前からこの話題に関しては思うことがあったが、感情のコントロールができなくなりそうなので、記事にすることは避けていた。でも、コメントでこのようなものをいただいたので、率直に思うことを書かせてもらう。


1. 名無し様@ノギザカッション!
2015年04月05日 02:00
何があっても推しメンを推す。それがファンですよね。自分はまいやんのファンですが、今まいやんはアーティスト発言で批判を受けています。胸が痛いです。しかし、逆境であっても応援しようとおもいます。それが本当のファンだと思うからです。管理人さんの言葉には毎回感銘を受けます。この記事で更に応援を頑張ろうと思います。


 推しメンを推すことは、大きく言えば自身の成長にも繋がると思います。もし、推しの態度や行動で疑問に思うことがあれば素直にそれをぶつけ、支持できることならば、周りの反応が悪くても、自分は全力で応援する。そうやって、周りに流されずに、あくまで「推し」の思いを、「自分」で飲み込んで考える。その繰り返しがアイドルを応援する醍醐味ではないでしょうか。


 さて、翻って、まいやんこと白石麻衣のアーティスト発言。これを聞いて、皆さんはどう思っただろうか? 炎上元となった記事はこのように書いている。


乃木坂46・白石麻衣の「アーティスト宣言」に賛否、過去には死屍累々の失敗例/メンズサイゾー

20150405-02



 ふむふむ……ふむふむ……。

 うん、これはあれだね、そう、あれだよ。


20150403-20


 なぁちゃん、よく言った! この記事、本気で怖いわ!


 しょせん、そういった炎上になりそうなネタを集めて、正義の名のもとに誰かを平気で傷つけて、芸能人だからこのぐらい我慢しろよと、社会の盾の下、安全地帯から爆弾を投げ続け、爆発した人を笑いものにする文章を書いてお金をもらい、ニーズがあるんだからと開き直って少女を追いかけ回している、きっと立派な大学でちゃんと勉強をした人たちが勤めている会社の記事に、本気で牙を剥くのもどうかと思うが、


 売られた喧嘩は(勝手に)買わせていただきます。


 まず、最初のポイント。



 これだけなら「自分にはアイドルとしての資質がない」と謙遜しているようにも思えるが、さらに「乃木坂はアイドルなんですけど、いつかアーティストになってほしいという思いが私にはあります。乃木坂がアーティストとして見てもらえるように頑張りたい」と口にしている。これは「アイドルをステップにアーティストと呼ばれる存在になりたい」という意味であるのは明らかだろう。


 明らかだろう、と締めているが、なにがどう明らかなのかさっぱり分からない。書き手の思い込みだろ、そんなの。個人ブログやSNSで書くならまだしも、世間、それこそ乃木坂を知らない人も多く見る記事で、こんな発想をして恥ずかしくないのだろうか。

 アイドルだけどいつかアーティストになってほしい。これを読んで、アイドルをステップにアーティストと呼ばれる存在になりたい、などとどうして発想できるのだろうか。いや、自分の考えだってしょせん主観なのは分かってるが、それにしてもこじつけもいいとこだろう。

 さらに某アイドルライターはこう語る。


「アーティスト宣言は『アイドルのポジションを捨てて、もっと上の存在になりたい』と言っているようなもの。アイドルを低ランクの仕事と見なしていることが不信感を生み出し、従来のファンが離れることになる。(省略)」(アイドルライター)

 そうなの? と呟いてしまった。

 先に引用したふたつの文章に共通することだが、白石発言を「アイドルを下にみている」と結論づけているから、話がややこしくなる。白石がいつ、今、自分たちのやっているアイドルを否定した? アーティストの下にした? そこの核がないまま話しているから、記事全体から「おまえはこう思ってるはずだ!俺が言うんだから間違いない!」という筆者のエゴのようなものを感じてしかたがない。

 この手の記事に公平性を求めること自体間違いなのかもしれないが、せめてもう少し賛と否を冷静に分析してほしい。


 少なくとも、白石はアイドル、つまり自分たちを否定してはいない。ましてや、アイドルを切り捨てるなんてことも考えていないと思う。彼女の目指す乃木坂の未来予想図は、アイドルの存在を肯定しつつ、さらなる高みに上ることだろう。そもそものインタビューの見出しが、「アイドルではなくアーティストに」と題してはいるが、それはアイドルの否定の意味ではない。彼女の向上心の発露ととらえるのが正しい。

 今やっている自分たちの活動をしっかりと踏まえ、そのうえでアーティストとしても認められるように努力していく。まさに茨の道だ。どちらかの道に特化したほうが楽に決まっている。それでもあえて白石は、その道を行こうとしている。

 それはなぜか。白石は、こんな自分に、とよく謙遜する。自分がアイドルに向いてないと言う。だからこそ、自分をアイドルとして成り立たせているファンを大切にする。そんなファン想いの白石は、常にファンにどうすれば喜んでもらえるか考えているはずだ。ファンが喜ぶこと。それは自分たちの成長。もっともっと成長したい。そのためのアーティスト発言ならば、批判される謂れなど何もない。


 記事は最後にこう締めている。


 アイドル商法やアイドルファンを否定して、現在の人気と売り上げを維持できるのかは誰もが疑問を抱くところだろう。だが、本当に「脱アイドル」に成功すれば他に類のないグループが誕生する可能性もある。単なる「勘違い」でヒンシュクを買って終わってしまうのか、はたまた有言実行となるのか、白石をはじめとした乃木坂の今後の成長に注目だ。
 

 アイドル商法もアイドルファンも、白石は否定していない。わたし自身も主観でしかないことは重々承知しているが、そこは強調させてもらう。


 白石麻衣は、決して、アイドルファンを否定していない。
 

 どうか、自分の心で白石の発言を受け止めてほしい。この記事を間に受けて白石を否定する前に、彼女の真意はどこにあるのか。それを考えてもらいたい。結局、本人に聞かなければ明確な答えはわからないが、騒ぎたいだけで、何の考えもなしに彼女を叩くなんて、思考停止もいいところだ。

 もちろん、自分で考えたうえで、白石を否定するのなら、それもひとつの考え。堂々と意見を述べればいい。ただそのときに、「あそこに書いてあったから」「みんなが言ってるから」。そんな理由、かっこ悪くないか? その意見のどこにあなたがいる? そうやって他人の意見に流されてると、いつしか自分を見失う。それは本当に怖いことだから気をつけたほうがいい。自分で自分を繋ぎとめる手段は、考えることだ。




 白石は成長しようとしている。

 否定ではなく、肯定している自分たちと、そしてファンのために。

 険しき坂を上り、更なる試練を自らに課す彼女たち。

 その高みに立ったとき、何が見えるのだろうか。

 願わくば、眼下に広がる景色を一緒に見てみたい。


 そう、そこに立つのはメンバーだけではない。


 白石麻衣の描く未来は、ファンとともにある。


20150405-01



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