7月アラン・ギルバート指揮(都響)の演奏会前までに聴いておいたものです。




㉗メータ指揮:ニューヨーク・フィル  ★1989年9月録音
マーラー:交響曲第5番








①11:38②14:05③18:00④10:49⑤14:46
★ロサンゼルス・フィルとの旧録同様にメリハリ十分で、鋭角的。録音も良いので充実しており聴き応え十分。
①冒頭のトランペットは臨場感豊か
③ホルン独奏はよく響き渡る。
④比較的ロマンチック
⑤フーガはバランス良好で金管コラールも迫力あり。




㉘井上道義指揮:ロイヤル・フィル  ★1990年5月9日ライブ録音
①13:17②14:51③18:03④11:37⑤15:37
★遅めのテンポで、手堅い正攻法。録音は、ライブ録音ですが、臨場感は少ない。
①ABABA-コーダの構成
遅めのテンポで、Aは葬送行進曲のせいもあり、印象的
③ホルン独奏は突出することもなく、手堅い。
④ハイティンク指揮(ベルリン・フィル)は、13分もかけていますが、さらに遅いテンポながら、それほど違和感なし。
⑤バランス良好で比較的スマート。第3フーガから勢いがます。金管コラールも迫力十分。拍手入り。



㉙アバド指揮:ベルリン・フィル  ★1993年5月12、13日ライブ録音
マーラー:交響曲第5番






マーラー:交響曲第5番






①12:35②14:42③17:20④08:56⑤15:15
★過去にシカゴ響と、ルツェルン祝祭管弦楽団との録音も取り上げました。アバドはこの曲がよほど好きなのでしょう。『ショルティ自伝』によると、アバドは、細かいことにこだわりすぎるので、オーケストラのメンバーから嫌がられて、ショルティの後継者には選ばれなかったらしい。この録音は、普段あまり聴き慣れない旋律も聴こえてくるので大変に興味深い。全体的にはスマートで流麗な演奏。
①ABABA-コーダの構成:
最初のBも流麗。最後のピチカートも明瞭
②メリハリ十分で、場所によっては流麗。再現部の金管コラールも明瞭
③第1トリオのピチカートは臨場感豊か。再現部でのホルン独奏は見事。
④弦が分厚く鳴り、速めのテンポながら十分に美しい。
⑤ロンド主題を奏でるチェロの乾いたような響きが印象的。
バランス良好で、この楽章では、とりわけ、聴き慣れない音も多いので、聴いていると面白くもある。

ショルティ自伝








㉚ギーレン指揮:南西ドイツ放送交響楽団  ★2003年ライブ録音
Gielen Conducts Mahler Symphonies 1-9







①13:10②14:50③16:10④08:30⑤15:32
★加工しているかもしれませんが、バランス良好で録音状態がとても良いので、臨場感豊か。聴き応え十分。
①メリハリ十分ながら、どちらかと言えば穏やで、想定していた「肉食系」ではない。
③この楽章も第1楽章同様、比較的穏やかで、第1トリオのピチカートはアゴーギクもあり個性的で印象的。
④速めのテンポでも十分に美しい。
⑤バランス良好でフーガも聴き応え十分。コーダ直前の金管コラールも迫力十分。




その7へ続く
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その1は、こちら


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