伊藤万理華初主演映画「アイズ」 公開を記念して、ニコニコ生放送で、中田花奈初主演のホラー映画「デスブログ」が放送された。ニコニコでは動画の公開後にアンケートが実施されるが、その結果、「良くなかった」が92%という驚異的な数値をたたき出したようだ。
ホラー映画が苦手でたまらない自分だが、「いやいやそれは言い過ぎでしょー」と、かなりんを擁護するため色眼鏡全開で見ることを決意。つい先ほど見終わった。
結論として、これはどうがんばっても擁護できない。かなりんにしても、「かなりんのかなりんがよかった!」なんて感想だけを求めてはいないと思うので、ストレートに感じたことを書かせてもらう。
さて、何から書こうか。いや、そもそも書くことある内容だったか。「超能力研究部の3人」のときも酷評(「超能力研究部の3人」感想。上げて、落とします。(後半ネタバレあり))してしまったが、あの映画はそれでも何かと心に引っかかるものがあった。決して成功したとは言い難いたが、フェイクドキュメンタリーの試みも冒険心があった。なにより物語として成立しているという前提がある。だからその物語に対して突っ込みがいれられる。
その点でいえば、この「デスブログ」は物語がない。あるのかもしれないが、何一つ伝わってこない。「デスブログ」というおいしそうな素材をまるで調理できていない。ホラー映画とは? などという以前に、物語は? というところで評価できないのであれば、いったいこの映画とは何なのか。これはプロの仕事ではない。個人の価値観、かつ、無料で見ておいて断言するのは申し訳ないが、どういう気持ちでお金をとろうとしたのか。
とくに後半はわけがわからない。構成が完全に破綻している。伏線を張り巡らしたすえの、あのラスト。「いやーよかった」なんて感想、どうがんばってもでてこない。監督はどういう意図でこの映画を作ったのだろう。何を見てほしかったのか、何を訴えたかったのか、何を感じ取ってほしかったのか。ぜひ聞かせてほしい。
登場人物も薄っぺらい。キャラ設定に厚みがないから感情移入もできない。かなりんがどれだけ熱演しても、キャラそのものが立っていないせいで物語に没入できず、登場人物の「瞳」ではなく、「中田花奈」として映ってしまう。
見ていて気持ち悪かったのがまさにその部分。キャラクターが物語を作るのではなく、物語ありきでキャラクターが作られているように感じた。だから予定調和の部分が多い。主人公の行動に疑問符がつくのも、物語を進めたいがためにキャラを無理やり動かしているせい。そのため主人公の感情の流れも一貫性がない。
せっかくのかなりんの初主演映画。なんとか良いところを、と思ったが、それを探さなければいけないことに、この映画の本質があるように思う。そんなもの探すものではない。自然と伝わるものだ。それが伝わってこないのだから、ニコニコのアンケート結果は正しかったと言わざるを得ない。
非常に残念。本当にその一言。かなりんどうこうではなく、あの脚本、演出ではどんな名優が演じても結果は同じだったと思う。アイドル主演だからって手を抜いてないだろうな?と問い詰めたい気分。
素人に言われたくないだろうが、作り手の端くれとして言わせてもらえるならば、本当に情けない。
ホラー映画、アイドル映画、青春映画……。
そんなジャンル以前にちゃんとした「物語」が見たかった。ちゃんとした「物語」を演じてほしかった。
酷評三昧になってしまったが、ただただ残念な気持ちになっただけの映画だった。
コメント
コメント一覧 (3)
いやいや、管理人さん傑作じゃないですか〜!
あのアンケートは陰謀ですよ、陰謀。
…な訳あるか〜!責任者出てこい!ってのが率直な感想です。
テメ〜かなりんの初めてをこんな駄作で汚しやがって(激怒
かなりんの演技がお世辞にも上手いとは言い難いのは差し引くとしても、観ていて早く終わらないかなぁとしか思えなかったです。ニコ生のコメントの方が面白いってなんだ…。
ドラマ好きで賢いかなりんは、おそらく物語の破綻には気づいていたでしょう。
全くもって不憫でならない…(怒
仕方がないから、かなりんのかなりんとftmmだけ観てました!(ヲイ
自分の感想も管理人さんの評価やニコニコのアンケート通りなんで控えたいと思いますが ひとつだけ
遠い昔学祭にて 狭い教室で自主映画を観たときの アングラに触れてる感
あの何とも言えないガキから大人への狭間に踏み入れた気になってる高揚が蘇りました
エンターテイメントにノスタルジーを求める手合いでもあるんで ここだけはちょっと幸せでしたw
誰か考察して、、、ウミネコみたいに考察でそれなりに納得いくなら、それでいいから、、、ラストどこ行ったの?お願い教えて
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