ノギザカッション座談会
20th『シンクロニシティ』第四夜 その他収録楽曲について
20th『シンクロニシティ』第四夜 その他収録楽曲について
こんにちは、桐生です。
だいぶ時間が空いてしまって申し訳ありません。
前回の第三夜では表題曲『シンクロニシティ』の楽曲やMVについて討論致しましたが、いよいよ今回で20枚目に関しては最終回の予定です。
最後のテーマは他の収録楽曲およびMVについて。
それでは座談会、お付き合い下さい。
パネリストご紹介
「無精なライオン」
好きな海老は車海老。
好きなAVレーベルはプレステージ。
乃木坂での推しメンは若月佑美とその他多数。
「斜めに見える青空」
好きな海老は桜海老。
好きなAVレーベルはダイヤモンド映像。
乃木坂での推しメンは伊藤理々杏と桜井玲香と中田花奈。
「雪崩式ジャーマン」
好きな海老は伊勢海老。
好きなAVレーベルは宇宙企画。
乃木坂での推しメンは川後陽菜と寺田蘭世と山崎怜奈。
聞き手:「桐生」
好きな海老はブラックタイガー。
好きなAVレーベルはパナソニック。
乃木坂での推しメンは星野みなみ。
ノギザカッション座談会
20th『シンクロニシティ』第四夜 その他収録楽曲について
20th『シンクロニシティ』第四夜 その他収録楽曲について
桐生:
さて、今回の座談会は…
ライオン:
おい!
好きなAVレーベル全員に言わせておいて、自分だけオーディオビジュアルはズルいだろ!
桐生:
ライオンさん!シーッ!
ライオン:
はぁ!?
桐生:
また乃木坂に関係ない無駄話が多いと苦情がきちゃいますよ!シーッ!
ライオン:
腹立つ!
桐生:
たまにはシリアス系な対談も見たいというご要望も頂いてましたし、今回は極力おふざけは封印して真剣に語り合おうじゃありませんか。ねぇ皆さん。
雪崩:
いや、その事なんですが…
実は苦情より深刻な問題がありまして…
青空:
管理人さんどうされました?
遂に離婚ですか?
雪崩:
違うわ!超絶円満!
いや、実は前回の座談会では青空さんが珍しく常識的な発言ばかりされてたじゃないですか?
ライオン:
あー、そうでしたね。
でも丁度良かったじゃないですか。
これでようやくマトモな座談会らしく…
雪崩:
いえ、違うんですよ!
前回、青空さんが真面目に語った途端、ノギザカッションのページビュー数がいつもの3分の1に激減してしまいました…
桐生:
な、何ですって?
あのページビューが…まさかそんな!
青空:
それは心外ですね。
私はいつだって真剣なのに。
桐生:
それでページビューって何ですか?
ライオン:
知らない割に大仰な反応だったな、おい!
ページビューとは…桐生さんレベルにも分かるよう簡単に言うと、この座談会の読者数みたいなもんです。
桐生:
マジですか!
それはよろしくないですね…
雪崩:
どうしましょうか…?
ライオン:
うーん、私的には青空さんが真面目に議論してくれるのは非常に助かるんですが…
読者が減ってしまっては意味がありませんね…
桐生:
事態はかなり深刻ですね…
青空さんの後頭部を何か固いもので思いっきり殴打すれば何とかなるとは思うんですが…正直そこまでしたくはありません!
青空:
当たり前でしょう!
ライオン:
叩いて直るものなら迷わず即実行ですけどね…
雪崩:
すみません、ノキザカッションの運営事情で…
桐生:
しかし困りましたね…
不真面目だと苦情がくるし、真面目だと読者が減るし…
青空:
うーん…わかりました。
私が今と以前の中間くらいをキープすれば良いのですね?
ライオン:
しかしそれは…口で言うほど簡単じゃない気が…
雪崩:
失礼ながら青空さんには難しいのでは?
桐生:
確かに…
青空:
よかよか!まかせんしゃい!
雪崩:
青空どん!
青空:
自然な感じでキャラ変すればよかでごわすな?
承りましたでごわす。
ライオン:
何ですか!そのちょっとイラつく九州弁キャラは!
桐生:
まぁこの時点で既に自然なキャラ変は無理そうですが…
とりあえずやってみましょうか?
青空:
どんどん行くどん!
桐生:
これで無理なら…
無修正で有名なこの座談会も、遂に編集しなければならない時がきたんですかね…?
青空:
いや!やはり座談会はありのままで!
