映画レビュー

2010年07月29日

「インセプション」みました。(その2)

久しぶりのclubmanです。

ジェットさんに引き続き、「インセプション」を観ました。(ジェットさんのレビュー

結論から書きます。
絶賛です。
面白いです。
観なきゃ損です。

以下、ネタバレするかも。
注意です。

まだ観ていないのなら、こんなレビュー読んでいないですぐに観に行くべきです。

とはいっても、人間には好みがあります。
価値観も人それぞれ。
個人的には、「インセプション」は最上級レベルの作品だけど、大衆受けしないかもという思いもあります。

目安としては、「マトリックス」を観たとき、当時斬新だった映像表現(だけ)にではなく、「マトリックス」の世界観に「きたーっ!」と思った方、岡嶋二人の名作「クラインの壺」が好きな方などは間違いないでしょう。
個人的には、これも大好きな作品の一つである「ディアボロス」も頭をよぎりました。

子供のときに、「僕が寝ている間、もしかしたら世界は止まっているかも。僕が知っている以外の場所、世界は、実は存在しないかも」などということを考えたことがある方、そのような論理ゲーム、思考ゲームが好きな方は間違いないでしょう。

「インセプション」を観てしまうと、(エポックなという意味の)斬新な映像表現こそないけど、「マトリックス」が子供向けに思えてきました。
それほど完成度が高い。

最も完成度の高い部分は、核となる「世界観・ルール・設定」。
この完成度が高いので、作品に深みが出るし、いろいろと想像ができる。
続編も期待してしまう。
更には、勝手に続編のストーリーを考えてしまったり。笑

もちろん、アクション映画としても十分に楽しめます。

テーマは「夢」
上述した他の作品名からも想像が付くかもしれませんが、映画や小説では今や禁じ手の一つとさえいえる「夢オチ」。

「インセプション」はその「夢オチ」に、真っ向から勝負した作品だといえる。
物語のラストに「あ~夢オチか~」という普通の夢オチとしてではなく、夢オチという前提・設定・ルールを作った上で物語が展開されていく。

秀逸なのは、やはり夢の多層構造化だろう。
これが物語や設定・世界観に、深みを与えているといえる。

ああ、本当に面白かったので、次から次に書きたいことが出てきてしまう。。。
しかも、まとまりそうにない。。。

なので、まとめるのは放棄。
面白さは請け合いなので、物語の詳細にも触れません。
ぜひぜひ観て欲しいと思います。

本日の一言
「(数年に一度あるか否かの)こんな傑作に出会うため、僕は映画を観てるんだなー」

5段階評価
★★★★★[5点]

※clubman評価備考
5点:数年に一度あるかないかの傑作、名作。
4点:Very good! オススメできる作品。
3点:普通。まあ楽しめる。観て損はないのでは。
2点:平均点以下。
1点:駄作。


mimashita at 14:09|PermalinkComments(0)TrackBack(0)

2010年07月24日

「インセプション」みました。

 ジェットです。ネタバレ注意レビューです。

 「インセプション」を観て来ました。
 原題は「Inception」


 一言でいうと「面白い!!」
 おすすめかどうか聞かれるなら「絶対オススメ!」

 最近のディカプリオの話題作といえば「シャッター・アイランド」ですが、個人的には「インセプション」の方が好きです。
 でも、妻に対するトラウマとか、似ている要素もあるので、両作が脳内でリンクしちゃってます。

 物語自体はSFとしてよくある「夢」をテーマにしたもの。

 個人的に夢物としては、子供の頃見た、アニメうる星やつらの映画「ビューティフル・ドリーマー」が好きで、以降ときどきある「夢物」もそれを超えることはなかったんですが、「インセプション」は大きく飛び越えていきましたねー。

 ディカプリオの演技も素晴らしいし、夢の世界を表現する映像も素晴らしいです。

 いやー、しかしディカプリオ演じるコブの、夢に出てくる奥さんは怖かった。
 というか、コブの夢自体が怖いのか。

 この物語を面白くしているのは、夢に対する概念の「設定」ではないでしょうか。
 ぶっちゃけ、ストーリーそのものより、その「設定」に従ったルールで行われるゲームをドキドキ・ハラハラと楽しむ作品なのかもしれません。

 夢の世界は、現実世界よりも時間が長く感じる。これは実際にもよく言われますよね。長い夢も実は目覚める前の数秒で見ているって。

 これを踏まえて作中では、夢の中で更に夢を見た場合、夢の中の世界(第1層)より、夢の中の夢(第2層)の方が時間が長く感じられ、更に第3層まで下りると同様に第2層より時間が長く感じる。
 したがって、実際の世界では数時間の眠りでも、深い層の夢の世界では数十年レベルの滞在が可能、という設定。

 また、夢から覚める(ひとつ上の層に行く)方法は、「夢の中で死ぬ」か、単純に、「一つ上の層で、起こされる(目覚める)」こと。
 一つ上の層とは、普通の夢で言えば現実世界のことですね。
 薬などを使った深い眠りの場合は、「キック」と呼ばれる起こし方で起こす。キックとは例えばイスに座った状態で眠っている人を蹴飛ばして後ろに倒れさせ、その落下感覚で覚醒させるという荒業。

 あとは、他人の夢(潜在意識)に干渉するための方法とか、その辺の設定を映画を観ている人に理解させる為に、序盤の結構長い時間が使われます。本作は148分と非常に長い映画ですが、その原因はこの序盤のせいでしょう。
 この序盤が長すぎると感じる人もいるかもしれません。僕は全然気になりませんでしたが。

 主人公コブたちは、ある人物の深層心理に、「ある考え」を植えつける(インセプションする)ために、その人物の夢に入り込み、数階層の夢をまたにかけて作戦を遂行するのですが、その各層ごとの時間差やピンチ度などが物語をかなりスリリングにしていきます。

 そこに主人公コブの死んだ奥さんが、コブの深層心理から投影されて出てきて作戦遂行の邪魔になるなど、ハラハラ、ドキドキの連続で、気が付けば、あっという間の148分でした。

 リアルすぎる夢の中で、夢か現実かを見分けるには、現実世界で使い慣れた品物、それも特徴を熟知していて、いつも持ち歩ける品物(これを「トーテム」と呼ぶ)を夢にも持ち込んでおき、夢の中では特徴を微妙に違うように設定しておくのです。

 例えばコブの場合は奥さんの形見の「コマ」
 夢の中の「コマ」は回すと永久に回り続けるようにしておきます。
 夢なのか現実なのか自信がなくなったときは、そのコマを回してみるのです。

 映画のラストでコブが回したコマは、微妙にバランスを崩し始めるので、そこは現実・・・、であって欲しいですね。
 実際にはコマが止まるかどうかまで映されてないので確かではないですが。

 映画を観終わった後、劇場を後にするこの世界は果たして現実なのか・・・
 自分のこれまでの人生も、深い層の夢だったりして、なーんて考えちゃうのでした。


一言評価
「とにかく観た方がいいよ!」

5段階評価
★★★★★[5点]

※ジェット評価備考
5点:最高にイカス!面白すぎるよ
4点:いいじゃん、いいじゃん!
3点:まあいいんじゃないでしょうか
2点:う~ん、どうなんでしょうか
1点:これ、観る価値ある?


【インセプション】148分(現在の東宝シネマズマイレージ:4,840マイル)
 目標の6,000マイルまで、あと1,160マイル!

clubmanさんのレビュー


mimashita at 15:02|PermalinkComments(0)TrackBack(0)
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