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㉝ヴァント指揮:ベルリン・フィルハーモニア管弦楽団
★1995年3月 28~29日、フィルハーモニーにてライブ録音 
シューベルト : 「未完成」&「ザ・グレート」
①13:51②15:45③10:40②11:42

★ヴァント(1912~2002)83歳頃の録音。

宇野功芳や小石忠男(『レコード芸術』)によると、カルロス・クライバーの代役で、
ベルリン・フィルとは、15年ぶりの客演だったらしい。

とのことで、無骨さもある重厚長大タイプながらも、手堅い正攻法。

ヴァントといえども、短い(通常通りであれば2日)リハーサルでは。
やりたいことよりも、できないことの方が多かったか?????
(実際、ヴァントは、シカゴ交響楽団客演は、リハーサル時間延長を条件に引き受けている)

第1楽章は、ヴァントにしては、おとなしめ。

録音はかなり良好で、オケも良いので、聴き応え十分。


◆第1楽章:ソナタ形式。
序奏は、ゆったり。
(03:45~)主部入り。第1主題は勢いあり。
(04:38~)第2主題。
(05:48~)第3主題はトロンボーンのまろやかな響きで入る。
提示部の繰り返しなし。
(06:43~)展開部入。
(08:30~)再現部入。
(09:44~)第2主題。
(11:05~)第3主題入。
(12:03~)コーダ。
コーダは勢いとメリハリ十分。

◆第2楽章:ABABAの形式(あるいは展開部なしのソナタ形式)
繊細で、カンタービレ豊か。
冒頭のオーボエは臨場感豊か。
Aは、それなりの軽快感あり。
(03:26~)B。弦の響きが美しい。
(06:17~)2度めのA入。
2度めのAの頂点(09:22)は迫力あり。その後の「間」は長い。
(09:38~)カンタービレ豊かな上に、オケの響きも良い。
(12:52~)3度めのA

◆第3楽章:ABAの三部形式
スケルツォ主題。弦は分厚く重厚感あり。
(04:02~)トリオ(B)は、
ヴァントにしては、珍しいほどの穏やかさながらも流麗。
(07:26~)Aの再現

◆第4楽章:ソナタ形式
メリハリ十分。
提示部第1主題は勢い十分。
(01:42~)第2主題
コーダはそれなりの迫力。
提示部の繰り返しなし。
(03:57~)展開部。
(06:04~)再現部。
メリハリ十分。
(09:52)コーダでは、金管群が咆哮し、重厚感十二分。
拍手入り。




★なお、1977年、ケルン放送交響楽団との録音は、その1。






ギュンター・ヴァント―音楽への孤高の奉仕と不断の闘い



Günter Wand, So und nicht anders

Guenter Wand: So und nicht anders: Gedanken und Erinnerungen







その15ヘ続く

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