ありのままの姿見せるのよ!少しも寒くないわ!
雪崩:
青空さんは常に寒過ぎて麻痺してるだけです。
青空:
何ですかその言い草は!
桐生:
まぁまぁ。
とにかく方針が固まったところで、いよいよ20枚目シングル『シンクロニシティ』に収録された表題以外の楽曲、MVについて語っていきましょう。
雪崩:
了解しました。
ではアンダー曲の『新しい世界』から順番に行きましょうか?
ライオン:
そうですね。
その後、1期生曲から順にやっていきましょう。
桐生:
そうしましょう。
ではまず、この『新しい世界』は絢音ちゃんセンターの楽曲ですね。
青空:
うおぉぉー!僕の衝動!
りりあんどっこー!りりあんどっこー!
桐生:
いやいやいや…青空さん…
雪崩:
ちょっと…そのキャラの戻し方は…
ライオン:
いきなり強引過ぎるだろ!
青空:
えっ…だめ?
雪崩:
もっと自然にお願いしますよ…
青空:
そうかな?不自然だったかな?
なんかすみません…
桐生:
青空さん頼みますよ!
では気を取り直して、管理人さんから『新しい世界』について感想をお聞きして参りましょう。
●『新しい世界』
雪崩:
分かりました、『新しい世界』ですね?
この曲、歌詞重視派の自分としては「世界一僕が愛している人だ」の一文だけで満点評価です。
ライオン:
それだけで満点?
桐生:
理由を詳しく教えて頂けますか?
雪崩:
つまりですね、要は想像を引き出す力なんですよね。
世界一僕が愛している人。
その言葉を聞いただけで、誰かの顔が自然に思い浮かびませんか?
青空:
イエス!りりあん!イエス!
さすが管理人さん、ピュアピュアリップス!
ハートはイエス!
ライオン:
今度は昭和ネタのインサートですか…
桐生:
まぁ入れ方は多少強引ですが、この程度のふざけ具合なら最終的にちょうど良いバランスになるんじゃないですかね…?
青空:
この程度って何ですか!
いちいち解説されるとやりにくいですよ!
桐生:
管理人さん、すみません。
えー、「世界一僕が愛している人だ」と言う歌詞だけで満点の楽曲という話でしたね。
雪崩:
はい、そこに至るまでの流れを考えると決してポジティブなだけの意味合いではありませんが…
このフレーズを利用して「俺が世界一愛しているのは誰々だ!」と自分の推しの名を叫ぶ人が急増するのではないでしょうか。
桐生:
なるほど、ちなみに管理人さんが世界一愛してるのって、意外な事に奥さんでしたよね?
では、おじさんたちの中心で愛を叫んでみて下さい。
雪崩:
叫ぶか!
それに奥さんは骨の髄まで愛してますが、基本、推しと奥さんは別腹です!
桐生:
流石、管理人さん!
言い方はカッコイイけど、言ってる事は最低ですね!
ではライオンさん、『新しい世界』楽曲的には如何でしたか?
ライオン:
そうですね、曲の前にまず興味を引かれたのはセンターの人選でしたね。
アルバムリード曲からの変則的なパターンとなりましたが、鈴木絢音が連続センターに選ばれました。
桐生:
絢音ちゃん最近良い感じですよね。
ライオン:
まぁ連続とは言え「カモンカモンカモン♪」からの「僕は彼しか選べない♪」の落差は物凄いですけどね。
雪崩:
この振り幅にしっかり応えた絢音ちゃんは流石だと思いますね。
『自惚れビーチ』と『新しい世界』、一体どちらのイメージが本来の絢音ちゃんに近いんでしょうね?
ライオン:
自分の感性で言えば、鈴木の持つ文学少女的なイメージが合致するのは『新しい世界』なので、むしろ『自惚れビーチ』の方が違和感とまでは言いませんけど、冒険したなーと驚いたくらいです。
青空:
ニコッと笑えば正統派美少女!
端正な眼差しはミステリアス美少女!
憂いを帯びた瞳は、興福寺の阿修羅像さえ彷彿とさせますよね!
雪崩:
シルバー感が強過ぎる例えで分かりにくいです…
ライオン:
いずれにせよ、まるで違うタイプの曲を任されたのが鈴木の成長と引出し創りに繋がるといいのですがね…
桐生:
何か気になります?
