失われたアウラを求めて : 聴き比べ：ブルックナーの交響曲第7番（その21）

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㊺マゼール指揮：バイエルン放送交響楽団
★1999年1～3月、ガスタイクにてライブ録音

①20：38②22：25③10：09④12：41

★マゼール（1930～2014）69歳頃の録音。ノヴァーク版使用。

1988年ベルリン・フィルとの録音よりも、7分ほど速く、66分。
中庸なテンポで、多少のクセ（アゴーギク）やテンポ・ルバートもあるも、

マゼールにしては、どちらかと言えば、「正攻法」に近い。

録音は良好。

♦第1楽章：
テンポ・ルバートが顕著。
第1主題は、ゆったり、悠然。
（02:58～）第2主題冒頭は速い。
（05:45～）第3主題。楽器の分離良好。
（07:37～）展開部入。
展開部前半は、穏やか。
（14:53～）再現部入。入りは速い。
（18:01～）コーダ入。
ティンパニが適度に響く。
ノヴァーク版「次第にいくぶんテンポを速めて」の指示通り。
最後は適度な盛り上がり。

♦第2楽章：ABABAの構成
中庸なテンポで、どちらかと言えば淡々と進む。
どちらかと言えば、渋い弦の響き。
時に分厚く弦が響き渡る。
（04:17～）第2主題（B）若干速め。
（07:08～）2度目の第1主題（A）
（12:48～）そこそこの盛り上がり。
（13:13～）2度目の第2主題（B）
（15:16～）3度目の第1主題（A）
悠然と盛り上がり頂点（17:28～）へ。
頂点ではノヴァーク版なので、ティンパニ、トライアングル、シンバルが豪快に響く。
（18:29～）葬送音楽。

♦第3楽章：ABAの三部形式
それなりの迫力で、手堅いスケルツォ。
（03:42～）中間部（B）弦や木管楽器の響きが印象的。
（06:30～）スケルツォ主題の再現

♦第4楽章：

バランス良好で木管群が臨場感豊か。
（01:09～）第2主題。ピチカートは臨場感豊か。
（03:08～）第3主題。重厚感あり。
（04:52～）フルートも臨場感豊か。
（05:12～）短い展開部入。
（06:52～）第3主題から始まる再現部。
第3主題後の総休止はどちらかと言えば長め（07:52～）。
（11:20～）コーダ入。
金管群がよく鳴り響く。
最後の最後に登場する第1楽章第1主題（12:15～）はそれなりに明瞭。

ブラボーと拍手入。