2024年01月
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2024年01月15日
かさじぞう♪
通勤の時間が丁度IBCラジオの「朝の三枚おろし」(武田鉄也)の時間にあたり、いつも楽しみにして聞いています。
先日の放送で、「かさじぞう」が日本初の国際アンデルセン賞を受賞した話を取り上げておりました。
英語版や他の言語版も多く出版されているようです。
ストーリーは皆さんもご存じですよね。
山奥に、優しいおじいさんとおばあさんが住んでいました。二人は笠を売って暮らしていましたが、貧しかったので、お正月のお餅も買えません。そこで、大みそかの夜もおじいさんは町へ笠を売りに出掛けました。
しかし笠は一つも売れません。雪も降ってきました。仕方なくおじいさんが笠を持って帰っていると、道の途中に六体のお地蔵様が立っていることに気が付きました。お地蔵様の肩や頭には、雪が降り積もっています。
かわいそうに思ったおじいさんは、お地蔵様の雪を払い、売り物の笠をかぶせてあげました。ところが笠は五つしかなかったので、一つ足りません。そこでおじいさんは、自分の手拭いを最後のお地蔵様にあげました。
帰宅したおじいさんは、おばあさんにお地蔵様の話をしました。おばあさんは「良いことをした」と喜び、おじいさんをねぎらいました。お正月のお餅はないけれど、二人は静かに大みそかの夜を過ごしました。
夜中を過ぎたころ、おじいさんとおばあさんは目を覚ましました。家の外に近づいてくる足音が聞こえたからです。扉の隙間からのぞいてみると、なんと家の前にはお正月飾りやお餅などのごちそうが積まれています。
驚いたおじいさんとおばあさんが辺りを見回すと、道の向こうを歩いている六つの人影のようなものが見えました。そのうちの一つの人影は、おじいさんの手拭いをかぶっています。お地蔵様が、笠のお礼にお餅やごちそうを届けにやってきたのでした。
こうしておじいさんとおばあさんは、無事、お正月を迎えることができました。
この物語で主題となっているのは、お地蔵様に笠をあげるおじいさんの優しさです。
でも、自分たちの食べるお餅もないのに、「お地蔵様のために良いことをした」と喜ぶおばあさんも素敵ですね。
何とも心温まるお話しに、私の心もほんわか熱くなりました。