フランチャイズによる初めての開業

フランチャイズビジネスは、加盟前の開業ノウハウの習得と本部選択の段階で5割以上の成功、失敗が決ると云われます

2011年01月

ラーメンの「ホッコク」前社長は何故逮捕された

 「札幌ラーメン どさん子」と言いますと、一時は全国に1000店を越える加盟店を抱えた大フランチャイズ本部でした。

 現在も400店を超える加盟店を運営していて、フランチャイズでは老舗企業の一社に数えられます。

 そのどさん子を運営するホッコクの前社長が、みずほ銀行行員が関わる詐欺事件で逮捕されました。

 前社長と言いましても、事件が起こった09年は社長で、事件が発覚した後の昨年12月まで社長をしていました。

 事件は、この社長の知人が経営する会社に、みずほ行員が架空の融資を5億円行い、そのお金を二人で山分けしたとして詐欺の罪に問われています。

 ホッコクは、有名な創業者青地保さんが1961年にラーメン店を開業、その後サッポロラーメンブームを作りだして、70年代には今の牛丼チェーンのように広がりました。

 前社長は、この青地さんの目にかなった税理士で、08年4月に就任しています。ラーメンに関しては、ほとんど素人の社長でした。

 また、ホッコクの経営自体も、06年に30億円の大赤字を出し、その後も赤字経営に苦しんでいる会社です。

 フランチャイズの場合、このような問題の多い会社への加盟は最初から相手にしないことです。ただ、今回のように公になるとよいのですが、大半は知らずに加盟する人がほとんどです。

 事前調査は、フランチャイズでは欠かせません。一度加盟金を支払うと、取り戻すのは大変ですから。

【余談】
 そんなわけで、2010年12月末で「札幌ラーメン どさん子」は、11年フランチャイズ一覧から削除しています。一覧では、倒産より前の悪い噂の段階で外しています。安心してご利用ください。
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情報の不均衡がもたらすコンビニ問題

 コンビニ店経営がいかに安い収益で行なわれているか、前回の「コンビ二店の本部が儲かる仕組み」を読んで理解戴けたと思います。

 長年コンビ二店を運営してきて廃業するオーナーのほぼ全員が、コンビニ店を開業したことを後悔しています。

 夫婦揃って24時間体制での営業ですから、家庭生活や子どもの教育を犠牲にしてのフランチャイズ加盟です。

 しかも、廃業しても大半の人は、そんなに資産を残せるわけがありません。夫婦の年収が600万円(月刊コンビニ)程度ですから、知れています。

 それでは、何故そんなに厳しいコンビニ店に加盟したかが問題になります。間違いなく言えることは、オーナーがこのようなブログを読んでいなかったことです。

 経済学の世界では、情報の不均衡と言うことになります。本部側はコンビニの裏の裏まで知り尽くしています。

 一方加盟する人は、ほとんど情報をもたず、本部から言われたことをそのまま鵜呑みにすることで、このような間違いが起こります。

 本来はこの状態が続きますと、加盟する人がいなくなってビジネスは衰退に向かいます。

 15年前までのコンビニ業界ですと、これほど加盟店の過当競争は酷くありませんでした。オーナーもそこそこ資産を残して、廃業することができました。

 やはり、同じ本部の加盟店同士が、隣り合わせに出店するほど競争が激しくなって、一気に経営が厳しくなっています。

 コンビニオーナーで稼ごうなどと思わないで、他によいフランチャイズはないか、探す方が賢明です。

【余談】
 コンビニ加盟が厳しいと書きますと、フランチャイズ全体が厳しいと考える人がいます。マクドナルドもTSUTAYAもTABIOも、全てフランチャイズの会社です。決して、フランチャイズが問題なのではなく、個々の企業の問題です。この辺は、勘違いをしないでください。フランチャイズに関しての相談は、ここからです。

