――佐々木琴子さんが苦手でした。 


 きっかけは、あるライブ映像と、あるテレビでの歌披露。まるで能面のような表情からはやる気を感じられず、笑顔で踊るメンバーとの対比で、よりそれが際立って見えました。

 琴子さん推しの方からすれば、あれがいつもの琴子、がんばっている、と思うかもしれません。実際そのような意見も多く見ましたが、自分には悪印象しか残らず、そのネガティブなイメージが、琴子さんに対してずっとこびりついていました。

 バラエティ番組ではしゃいでいても、さゆりんご軍団で笑っていても、そのときは「がんばってるなぁ、かわいいなぁ」と思うものの、ふと気づくと、あのときの無気力に映った彼女の姿がよぎります。それほど自分にとって悪い印象でした。

 本当は楽しくないんじゃないか……。苦手な気持ちは、考えをマイナスへと引っ張ります。

 いつしか、彼女の行動にいちいち難癖をつけはじめる自分がいました。ブログやモバメの数もそうです。モバメなんて、自分で取っているわけではないのに、いちいち気にしてしまう。「下克上」やら「覚醒」やら「やる気だす」なんてことをファンが言っても、それは一体いつになるのかと冷ややかに見てさえいました。


 そういう意味では、琴子さんのアンチでした。

 うわべだけをすくい、彼女を分かった気になり苦手意識を持つ。

 忌避すべき、唾棄すべきアンチに、いつしか自分がなっていた。

 そのことは認めざるを得ません。








 先日の「乃木坂46SHOW」で、「アンダーライブ全国ツアー2017」の様子が映されました。

 12人全員がセンターを務めた企画も放送され、とくにクローズアップされた2日目のセンターは、川村真洋、伊藤かりん、そして佐々木琴子の3名。


 この日、ライブに参加していたわたしは、ライブの冒頭から琴子さんに目を奪わていました。自分の頭の中にいた、無気力な佐々木琴子はどこにもいません。キラキラと輝く佐々木琴子がそこにはいました。

 前述したように、琴子さんに対して良い印象を抱いていませんでした。でも実際に見る彼女は、はつらつと、いきいきと、佐々木琴子の存在を全身でアピールするすばらしいパフォーマンスを披露。いったい、自分は彼女の何を見てきたのか。こんなにも楽しそうに踊る彼女にどうして気づけなかったのか。

 ライブ中、琴子さんを見るたびに「ごめん!」と全力で謝っていました。それほど、彼女の動きは躍動していたのです。マイナスの印象を一瞬で逆転させるインパクトが琴子さんのパフォーマンスにはありました。


 ライブ終盤、感想を求められた彼女はこう言いました(まとめブログから拝借)。


周りの環境に気持ちがついていかなくて、やる気がないって言われても仕方ないこともあったけど、
見捨てないでくださっている皆さんの気持ちにもこたえたいなって。たくさん努力をして頑張っていくので応援よろしくお願いします。


 その赤裸々な告白に、会場は暖かな拍手に包まれました。自分も拍手をしながら、「……見捨ててごめん」とまた懺悔していたのはここだけの話。


 こんな舞台で決意表明を口にするのはさぞ勇気がいったと思います。彼女自身が言っているように、「やる気がない」と思っていた人も多いはずです。わたしもそうでした。すべての観客が、今までの琴子さんを全面的に受け入れる人たちとは限りません。

 なによりも、彼女を一番に追い込んだものが、不特定多数のファンです。

 そんなファンがいる空間で、それこそ、見捨てた人たちもいるなかで、想いを告白した。

 内容の重みはもちろん、その行動にまず、佐々木琴子の強い意志を感じました。


 彼女は「頑張ります」と言いました。その後の握手会で、早速、がんばりを表に出しているようなレポートをたくさん見受けました。「琴子覚醒」という言葉も多く流れています。

 これからも、何かにつけて今回の発言と結び付けられ評価されるでしょう。今は良いイメージで語られていますが、少しでもやる気がない素振り(本人の自覚の有無に関わらず)を見せたら、やっぱりかと落胆の声が流れると思います。


 「頑張ります」が何に対してなのか、具体的にどう実行していくのか。その本当の意図は言葉を発した本人にしか分かりません。だから、琴子さんの頑張りと、ファンの求める頑張りがずれることだってあります。当然ファンはひとりではありません。自分の理想を押し付け、「なんだ全然がんばってないじゃないか」と平然と言ってのける人も出てくるでしょう。

 先日の握手会でも、「良い対応になったらしいから何でも返してくれる」とレーンには入ったファンが、「やっぱ琴子ダメだわ」と出てきたという話も聞いています(真偽の裏は取れていません、あくまで人づての話です。

 握手会に限らず、強い言葉は厳しい目を呼び込みます。さあどう変わったんだ、と今後の活動に目を光らせる人もきっといます。


 今回の琴子さんの言葉は、その現実、ときには理不尽ともいえる世界を受け入れる覚悟を決めた。そのうえでの発言だったと解釈しています。傷つきながらも、全部ぜんぶ受け止めて前に進む。その強い意志を感じました。

 ただ、彼女の頑張りを大いに曲解して、しかも直接文句を付けに行く人は受け入れる必要はないと思います。仮に、琴子さんの対応が理想と違ったら理想に合う相手(アイドル)を見つければいいだけです。俺好みに変えてやるなんて傲慢極まりない。いってよし!

  
 人間そう簡単に変われるものじゃないですし、頑張りを周りに認めてもらうのも大変です。でも琴子さん本人が「頑張る」と決意を固めたのなら、その頑張りに水を差さず、大いに期待したいと思います。

 そう、本当に期待しています。たった一度のライブで魅了してくれた佐々木琴子の可能性がどこまで輝くのか。苦手から好きに反転させるだけのパワーを見せてもらったんですから。これはアイドル界を背負ってもらわにゃ困るって話ですよ(傲慢


 でもひとつ心配事があるのです。


 琴子さんは「見捨てないでくださっている皆さんの気持ちに応えたい」って話してるんですよね。

 わたし、見捨てた側の人間でして……。

 今さら手のひら返しをして、許してくれるでしょうか。
 

 ここはもう、直接本人に話すしか。

 あの、琴子さん、話が……。


20170509-06


 は、話を聞いて……。


20170509-07


 ガッキーちゃうわ! ヌッキーや!(禁断の本名ネタ


 いや、琴子さん? 大事な話なんですよ、ちゃんとお詫びを……。


  え? こーとこってイケメンボイスで呼べば聞いてくれる?

 よし、それじゃ、今世紀最大の美声で呼んであげましょう!


 ごほん、ごほん。

 あー、あー。


 うんっ。






こーとこ☆
















20170509-08


ハザップ!(; ̄Д ̄)









 そういえば。

 実は1,100件を越えるブログ記事で、琴子さん単独を扱った記事はこれが最初。

 なんてこったい!




 そんなこんなでノギザカッションは佐々木琴子さんを応援していきます。

 今さらジローなんて言わせないぜ!(歳の差なんてなにさ!

20170509-09
 


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