ライオン:
いや、逆にまだ彼女自身のパブリックなイメージが固着している訳ではないので、キャラがぼやけてしまわないかという危惧もしていまして。
青空:
なるほど、しかしアイドル全開曲もシリアスな曲も両方いけるのは強みですよ。
桐生:
そう言えば、以前「しらたま」さんと対談した時に話題に上ったのですが、絢音ちゃんは色の付いてない普通のお嬢さん感が強いので、どちらのイメージにも無理し過ぎず対応しやすいのかも。
雪崩:
そんな桐生さん的には『新しい世界』どうみましたか?
桐生:
そうですね、この『新しい世界』は詞曲ともに雰囲気があって良いですね。
MVも『コンタクト』とか『メッセージ』みたいなエモーショナルSF映画っぽい雰囲気で好きな映像です。
ライオン:
確かにMVのストーリーとしてはファーストコンタクトもののテイストですね。
桐生:
「私たちは、歩き出す。新しい世界へ。」
3期生が合流した後、間奏のストリングスもいい感じです。
青空さんは『新しい世界』MVどうでした?
青空:
はい、このMVも乃木坂らしい考えさせられる映像作品となっていて知的好奇心をくすぐられますね。
何と言っても、小道具のコンピュータとして登場する名機Macintosh Plusが最高!
オールドMacのフォルムの美しさには惚れ惚れしますね!
桐生:
すみません…機械オンチの僕にはニンともカンとも…
分かる方います?
ライオン:
私もMacの機種で認識したのはiMacが最初なので、そこまで前世紀の遺物は…にんにん。
青空:
小さくて均整が取れていて、立ち姿が美しい!
まるでりりあん!りりあーーん!
ちなみに我が家のリビングにはColor Classic IIが置いてありますよ!りりあーーん!
雪崩:
あ、なるほど。
今度は緩やかにキャラを破綻させていって、丁度良い加減を模索するつもりですね。
ライオン:
うーん、まだまだ唐突な印象は拭えませんが…
とりあえずこのまま様子を見守りましょう。
青空:
だから!いちいち解説しちゃダメ!やりにくい!
桐生:
それはさておき、ライオンさんはMVに関しては如何でしたか?
ライオン:
うーん、私が『新しい世界』MVを見た第一印象は…
極めてMVらしいMVだなと。
雪崩:
MVらしいMVとは?
ライオン:
何ともふんわりした表現ですいません。
ストーリー系にもダンス系にも寄せることなく淡々と、しかも割と頻繁に様々な映像を差し込む形で構成していく感じがMVの王道だなぁと。
桐生:
確かに様々なストック映像もインサートして、壮大なスケール感を醸し出そうとしてますよね。
ライオン:
そうです。
メンバー以外のショットも多用していて、良い意味で映像だけに見入ることなく、音楽のバックに映像が寄り添っているように感じました。
青空:
やはりライオンさんのプライオリティとしては、曲が一番なんですね、歌詞や映像以前に。
ライオン:
そうなんでしょうね。
荒涼とした景色に並ぶパラボラアンテナとメンバー。
欅坂の『世界には愛しかない』でもそうでしたが、大自然と特異な建造物の組合せと言うのは、そこにアイドルを置きたくなる衝動に駆られるんでしょうね、クリエイター的に。
雪崩:
また欅坂の話題!
気をつけて下さいね…
桐生:
確かにライオンさんの仰る通り、スケール感は『世界には愛しかない』に近いものがありますね。
変な巨大ロボットは出てこないし。
青空:
なに!『僕の衝動』ディスってんのか!キレそう!
りりあん!りりあーーん!
桐生:
おー、青空さんはこんな感じで少しづつ刺激していけば良い塩梅になりそうですよ。
雪崩:
刺激ですか…よし!
えー、確かに、まだまだ青二才のりりあんに比べると、絢音ちゃんにはセンターとしての風格が備わってきたというか…アイタッ!!
桐生:
青空さん!手は出しちゃダメ!
雪崩:
なんで本当に殴るんですか!
青空:
ダイレクトなりりあんディスとか!
私の目が青いうちは絶対に許しませんよ!
雪崩:
異人さんか!
