August 27, 2011
エレジーと背景
昔集めた小間物処分中
1枚1枚手に取ってしまう・・・
グールドが好きだったナ・・・
子供だったからレコード解説からチョキチョキ切り抜いちゃって、寝室の壁にぺったん貼りつけたりしちゃってた。
カラーコピーして切抜くって考えつけなかった年頃。おうちにコピー機はなくコンビニもなかったワ。
前時代を懐かしむ気持ちは誰にでもありますね・・・
昨日の続きのお話デス。
エミグレ文学に代わって人々を惹きつけたロマン主義文学においてロマンティックとは、悲観主義を破って《生産的な憂愁》なのだと西洋史学者の井上幸治様が書かれています。
ちょっとわかりにくいですから、同氏が引用された文を其のまま引いてみますネ。
《わたしは夢想をはじめた。うつりかわる歌声を、うつりかわるイメージにかえた。メランコリックな合唱は、詩人にうたわれた山の霧のように、私の心にうつった。この霧はしだいに濃くなり、上にのぼるにしたがってふくれあがり、風におどってさまざまなまぼろしとなった。あるときは手をひたいに夢みる戦士であり、あるときは色あおざめた美しい女人であり・・・。》
(落合注:
アルフレッド・ド・ヴィニー(仏1797年〜1863年)著
"軍隊の服従と偉大" より)
《ロマン主義の論理は、この叙述のなかににじみ出しているのではなかろうか。歌はイメージであり、秋はヴィオロンのすすりなきであり、[もの]は[もの]そのものではなく、叙情的主観にうつった[もの]である。[もの]はわが心像のなかで、さまざまなピトレスクに発展する。新しいロマン主義がユゴー、ミュッセ、ヴィニーの詩で幕をあけたのは偶然ではない。》
つまり連想を発展させる形式ということでしょうか。
その連想が多分に幻想的情緒的である特色と
"ロマンティック" を無生産的に弄ばず、
芸術に昇華させるという1つの戦い・・・
私観に過ぎませんが
フォーレのロマンティシスムに感じるのは、
彼らの文学運動と同種の、
反抗と解放と発展と昇華なんです。
ロマン主義は、ロマンティシスムを非現実的なものと定めるのでなくて、寧ろ非常に現実的な意欲溢れる試みだったのだと捉えたい気持ちです。
古典主義からの解放を主張したユーゴーの言葉ですって。
"ロマンティシスムを、その戦闘的側面において見るとすれば、文学における自由主義、これが定義である。"
もう少し噛み砕きながら、またぽつぽつとお話できるとイイナ。
1枚1枚手に取ってしまう・・・
グールドが好きだったナ・・・
子供だったからレコード解説からチョキチョキ切り抜いちゃって、寝室の壁にぺったん貼りつけたりしちゃってた。
カラーコピーして切抜くって考えつけなかった年頃。おうちにコピー機はなくコンビニもなかったワ。
前時代を懐かしむ気持ちは誰にでもありますね・・・
昨日の続きのお話デス。
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エミグレ文学に代わって人々を惹きつけたロマン主義文学においてロマンティックとは、悲観主義を破って《生産的な憂愁》なのだと西洋史学者の井上幸治様が書かれています。
ちょっとわかりにくいですから、同氏が引用された文を其のまま引いてみますネ。
《わたしは夢想をはじめた。うつりかわる歌声を、うつりかわるイメージにかえた。メランコリックな合唱は、詩人にうたわれた山の霧のように、私の心にうつった。この霧はしだいに濃くなり、上にのぼるにしたがってふくれあがり、風におどってさまざまなまぼろしとなった。あるときは手をひたいに夢みる戦士であり、あるときは色あおざめた美しい女人であり・・・。》
(落合注:
アルフレッド・ド・ヴィニー(仏1797年〜1863年)著
"軍隊の服従と偉大" より)
《ロマン主義の論理は、この叙述のなかににじみ出しているのではなかろうか。歌はイメージであり、秋はヴィオロンのすすりなきであり、[もの]は[もの]そのものではなく、叙情的主観にうつった[もの]である。[もの]はわが心像のなかで、さまざまなピトレスクに発展する。新しいロマン主義がユゴー、ミュッセ、ヴィニーの詩で幕をあけたのは偶然ではない。》
つまり連想を発展させる形式ということでしょうか。
その連想が多分に幻想的情緒的である特色と
"ロマンティック" を無生産的に弄ばず、
芸術に昇華させるという1つの戦い・・・
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私観に過ぎませんが
フォーレのロマンティシスムに感じるのは、
彼らの文学運動と同種の、
反抗と解放と発展と昇華なんです。
ロマン主義は、ロマンティシスムを非現実的なものと定めるのでなくて、寧ろ非常に現実的な意欲溢れる試みだったのだと捉えたい気持ちです。
古典主義からの解放を主張したユーゴーの言葉ですって。
"ロマンティシスムを、その戦闘的側面において見るとすれば、文学における自由主義、これが定義である。"
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もう少し噛み砕きながら、またぽつぽつとお話できるとイイナ。
lasalledeconcert at 06:55││ パリの生活4