2018年01月
2018年01月24日
歯周病で認知症が悪化!
歯周病は日本人の70%以上が罹患している病気です。
この歯周病が認知症の症状を悪化させる仕組みを、国立長寿医療研究センター(愛知県大府市)、名古屋市立大学などの研究グループが解明しました。歯周病菌の毒素がアルツハイマー病の原因とされる脳の「ゴミ」を増やし、認知症の症状が悪化するといいます。
アルツハイマー病は、脳の神経細胞の中にアミロイドβというたんぱく質の「ゴミ」がたまり、神経細胞が徐々に死滅することが原因と考えられています。
研究グループは、アルツハイマー病を発症するマウスに歯周病菌を感染させて、歯周病ではないアルツハイマー病のマウスの脳と比較しました。その結果、歯周病のマウスでは記憶をつかさどる海馬でアミロイドβの量が約1.4倍に増えていました。さらに、記憶学習能力を調べる実験でも、歯周病のマウスでは認知機能が低下していたそうです(2018年1月5日朝日新聞電子版より)。
歯周病は、アルツハイマー病発症の原因になったり、認知症を悪化させたりするのですから事は重大です。
歯周病予防の決め手は、徹底した歯と歯ぐきのクリーニングと歯科医院での定期的なチェックです。
また、以下の症状がありましたら、早めに歯科医院を受診されることをお勧めします。
1)歯ブラシのときに出血する
2)朝起きたときに歯ぐきに違和感がある
3)体調が悪くなる度に歯ぐきが腫れる
4)歯ぐきの色が黒ずんできた
5)口臭がひどい
6)歯ぐきが下がって根が出てきた
7)歯のまわりに白くうっすらと膿の様なものが出る
(日本歯周病学会ホームページより抜粋)