ライオン:
しかし、今回確かに鈴木の存在感は白眉ですね。
凄く絵になります。
特にこういうMVにおいては抜群の親和性を感じました。
桐生:
全く同感ですね。
目に宿る意思の強さというか。
本当は選抜もあったけど、あえて今回のアンダーセンターに据えたようにも思えます。
雪崩:
同感その2です。
この『新しい世界』MVを見て、その堂々としたセンターっぷりに目を見張りました。
桐生:
まぁ言い方は難しいですが、このMVの意味って見たままですよね。
アンテナやパソコンが暗示するように、色々あって以前より発信力の弱まったアンダーが、新しく3期生を迎え入れる事により強い訴求力を取り戻すという。
ライオン:
そこはハッキリ言わなくてよろしい。
青空:
まさに桐生さんの仰る通りですね。
同性愛に目覚めた男性の独白の歌詞と、色を抑えた寒色の世界に、アンダーメンバーの美貌が映えて、食い入るように見てしまう仕上がりです。
桐生:
まぁ僕は全然そんなこと仰ってないんですけどね。
青空:
カーテンを開けて広がる世界で〜♪
僕は金閣寺に火を放つ〜♪
試してハッテン!
雪崩:
無茶苦茶だ…
あ、でもキャラとしてはこれでいいのか…
青空:
これでいいのだ!
新しい世界への希望を感じさせて終わるエンディングが好きなのだ!
とは言え、このMV、実はりりあんがメインという捉え方もあるんですけども。
ライオン:
あるんですけども、じゃないよ。
青空:
はっ!…思い出した!
りりあんの映る秒数がクソ少ない!
作品としては評価しますが、そこだけは納得いかん!
イカンガー!
桐生:
あ!もうこんな時間ですか!
うーん…青空さんのキャラ調整もあったので『新しい世界』だけで結構時間かかりましたね…
雪崩:
では、もうそろそろ次の曲に行きましょうか。
1期曲の『Against』ですね。
●『Against』
ライオン:
最後の生生星フロント曲でもありますので、ここは桐生さんから語りますか?
桐生:
お気遣いありがとうございます。
しかしこの曲、僕にとっては今回のメイン曲ですので、宜しければ皆様のご意見を拝聴しながら随時語っていこうかと。
ライオン:
なるほど、わかりました。
では先に青空さんのご意見から処理しておきますか?
青空:
処理ってなんですか!
雪崩:
処理と言うのは物事を裁く事ですね。
青空:
分かっとるわ!
桐生:
ほらほら、ちょっと油断すると無駄話になる!
青空さん『Against』の感想をどうぞ。
青空:
えー、1期生曲なので実はりりあん出てないんですが、この『Against』は歌詞もザ・生駒里奈ですし、MVの内容も生駒里奈の集大成として相応しい内容ではないでしょうか。
ライオン:
ええ、清々しいばかりにどストレートな生駒卒業ソングになってますね。
雪崩:
じゃあ、青空さんはお気に召したんですね?
青空:
無論です!
やはり生生星の関係性というのは格別ですよ。
特にラストの生駒ちゃんの微笑を見ていると、万感の想いが胸に込み上げてきます。
あ、りりあんは出てないけどね!
桐生:
全くジャンルの異なる超マイペース少女3タイプを組み合わせたにしては奇跡的ですよね。
雪崩:
3人とも良い意味で我が強いのに競合する部分がない。
ライオン:
しかし、青空さんが生生星リスペクトというのは意外でした。
青空:
そうですか?
人前では絶対に言いませんが、実は私の中で理想の乃木坂は5枚目まで。
フロントに関しては生生星が至高、という確固たる信念を持っているのです。
桐生:
確かに初めて聞きましたね。
それなら青空さんもこの『Against』は感慨深かったんじゃないですか?
青空:
そうですね。
ただし、私の哲学の根幹を成すものは諸行無常の観念ですので、生生星に関しても移ろいゆくものは移ろいゆくままに、姿も本質も常に流動変化していて一瞬たりとも存在が同一性を保持する事は……はっ!
なーんちゃって!りりあんりりあーん!
ライオン:
なんちゃっておじさん…キャラがブレブレで痛々しい…
桐生:
でもまぁ、言っても青空さんですから大体こんな感じで大丈夫じゃないですかね?何となくだけど。
では次に管理人さん、この『Against』は如何でしたか?
雪崩:
そうですね、まさに『Against』は1期生が歌うことに意味のある歌詞でしたので、素直に感情移入する事ができました。
ただMVは…いささか演出過多に感じてしまいまして…
青空:
過多?カータカタカッタカタ!
ユガタチャンス!ユガタチャンス!ツナイ!
