や出口が判らない時は、無為に時間を過ごしたり諦めたりするのではなく、まず出口を見つける作業をしなければなりません。

ブログ等で何度もご説明をしてきましたが、経営危機を打開する場合の出口とは以下の様になります。

取組むべき可能性のある優先順として、,ら並べています。

   経営改善による事業再生

   ・任意の第二会社の活用
・第2会社方式の取組み
・事業譲渡・会社分割・M&A
・廃業手続

   民事再生

   事業譲渡後の破産

   破産

この流れ、順序に沿って、状況や環境に合わせて可能な、最善と思われる選択が経営危機打開の出口ということになります。

最善の出口と思って取組んでも、思うように展開しないことも珍しくありません。

その場合は、状況に合わせて、出口を見直すことも必要になります。

もしも、出口が見つからないようであれば、方向の転換や事業について結論を出す必要も出てくるでしょう。

一番問題なのは、出口さえ見つからないのに、漠然と無理して経営を続けることではないでしょうか。

この場合、頑張れば頑張るほどに、状況が悪化してしまうことが珍しくありません。

責任ある経営者として、現状を打開すべく、冷静な判断と将来につながる取組み、そして決断をお願いしたいと思います。

最善の出口は、余力のあるうちに、タイミングを逃さずに取り組むことが大事だと思います。

もしも、最劣後の破産という選択をしたとしても、経営者の次の人生は広がっていくものなのです。

厳しい難しい状況でこそ、冷静に、ご自身の人生として、ご検討をしていただきたいと思います。



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