先日のAKB紅白にて、指原莉乃をセンターとした「さし坂46」が、「何度目の青空か?」を披露した。

 20141217-01


 公演終了後、さっしーはTwitterでこんなことをつぶやいている。


 さっしーがどういう思惑でこれを書いたのか分からないが、むしろ火に油、まったく沈静化させようとしていないように思う。はじめからこうなることを分かって実行していた節すらある。何でもありのAKB。その先頭を走る彼女らしいといってしまえば、らしすぎる行動だ。


 今回、ファンが怒ったポイントは2つだと思っている。

 1.「さし坂46」が結成されたこと
 2.さゆりんのスキャンダルをいじったこと



 まず1に関しては、悪い面ばかりではないと思っている。露出(衣装の話ではない)が増えるし、メンバーの新たな一面を見れる。AKBのライブに常に呼ばれていては疑問を呈さなくてはいけなくなるが、一夜限りのお祭りならばありだと思う。

 もちろん、「こじ坂」の件でも分かる通り、一夜限り、にならない可能性もある。さらに言えば、AKBと一体化を進めるために、徐々に乃木坂ファンのハードルを下げる戦略もあるかもしれない。組閣の足音が聞こえてきそうで嫌になるが、あくまで一夜限りのスペシャルユニットとして考えれば、そこまで目くじら立てて怒ることもないかな、というのが「さし坂」に対しての意見。

 ただひとつ難をあげるならば、去年との待遇の違い。去年のまゆゆといくちゃんのコラボは、互いが互いを尊重しあうすばらしいステージ。どちらの魅力も最大限発揮されていたと思う。これぞ乃木坂を満天下に知らしめた内容だった。

 だが今回は、さっしーの引き立て役になっていた感がある。映像を見ていないので、最終的な結論はまだ出せないが、そんな役目ならでる意味があるのか、と思ってしまうファン心理は許してほしい。外仕事は嬉しいが、もっと別な方法で、ごにょごにょ。



 さて、問題の2。さゆりんのスキャンダルをいじったこと。これはもう許せない。おまえが許さなくてもどーでもいいんだよー、という謎の声が聞こえてきそうだが、そんなの無視。もう、 怒髪天を衝くとはこのこと。おもわずスーパーサイヤ人に変身してしまうぐらいの怒りがこみ上げた。

 日刊スポーツから、そのやりとりを抜粋する。


 歌唱後、指原は「乃木坂46をミニスカにした私、すごくないですか? すごく珍しいんですよね」とドヤ顔。乃木坂46は普段から清そなイメージを重視し、ロングスカートが多いが、この日は指原の希望でミニスカになったという。また、「もし、次に一緒に歌うことがあったら、その時はさゆりんご(松村沙友理)も一緒に歌いたいですね」と提案。今年10月に妻子ある男性との路チューなどを報じられた松村の名前を唐突に出して、乃木坂46メンバーをたじろがせた。すぐさま、柏木由紀(23)から「おいっ!」と突っ込まれ、笑いを誘っていた。

さしこ「さし坂46」で路チュー松村に言及/日刊スポーツ 

 笑いを誘っていたって……。

 笑えない。笑えるわけがない。笑えるか、こんなもん。

 先のtwitterで、さっしは自分発信ではないと発言している。「さし坂」の結成についてはそうだろう。大人の事情が介在していることは分かる。だから一概に責めることはできない。

 しかしこのさゆりんいじり。これは自分発信だろう。まさかここまで台本にあり、その通りに読み上げたとも考えにくい。

 これは、スキャンダルを経験したさっしーの、さゆりんへのエールと考えることもできる。笑いに昇華することで、過去の過ちをネタにする手法。バラエティで躍進を遂げたさっしーだからこそ、笑いにされることで傷が癒えた実感からの発言かもしれない。

 さゆりん本人がこれを聞いたときにどう思うか? メンバーは? その気持ちを類推することはできない。案外、喜んでいるかもしれない。当然、辛い気持ちになっている可能性もある。これは第三者が、喜んでいるはずだ、悲しんでいるはずだ、と決めつけることはできない。

 ただひとつ。断言できることがある。

 それは自分の感情。これは誰にも否定できない。

 優しさという刃で、まだ癒えていない傷をほじくり返した行為は、ひとりのファンを激怒させた。たったひとりのファン。たったひとり。そう、たったひとり。たくさんのファンを相手にしているんだ。ひとりひとりの感情に構っていては、とてもアイドルなんてやっていられない。だから自分の意思にそぐわないファンは切り捨てる。当然の思考だと思う。


 そのことを踏まえたうえで。


 今回のやりかたには、心からの失望を感じた。


 優しさはときに凶器となる。あなたの優しさ、胸に突き刺さりましたよ……。

 



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