雪崩:
今のは放置しますね。
『Against』MVで特に演出過多だと感じたのは、生駒ちゃんのソロダンスシーンです。
忍法影分身的な演出を取り入れたことで、非常に騒がしく感じてしまいました。
桐生:
確かに仰る通りですが、冒頭の起き上がり赤頭巾や飛鳥ちゃんのワイヤーアクション含めて、最後まで青臭さを残した生駒ちゃんらしさを愛でなければ。
雪崩:
いや、それでもやはりあのパートは何の演出もせず、生駒ちゃんのダンス一本で勝負して欲しかったんですよ。
彼女のソロダンスには、それだけのパワーがあったと思います。
ライオン:
まぁ、確かに小ネタも含めて生駒らしさ全開の演出でしたね。
青空:
そう言えば「はにかみ」さんたちから、先程話に出た冒頭の赤頭巾はじめ、演出の意図について桐生さんに座談会で解説して欲しいとのお便りがきてましたよね?
桐生:
あー、そうだった!忘れるとこでした。
では、ポイントを絞って真面目かつ簡単に。
雪崩:
お願いします。
桐生:
えー先程も少し触れましたが、このMVは生駒ちゃんの目から見たメンバーならびに乃木坂の歴史を振り返る構成なのは見たままですよね。
青空:
年表を辿るように、カメラも左から右へ全編移動し続けてますよね。
桐生:
それで最初の生駒ちゃんの起き上がりシーン、赤頭巾は田舎出の垢抜けない少女のイメージ、それが自力ではなく何かの力で不自然に起き上がります。
意図していなかったセンター就任だと思いますが、すぐに後ろに倒れそうな程フラついています。
ライオン:
なるほど。
桐生:
次のシーンは生生星。
フロント3人の関係性が、初期には全くしっくりきていない様が直接的に表現されています。
雪崩:
生駒ちゃんが歩み寄ろうとしても、生ちゃんもみなみちゃんも取り付く島がありませんね。
桐生:
これは実際にそんな感じだったんでしょうね。
その次の2人は階段のセットをバックに登場します。
ライオン:
西野と飛鳥ですね。
桐生:
はい、地道に乃木坂の階段を上り続け、遂に自分の後のセンターを務めるまでになった2人です。
でも飛鳥ちゃんは、最初の内はワイヤーアクションで斜めになったり宙に浮いたりして不安定さを表現しています。
ライオン:
アンダー期の表現?
西野との違いですかね。
青空:
まいやんは?
桐生:
まいやんはその次、生生星以降を支えた大人メンバー4人のパートですね。
御三家の1人だった橋本さんがいたらこのパートだったでしょう。
そしてキャプテン含む乃木坂を支えてきた中堅メンバー3人のパート。
青空:
後は選抜ボーダーメンバーのパートと、アンダーメンバーのパートですね。
なるほど、生駒里奈の視点からのヒストリーですか。
雪崩:
しかし自分としては、アンダーメンバー含めた折角の1期曲なんですから、川後さんはじめ全員の顔をもっと見たかったですけどね。
桐生:
しかしこれが生駒ちゃんのフィルターを通した乃木坂激動の歴史の再現なんだと思います。
過去曲の振付も随所に盛り込まれていますし、もしかしたら『Against』は生駒ちゃんなりの『微笑みがえし』なのかも知れませんね。
ライオン:
『微笑みがえし』!まさにその通り!
あの三叉路でお別れなんですね?お別れなんですよ!
雪崩:
ん?『微笑みがえし』とか三叉路って何の事ですか?
ちょっと話が掴めませんが…
青空:
坊やだからさ!
雪崩:
なんですかそれ!
また戦後の話だな!
桐生:
まぁまぁ、僕が昭和ネタ振ったのがいけませんでした。
では満州から苦労して復員なさったライオンさんは如何でしたか?
ライオン:
戦争知らない!覚えて欲しい!
えー、私が『Against』楽曲を聴いた段階でまず思ったのは、これはアンダー楽曲の系譜、カテゴライズに属する作品ではないか?と言うことでした。
雪崩:
アンダー曲の系譜とは?
