2018年06月12日&15日 乃木坂46版ミュージカル『美少女戦士セーラームーン』観劇レポート
斜めに見える青空 著@noko_n7630


無事に6月公演を終えた、通称セラミュ。6/12のTeamSTAR夜公演、6/15のTeamMOON夜公演を観劇することができましたので、簡単にレポートしたいと思います。

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TeamSTAR公演の時は、なんと1階の2列目。TeamMOON公演の時は、1階の15列目でした。2列目は超絶ftmm祭り……ではなくて、メンバーの表情が良く見えましたが、スモークで見えづらくなるタイミングがあるのと、プロジェクションも大事な演出なのに、近すぎて解りづらいタイミングがあったように思います。15列目との比較では、7~8列目が一番の神席だったかもしれないな、と感じました。ftmmの前では大きな問題ではないかもしれませんが…(笑)。

どちらの公演でも一番感じたのは、「とにかく楽しい」ということ。乃木坂ちゃんたちが躍動している楽しさはもちろんですが、キャスト・スタッフの熱、2時間半でまとめ上げた脚本、創意工夫を感じる演出、みんなで作り上げる最後のライブショー、名曲『ムーンライト伝説』、いろいろとあいまって、「ああ、演劇って良いな」という楽しさを感じることができたように思います。

海外の一流演目をかけてくれる演劇界最高峰のひとつ、帝劇のような舞台に立てるメンバーがいる。かたや「演劇人」の熱さを肌で感じられる舞台で、修業ができるメンバーもいる。今の乃木坂46は本当に恵まれた環境を手に入れたと思います。
「演劇の乃木坂46」として、卒業した後で何十年も活躍できる、その礎を是非築いてほしいなと、そう願ってやみません。

普段は、原作をチェックしてから観劇に臨むのですが、今回は予備知識は入れずに臨んでみました。
(原作が膨大なので…後でwikiったら、いわゆる「ダーク・キングダム編」に相当したことを知りました)

大人気作品なだけあって、ストーリーには様々な惹きつける要素がちりばめられていて、思わず知らずセーラー戦士たちに感情移入してしまいました。聖剣で、プリンセス・セレニティが自らを貫いてしまう場面、そして歴史が繰り返したかのようにセーラームーン月野うさぎが剣を振りおろしてしまう場面では、『ロミオとジュリエット』を思い浮かべ、胸が張り裂けそうに(笑)。私が気に入ったのは、月と地球の恋に「太陽が嫉妬した」というところ。悪役ではありますが、クイン・ベリルのかなわぬ想い悲しい恋が、その美しさをさらに際立てているようでした。
そして、私的に一番の見どころは、セーラームーンが操られたタキシード仮面を倒すことをついに決意する場面。STARの井上小百合さん、MOONの山下美月さんとも、この場面は非常に出来が良かったように思います。

乃木坂ちゃんたちの頑張りも良かったですが、タキシード仮面の石井美絵子さんを始め、脇を固めてくださった方たちが、歌も上手ですし、立ち居振る舞いもカッコよくて、舞台がぎゅっと締まった感じで非常に満足感が高かったです。特にクンツァイト役の安藤千尋さんの堂々とした体躯と低音ボイスは、男役として見栄えがするなぁと感じました。

ファンタジーに浸って、泣いて笑って、実に楽しい舞台でした。特に最後のライブショーは大団円感があって楽しかったです。『ムーンライト伝説』をみんなで歌うところは、歌舞伎のように掛け声かけたくなるくらい(笑)。
9月の舞台も楽しみですね、ホント。

さて、私の主観ですがメンバー短評を最後に書いておきましょう。

【セーラームーン/月野うさぎ】

井上小百合さん
さすがの安定感。歌も演技も上手いし、セリフ回しや表情の引き出しが多い。コミカルからシリアスまでこなせてました。膝のテーピングが心配でしたが、舞台上では微塵も感じさせないプロフェッショナル。

山下美月さん
ZIP!のゲネプロを観たときは、正直どうなることかと心配しました。が、とてもよく出来ていました。まだまだ粗いところも見えますが、華がありますね。うさぎの真っ直ぐな感じが良く出せていたように思います。


【セーラーマーキュリー/水野亜美】

渡辺みり愛さん
みり愛ってちびっこというイメージがあるのですが、舞台で観ると実に大きく見える感じがします。ただ、無難にこなしてるという感じも少しある気がします。もっと難しい演技に挑戦させてみたいですね。

伊藤理々杏さん
りりあーーーーーーーーん!失礼しました。
歌もしっかりしてるし、芝居もしっかりしてる。声量もあるし演技向いてますね。小さくても存在感があります。りりあんの舞台、たくさん観たいなぁ(個人的願望)。


【セーラーマーズ/火野レイ】

寺田蘭世さん
蘭世はホントいい顔になりました。ミステリアスな雰囲気も出せてて、巫女役がお似合いでした。

高山一実さん
演技からセーラームーン愛を感じました。すらっとしてて見栄えがするし(美脚!)、歌も定評のあるところですし、滑舌も心配いらない気がします。もっと舞台に立つところを観たいですね。


【セーラージュピター/木野まこと】

梅澤美波さん
いや~白眉白眉。しょこたんが「美人!」っておっしゃってた通り、とにかく舞台で映える。今後の活躍が楽しみです。

能條愛未さん
もうベテランの雰囲気が良いですね。美月ムーンをチームで支えていた感じを出している、一番の貢献者でしょう。観ていてハラハラするところが全くないのはさすがです。


【セーラーヴィーナス/愛野美奈子】

中田花奈さん
かなりんにはやはり色気がありますね。ヴィーナス役ピッタリ。演技に苦手意識があったようですが、もったいない。本人の言う「課題」は克服できてたのではないでしょうか。

樋口日奈さん
かなりんとはまた違った色気があって目を惹かれました。経験からくるであろう自信、落ち着きがまた良かった。歌もしっかりしてて、声にもハリがあって素晴らしい。


皆さんも是非機会があればご覧になられることをお薦めして終わりにします。


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