失われたアウラを求めて : 聴き比べ：ブラームスの交響曲第2番　（その24）

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81、アバド指揮：ベルリン・フィル　　
★1970年11月、イエス・キリスト教会にて録音　

①21：41②10：20③05：36④09：36

★アバド（1933~2014）37歳ごろの最初の録音。

ゆったり、穏やかな正攻法。（ただし終楽章を除く）。
端正でバランス良好。
オケのせいか？それなりの重厚感もあるにはある。
曲想がアバドに合うとも言えるので、充実した演奏。

録音はウィーンの音楽院で一緒に学んだライナー・ブロック（Rainer Brock）
が担当しているせいか？奥行きもあり良好。

♦第1楽章：ソナタ形式。
穏やかな入り。弦の響きが薄いせいか？
バランス良好で、木管群や金管群がよく響く。
（04：40）以降のフルートの明るい響きはジェームズ・ゴールウェイか？？？？？？？
提示部の繰り返しあり。（05：40～）
展開部は曲想並のメリハリ。
コーダのホルンはどちらかと言えば骨太に響く。

♦第2楽章：ABAの三部形式
中庸なテンポで、カンタービレ豊か。
冒頭チェロの響きは魅力的。冒頭のファゴットも明瞭。
さすがに弦の響きは分厚い。
8分前後の弦の響きも印象深い。

♦第3楽章：ABACA
冒頭のオーボエの響きは臨場感豊か。
（01：15～）は、軽快に入りキレも良くすぐに勢いが増す。
♦第4楽章：ソナタ形式
中庸のテンポで進むも、さすがに終楽章のせいか？若々しさあふれ、メリハリもます。
冒頭は穏やかに入るものの、32秒過ぎはパンチ力もある大音量。
コーダはライブ演奏であるかのようにそれなりに盛り上がるものの、
オケを煽るほどでもなし。

★その4に掲載済みながら、2012年10月で、完全忘却。
再度鑑賞。通し番号はそのままで⑳。
コメントに修正、加筆あり。

⑳アバド指揮：ベルリン・フィル
★1988年9月、フィルハーモニーにて録音　

①20：57②09：58③05：19④09：40

★アバド（1933~2014）55歳ごろの2度目の録音。

1970年盤と大きな違いもありませんが、より流麗になった。
中庸なテンポで、自然体。
全体的には穏やかな演奏。

録音状態は前回よりもさらに良好。

♦第1楽章：ソナタ形式。
冒頭はゆったり。
提示部の繰り返しあり。（05：24～）
展開部入。そこそこのメリハリ。
（13：56～）再現部入。
コーダのホルンはまろやかに響く。（18：40～）
♦第2楽章：ABAの三部形式
中庸なテンポ。
録音が良く冒頭のチェロの響きは渋く魅力的で、ファゴットも明瞭。
♦第3楽章：ABACA
おっとり、穏やか。
冒頭のオーボエをはじめ、木管群は良い響きで印象深い。
♦第4楽章：ソナタ形式
中庸なテンポで、手堅い。
29秒過ぎはそれなりの大音量。
再現部もどちらかと言えば落ち着いて入るものの、
第2主題の再現後は、そこそこ勢いもまし、
コーダは、曲想並みの盛り上がりで、フォルムを崩すこともなし。
最後の最後は多少伸ばし気味！！！！