ライオン:
アンダーライブが乃木坂の主要コンテンツの1つとして確立されていく過程で、アンダー楽曲はライブパフォーマンスで映える方向性を強く意識して制作されてきたのだと思っています。
青空:
なるほど、確かに『Against』にはアンダー曲っぽい雰囲気も漂ってますね。
ライオン:
はい、アンダー曲はライブを意識して…と言うより、ずばりライブ向けにクール、シャープ、ダンサブルな作品が数多く創られてきたのではないかと。
桐生:
なるほど、では生駒ちゃんが最後にそれを望んだと。
ライオン:
生駒か康かは分かりませんけどね。
その方向性が顕著なアンダー楽曲としては、『ここにいる理由』『嫉妬の権利』『不等号』、メンバー的に変則的ではありますが『欲望のリインカーネーション』などもここに含まれるんではないでしょうか。
雪崩:
『欲望のリインカーネーション』以外は、生駒ちゃんが歌う機会の無かった楽曲ばかりですね。
ライオン:
そうですね。
それらの曲と『Against』を並べて聴くと、自分には同じカテゴリー感が強く伝わってくるんです。
桐生:
確かに今ライオンさんの挙げた楽曲は僕の好きなものばかりですよ。
ライオン:
実は映像解禁当初から、欅坂テイストを色濃く感じたファンも多かったようで、「生駒はこういうことがしたかったのか」とか「こっちをラストセンターとして表題にしたかったんでは?」とかの意見が散見されてました。
桐生:
うーん、欅坂をどうこう言うつもりは微塵もありませんが、この曲が欅坂テイストなどと捉えるのは浅薄に過ぎますよね。
だってこれは生駒ちゃんが自分の代表曲と言い切った『制服のマネキン』路線そのものですから。
青空:
浅薄は言い過ぎですが、私も同感ですね。
戸締まり用心、火の用心~♪
雪崩:
何ですか?その歌?
ライオン:
日本浅薄振興協会?
桐生:
あー、なるほど!
雪崩:
何の話かさっぱり分かりませんよ!
昭和トークやめろー!この後期高齢者たちめ!
ライオン:
まぁ話を戻すと、桐生さんは『Against』は欅テイストなんかじゃなく、ルーツはそもそも生駒の『制服のマネキン』にあると?
まぁ話を戻すと、桐生さんは『Against』は欅テイストなんかじゃなく、ルーツはそもそも生駒の『制服のマネキン』にあると?
桐生:
そうですね、そう思います。
もちろん乃木坂以前にもこの路線のアイドル楽曲はある訳ですが。
青空:
そもそも欅が後発ですからね。
まぁ『マネキン』当時を知らないファンも増えてますから仕方ないですよ。
雪崩:
自分はやはり、乃木坂と欅坂を比べる事はナンセンスだと思っています。
同じ坂道グループなので、どうしても比較対象になりがちですが、そもそもお互いの出発点もベクトルも違っていますから。
青空:
確かに姉妹グループなのに状況は全く異なりますからね。
桐生:
まぁ欅坂の話はこの辺で良いでしょう。
いつか機会があれば取り上げましょうか。 ライオン:
では桐生さん、そろそろ最後の生生星フロント曲『Against』について総括を。
桐生:
そうですね、まずは先程出た、この曲をラストセンターの表題にしたかったのでは?と言う見方、これはあったんじゃないかと思うんです。
青空:
そうなんですか?
もしやそれがセンター辞退の要因とか?
桐生:
いや、僕の勝手な推測ですよ。
ただ、生駒ちゃん的には最後に1期全員でこれを表題曲としてやりたかったと言う想いはあったんじゃないかと思います。
まぁ2期3期の事を考えると、そうはいかないのも無理ないんですが。
ライオン:
表題から2期3期を外すなんて日本各地で暴動が起きますよ。
青空:
りりあん外し!僕の暴動!一揆!一揆!一揆!
雪崩:
りりあんはそもそも選抜じゃ…あ、何でもありません…
しかし、生駒ちゃんには『Against』を1期表題曲にしたい思いがあったと言う事ですか?
桐生:
あくまで推測ですよ。
先程ライオンさんが仰っていたアンダー楽曲テイストと言うのも一面では正しいのですが、本来、生駒ちゃんが乃木坂表題でやりたかった『制服のマネキン』路線、その終着点がこの『Against』だったんじゃないでしょうか?
青空:
なるほど。
では生駒里奈は『マネキン』以降、逆風を感じ続けながら、ここまで辿り着いたのでしょうかね。
ライオン:
桐生さんの『Against』は『マネキン』路線の終着点だという説はとても興味深いですね。
先日のラジオを聴いた時に思った、生駒そして秋元康が本当にやりたかったのは『マネキン』路線ではなかったのか?と言う疑問の答えのような気がします。
青空:
ラジオとは「秋元康のやる気MANMAN」ですね?
雪崩:
吉田照美クリスティー!
