毎日続けること。それがどれだけ難しいかは、日々の生活で誰もが身を持って知ります。継続は力なりとはよく言ったもので、逆に言えば、実行が困難だからこそ、継続は力となるのです。簡単にできることではありません。


 きぃちゃんこと北野日奈子が、公式ブログを毎日更新しています。以前は月に数日程度だった更新が、11月は23日(1日に数回更新することもあるので回数としてはもっと多い)、12月は休みなくフル更新、1月に入ってもその連続更新は続いています。

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 これがどれほど大変なことかは想像に難くありません。日常とはかけ離れた世界に身を置いているのですから、急激に過ぎ去る時間は一般人の比ではないでしょう。ライブや撮影、もろもろと重なってきたら、心を落ち着ける時間をとることすら困難になるはずです。

 文章を書くことに対して得手不得手はありますが、「書く」という行為に変わりはありません。そしてそれは誰もができることです。誰もができますが、毎日書くことを実行に移す人はあまりいません。先に繋がるメリットが見えない、単純に疲れて書けない、理由は様々ありますが、その困難を考えると一歩を踏み出せないという理由も大きいと思います。

 それでもきぃちゃんは一歩を踏み出し、更新を続けています。全国握手会を体調不良で途中で抜けたときですら、更新を止めることはありませんでした。


 彼女は何を思って毎日の更新を続けているのでしょうか。


 2016年1月1日。

 短い言葉で、こう綴られました。


今年からの私は
今までの私とは全然違います。



皆さん。
坂の頂上を
私と一緒に目指してください。

前々回の質問は、私 は栗きんとん!そし たら、ポテチは何味 がすき?/北野日奈子オフィシャルブログ


 彼女にとって、昔の自分と違う姿を見せるひとつの証が、日々のブログ更新だとしたら、その成果は確実に実を結んでいます。想いは思っているだけではなかなか伝わりません。言葉にして表現すれば、その分、伝わりやすくなります。きぃちゃんの感情の発露によって、彼女の魅力と向上心の強さに惹かれたファンは必ずいます。

 気持ちをだすことは、そういうことです。その気持ちに共鳴する人が必ずでてきます。それは日常でも同じ。目的を明確に持ち、それを行動で現している人の周りには自ずと人が集まるものです。

 しかし逆に、自己主張が強すぎると反感を覚える人もいるでしょう。自分では、自分たちではがんばってる、正しいと思っていることも、見る人からすれば批判の対象になり得ます。是非はともかく、共鳴する人がいる一方で、その逆、反発する人が出てくるのも、それは自然なことです。


 きぃちゃんの連続更新についても、反対意見がでました。

 全国握手会にて彼女本人に対し、「毎日ブログ更新するのやめて」と言った人間がいたそうです。これをきぃちゃんは「迷惑」と受け止め、モバメで苦しい胸の内を明かしました。


 実際、どのようなニュアンスでその発言があったかは当人にしか分かりません。人と違うことを言いたかったのか、そんな無理しなくていいんだよという気遣いだったのか、あるいは、本気で鬱陶しくて悪意100%をぶつけたのか。いずれにしても、発言の思惑がどうであれ、彼女が「毎日更新を迷惑に感じる人がいるんだ」と思ってしまったのは事実です。


 きぃちゃんは一時落ち込んだはずです。自分の考えで実行していた毎日の更新が、見る人によっては迷惑になる。その言葉に折れそうになったでしょう。それもそのはずです。先にも書いた通り、継続は困難です。そこに水をかけられたら、誰だって虚しさや悲しさに襲われるでしょう。しかし、その水が避けられないことも周知の事実です。

 志を高く持てば、必然的に壁は現れます。それを壊すのか、迂回するのか、よじ登るのか。その選択は本人に委ねられています。今回、自分の思惑とは違う意見をぶつけられたきぃちゃんが、果たしてどんな選択をしたのか。

 それは今なお続く毎日更新を見れば分かります。


 変化に痛みはつきもの。しかし変わらなければ、道はない。世界に停滞はありません。上昇するか、下降するかのどちらかです。しかし変化したからといって、必ずしも上昇に繋がるわけではありません。変化を求めたその先が暗闇でない保証などどこにもないのです。

 ブログの連続更新。それがどうなるのか。認めてもらえるのか。不安はあると思います。今回の件もその不安に拍車をかけたのでしょう。でもきぃちゃんの選択は更新を続けることでした。相手の意見を汲んだうえで、自分の意見を通す。そこには確かに変わろうとしている北野日奈子が垣間見えます。



 弱いところも、強いところも。

 そのすべてをさらけだす彼女の目指す、坂の頂上。

 目指します、ではなく、

 私と一緒に目指してください。

 そう綴った彼女は、今も目的地へと歩いています。


 たったひとりで登るかっこよさよりも、

 みんなに支えながらも泥臭く登る道を選んだ北野日奈子。


 人とともに歩むことは、

 人に悩み、人に喜び、人に泣き、人と生きることです。


 その選択をした彼女が頂上に立つとき、

 きっと誰よりも高い場所へたどり着けるでしょう。

 人とともに辿りついた頂上、

 人に傷つけられ、人に励まされ、

 そして辿りついた頂上です。

 みんなが彼女を胴上げし、

 同じ頂上にたどり着いた誰よりも、

 高い場所へ彼女は羽ばたけます。



 あなたに一番近い星は、

 すべての人にとって一番近い星に。

 やがて歓喜に至る険しい道のりへ。

 2016年。

 北野日奈子、参ります。


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