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第3回ノギザカッション小説コンテスト
エントリーNo2

小説といえない何か
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帰宅途中に赤・銀の色彩に飾られた常緑の街路樹とLEDが目に映える。
ここに白銀の結晶が舞う中で隣に彼がいたら・・・

「ハァ。」

今の私は幸せなのかな?
小学生くらいからだったかな、好奇と羨望の対象となり辛い日々を過ごしてきた。
だけど今は、同じ境遇を体験し気持ちをわかり合える仲間がいる。応援してくれるファンがいる。

「うーん。」

始めの頃はメンバーと一緒に活動してきたけど、最近は個人仕事が多い。少し寂しいけど説教や自分勝手なオタがたまに来る個握に出ないで済んでストレスが減ったかな、ファンも減ったけど。大事なものが少ない方が楽だと思う。他のメンバーには申し訳ないけど。
そういえば初期はみんなでパー ティーやってたな。
何かを得れば何かを失う。私が欲しいものは何だろう?

「一周回って元に戻ったのかな。」

個人仕事がメインなら、グループに所属する意味があるの?みんなと一緒に仕事したいな・・・
仕事終わりにみんなでパーティー。そう願うのはワガママなの?

「クリスマスに1人・・・嫌だから変えよう、それが成長!努力・感謝・笑顔!」

誰もわかってくれないと嘆く前に発言を増やしたり会話をする努力、初心を忘れず支えてくださる人々にありがとうと言う感謝、何事にも楽しんで取り組む笑顔。それが成長し続けるグループ乃木坂46。

「本格的な個人仕事と彼は卒業後。やり切ったと納得するまでメンバー一丸となり頑張るぞ!」
「応援してくださるファ ンのみなさんも仲良しの乃木坂がきっと好きなはず!」

ふと外を見ると雪が舞い踊っていた。決心が天に通じたのカナ?次こそはまたみんなと一緒に・・・


----------キ----------リ----------ト----------リ----------


昔からだった。頭で考えるより先に口が動いてしまう。
その発言を嘘にしない為に無理強いをして努力で事実にしてきた。
盛り上げる為の咄嗟の発言、割に合わない過大な代償。
大勢は気付きもしない些細な嘘・虚実。積み重なり徐々に破綻していく…
夢遊状態。言質を取られると成す術がない。悪意を持った人に簡単に利用されてしまう。
聞き手が理解を持って話半分に聞いてくれればいいのかな。話 し手が話し締めに冗談ですがと言えばいいのかな。

この危惧が思い過ごしでありますように。雪が積もり辺り一面銀世界となるように純白であればいいな。

聖なる夜に見た夢。頭がぼぉ~とする。何処かから聞こえてきた。

「大丈夫。みんなで解決していこう。1人じゃないよ。」

・・・・・・あれ?また寝ていた?夢幻ループ?
ただ、すこし楽になった気がした。不思議な贈り物。

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