ライオン:
そのラジオ番組の中で、秋元康が「いける!」と手応えを感じた作品として挙げていたのが、代表曲として扱われている『君の名は希望』ともう1曲、それが『制服のマネキン』だったんです。
桐生:
なるほど、やはり『マネキン』にも相当手応えを感じていたんですね。
ライオン:
はい、生駒も「私の代名詞」と断言するほど、彼らの中で大きい存在なんだろうと思います。
桐生:
そうでしょうね。
まぁ、管理人さんが愛してやまない『君の名は希望』を否定する気はないのですが、僕はあの曲を非常に良く出来た合唱曲くらいに思ってます。
『きっかけ』や『悲しみの忘れ方』なんかも同じ路線ですよね。
雪崩:
うぐぐ…
桐生:
あの曲は乃木坂ファンが神格化と言うか、大切にし過ぎてしまった印象があります。
実際にはファン以外の一般層に対して訴求力が強いのは『マネキン』や『命は美しい』、『インフルエンサー』系の楽曲とダンスではないでしょうか。
雪崩:
そんな事ないですよ!
不朽の名曲『君の名は希望』は多くの人に感動と希望を与え続けてます!
桐生:
でも以前、AKBや欅坂の曲と視聴者投票して生駒ちゃんがセンターで『サイレントマジョリティ』歌った番組ありましたよね?
ライオン:
あー、ありましたね。FNS歌謡祭でしたか。
確か『君の名は希望』はダントツ最下位でしたね。
雪崩:
それはまた別の話でしょうよ!
桐生:
僕は紅白の初出場曲にしても、一気に新規層を取り込むなら『制服のマネキン』一択だったと思っています。
もしかしたら生駒ちゃんには、センターからしか見えない乃木坂の未来のビジョンが見えていたのかもしれません。
雪崩:
お言葉ですが!それでも『希望』はですね!
乃木坂の『希望』なんですよ!
『希望』なくして乃木坂は成り立ちません!
視聴者投票がなんだって言うんですか!?
乃木坂ヲタはですね!『希望』キボンヌなんですよ!
青空:
管理人さん、興奮し過ぎ!
お陰で何故か私まで興奮してきました!
キヨーレオピン!
桐生:
まぁ僕は見たかったんですよ、『制服のマネキン』路線で『Against』まで続く物語を。出来れば生生星で。
そうなるとグループ自体の寿命は短くなっていた可能性もありますが…
欅坂にしても違う路線でのデビューになっていたかも知れません。
ライオン:
確かに、白石や西野がセンターを務めた事の無い乃木坂というのも、今となっては想像出来ませんからね。
桐生:
まぁ生駒ちゃんが乃木坂で果たせなかった夢の跡がこの『Against』ならば、それは大切にしなくては。
だから今後披露する際は出来ればセンターはブランクで、みなみちゃんと生ちゃんに頑張って欲しいと思ってますけどね。
青空:
桐生さんが生まれて初めて真面目な話をしましたね!
衝撃で全てを漏らしました!ジョビジョバ!
桐生:
まぁ、みなみちゃんの盟友である生駒ちゃん卒業に絡む話ですからね。
今後は一切真面目な話はしないのでそのつもりで!
雪崩:
そんなこと断言されても…
ライオン:
だいぶ『Against』に時間をかけてますが、もう1つだけ良いですか?
桐生:
どうぞ、お願いします。
ライオン:
ありがとうございます。
先程言いましたが、秋元康が「いける!」と思った『制服のマネキン』で乃木坂の流れが変わったのは確かです。
しかし望み得るほどのブレイクには至りませんでした。
青空:
確かにブレイクとまではいきませんでしたね。
ライオン:
次に投じた自信作『君の名は希望』でも、やはりブレイクとまでは至りませんでしたが、これは後の乃木坂の世界観を決定づけた作品となり、桐生さん仰るようにファンの間で大切に育まれてきました。
雪崩:
そう!まさにそう!
ライオンさんはやはりわかってらっしゃる!
違いのわかる高齢者ですね!
ライオン:
しかし皮肉な事ですが、乃木坂が『マネキン』路線を確立出来なかった隙に、欅坂が『サイレントマジョリティ』でデビューし、セールスの成功、センター平手の支持、ブレイク、一般訴求まで成し遂げてしまう事になります。
青空:
そうですね、『サイマジョ』の途中で平手が中央を切り開きながら進む十戒シーンが、欅坂と平手友梨奈登場の衝撃を象徴していると思います。
雪崩:
また欅の話になってる…
桐生:
うーん…十戒シーンなら『バレッタ』の堀ちゃんの方が先発だし素晴らしいと思いますけどね。
ライオン:
そうして欅はデビュー曲で成功を収めました。
しかし先程、『Against』MVを観て「生駒は欅坂がやりたかったのか?」と言う声もあったと言いましたが、実はそれって全く逆説的なんですよね。
そもそも秋元康が、乃木坂生駒で着手したが叶わず、欅坂平手で実現してしまったと。
桐生:
なるほど、確かに『サイレントマジョリティ』は『マネキン』路線かも知れませんが、欅の2枚目と3枚目はまた違うテイストですよね?
