フェラーリの明暗、ヒュルケンベルグの表彰台:F1ドイツGP ブランドルのコラム
F1 column - Martin Brundle: 2019 F1 German GP
フェラーリ
今回もフェラーリが今季初優勝を遂げるチャンスがあったが、レースはチームの望み通りに進まなかった。予選での信頼性トラブルのあと、それぞれグリッド10番と20番からスタートしたシャルル・ルクレールとセバスチャン・ベッテルは、すぐに順位を上げていった。
ルクレールは強そうに見えたし、セーフティカー出動中のピットストップで順位を上げたが、悲しいことに、ルイス・ハミルトンの直前にメルセデス・ベンツのロゴが描かれたコンベアベルト・バリアにぶつかった。ただしレースを続けたハミルトンとは違い、フェラーリは停止してしまった。
ルクレールは3戦で楽勝していたはずだったが、いまだに優勝していない。レース中の多くのドライバーのように、彼は月曜朝に目覚めると、蹴られたように頭が痛み、体中がこわばり、胃が締めつけられることだろう。
こうなっていたかもしれないというのはひどい気分だ。ルクレールは同じゾーンで2回コースアウトした。
フェラーリのチームメイトであるベッテルは当初ペースに苦しんだが、終盤ほとんどドライになったトラックでスリック・タイヤに交換すると、彼は疾走し、グリッド最下位からスタートしたのに2位でフィニッシュした。セブが活躍できた重要なレースだった。
ニコ・ヒュルケンベルグ
167戦出走で最初の表彰台を目指していたニコ・ヒュルケンベルグは、トップ4を走行中、最後の2コーナーで障壁にぶつかり、ルクレールとほぼ同じ気持ちになったことだろう。彼はマシンのコントロールを取り戻したのに再び失ったので、自分自身に二倍腹を立てるだろう。
問題は、あのランオフ・エリアには、ドラッグレース・ストリップ用のタイヤを予熱するバーンアウト・ステージングゾーンがあり、そこを走るとタイヤが水の層で覆われてしまうことだった。まるでスケートリンクのようだった。キミ・ライコネンは驚異的なマシン・コントロールで、同じような恐怖を逃れたし、カルロス・サインツはかなり遅れたもののギアをバックに入れてレースを続け、5位でフィニッシュした。
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マーティン・ブランドルのF1コラム
F1ドイツGP
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