青空:
『世界には愛しかない』はポエトリーリーディングの青臭さと極上のサビの爽快さ。
『二人セゾン』は『君の名は希望』の系譜を継ぐ、孤独と愛の名曲だと思います!
ライオン:
そうですね、その2曲は『希望』路線に近いと思います。
桐生:
うーん、僕も『サイレントマジョリティ』なんかは良曲だと思いますが、まだ少しアイドルのデビュー曲らしい可愛らしさを残してしまった迷いが見えると言うか…
僕は欅坂にとっての代表曲は、間違いなく『不協和音』だと思いますけどね、迷いがない。
青空:
仰る通り『不協和音』のあの力強い音には魂を揺さぶられますね。
幕張ファイナルでのパフォーマンスは、初期欅坂の金字塔でしょう。
ここ最近では、一番「パンク」を体現できたグループだと思ってます。
雪崩:
ちょっとちょっと!おじさんたち!
毎回言ってますが欅の話は程々に!
ライオン:
そうですね、失礼しました。
まぁ『マネキン』と『サイマジョ』では、発表のタイミング、取り巻く環境、グループの状況など全く異なる訳で。
雪崩:
そうですよ。
先程も言いましたが比べても意味ないです。
ライオン:
ただ結果としては、秋元康が切望したものを得て、思う存分やりたいことに没頭しているのが今の欅坂路線かなぁと感じたもので。
青空:
確かに同じ人間が手掛けている訳ですから、実際どうしてもクロスする部分は出てきますよね。
私も先日MdNの特集を読んで、真に推しているのはメンバー以前に、秋元康と今野義雄が創る世界だと確信したばかりです。
ですから乃木坂も欅坂も興味深いです。
ライオン:
生駒が神宮で卒業を意識した時。
秋元康が平手と出会った時。
こう考えると2015年の夏は色々と大きなターニングポイントだったんじゃないでしょうか。
桐生:
なるほど。
まぁ『Against』について語るつもりが、結構話が広がってしまいましたね。
青空さんもまた徐々に真面目に戻ってきてますよ!
青空:
しまった!不覚なのだ!
賛成の反対なのだ!
雪崩:
しかしまだようやく2曲ですか…
桐生:
仕方ありませんね、残りの曲はまた次の機会にしますか?
ライオン:
それがいいですね。
では残りの『スカウトマン』『トキトキメキメキ』『雲になればいい』『言霊砲』はまた日を改めて。
青空:
え?4曲もやるの?
『トキトキメキメキ』と『雲になればいい』だけで充分じゃない?
雪崩:
りりあんとキャプテンのいる曲だけでしょうが!
青空:
でもでもでもさ、でもでもさ、
推しがいないと盛り上がりにくくない?
桐生:
それ言い出したら僕なんて残りの4曲全部ノーみなみですよ!
とにかく、この座談会企画が今後も続くなら、もう少しスピーディーに進行していきましょう!
ライオン・青空・雪崩:
はーい。
(第四夜終わり)
コメント
コメント一覧 (4)
大丈夫ですよ。
乃木坂ちゃんみたく座談会メンバーに
『色気』と『可愛げ』があれば…
…ありますよね…
そしてライオンさんの本来の乃木坂で推し進めたかった方向性の話。とても面白かったです!パトレイバー2の荒川の話並みに。
それにしても皆さんレベル高いです!
いやー良い座談会でした!
前回とはまた違う感じですが!
あ!そういや夏の全ツ、福岡初日参加なので桐生さん始め九州の皆さまにお会いできたら良いですね❗その時はキンキンのカチカチの冷凍かぼちゃ大福を速射砲の様にお渡しします!
僕の考えなんですが、希望を神格化した結果が、個人的には全く体温を感じないシンクロニシティに繋がってる感じはします。綺麗なものを追い求めた結果、洗練され過ぎてる気がするんです。それが好きな方もいらっしゃると思いますし、僕も全否定する気は無いです。少し何か物足りなさは感じますけど。
リアルタイムで見てないからなのかイマイチ良さが分からないんです
みなみちゃんが可愛いのは分かるんですけど
当たり前ですけど理想の乃木坂って人それぞれですね
桐生さんのAgainst解説、とても興味深い
あんまり好きじゃなかったんですが、MV見直してみようと思います
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