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コンビニ店の本部が儲かる仕組み

 最近は人気も下降気味ですが、それでもコンビニ店オーナーで起業を考えている人は少なくありません。現在、全国には約4万3千店のコンビニ店が開業しています。

 そのコンビニ店の既存店売上げが、2010年は初めてマイナスを記録しました。-0.8%の7兆4千億円で、コンビニ統計が始まった05年以降では初のマイナスです。

 ここで説明しておかなくてはならないのは、コンビニ店は全国にあって、毎年2000店以上の出店があります。同時に廃業する店舗も1000店以上あります。

 店舗が増えているため、売上げは年々新記録を更新し続けることになります。ただ、起業したオーナー側にしますと、出店を継続している既存コンビニ店の売上げが問題になります。

 最近のコンビニ店の傾向は、開店して初年度は売上げが高いのですが、そこから年々下がっていくのが一般的です。そのため、コンビニ店経営は開業1年目で先が見えると言われます。

 ただ、セブンイレブンを例に取りますと、セブン&アイグループの営業利益の9割はセブンイレブンが稼いでいます。コンビ二店の収益はほとんど本部に吸い上げられ、その資金がグループを支えています。

 本来なら、加盟店オーナーの利益がもっとあってもいいはずです。セブンの場合、1日の売上高は平均で60万円弱です。年間売り上げは、約2億円。

 加盟店オーナーの平均年収は609万円(月刊コンビニ調べ)ですから、売上げの2%が収入です。夫婦で必死になって働いてこの収入ですから、やはり本部がオーナーから絞りすぎています。

 多分、本部側は「嫌なら加盟店はやらないほうがいい」と言うはずです。ほんとに、身体を壊してまで毎日働きづめのコンビニオーナーは、やらない方がよさそうです。

【余談】
 一部のコンビニ店は、フランチャイズ情報の不均衡によって成り立っています。本部側は、どこに出店すると軌道に乗るか、どこではダメかよく知っています。加盟店オーナーは、オーナーの名称に踊らされていますが、ほとんどの人は素人です。このような情報を操ることによって、本部にばかり利益が集まる仕組みはできています。
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加盟金引き下げによって、加盟店のプラスとマイナス

 フランチャイズビジネスでは、一度加盟店が支払った加盟金やロイヤリティは、間違っても戻すことはないと言うのが定説です。

 また、加盟金が引き下げられると言うこともほとんどありませんでした。ところが、宅配ピザの「ストロベリーコーンズ」と「ナポリの窯」を展開しているいちごホールディングスが引き下げます。

 いちごの発表によりますと、「ナポリの窯」が2011年度オリコン顧客満足度ランキングで1位になったことを記念して、ストロベリーコーンズと一緒にこれまでの加盟金250万円を100万円に引き下げます。

 大手フランチャイズが、このように加盟金を下げることは本当にめずらしいことです。

 この背景には、やはり加盟店が思うように集まっていないと推測できます。現在、消費不振ということもありフランチャイズ本部には大変な逆風が吹いています。

 これは、加盟を希望する人にとっては、これまでにないくらいの追い風です。この流れは、いちごだけでなく、多くのフランチャイズ本部に言えることです。

 加盟を希望する人は、この加盟店側に吹いている追い風を利用して、店舗の売上げを1円でも高くすることを考えることです。

【余談】
 最近、フランチャイズ相談を利用してくださる人が増えて、大変感謝しております。2軒目のパソコン教室開業で相談を寄せていただいたYさんから、「5百万円とか1千万円以上もの投資をするのに、本部だけの情報に頼っているオーナーは自殺行為。もっとPRして、多くのオーナーの相談に載ってやってください」と温かいメールを頂きました。本当に感謝しております。フランチャイズ相談、よろしくお願いします。
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病気とフランチャイズは似てる?

 昨日、わたしが会社を辞めコンサルタントを始めた時期に、フランチャイズオーナーで開業したFさんの病気見舞いに東京・三鷹に行ってきました。

 Fさんは、わたしが開業した6年前の最も初期に、開業相談のお客さんになってくれた恩人です。

 現在は、同じ系列のフランチャイズ加盟店を3店経営していて、ビジネスは順調ですが、体調の方はどうもよくないようです。

 そのFさんが、病室で2人きりになったとき、「商売ではあんなに慎重で中山さんと何度もぶつかった自分が、病気にはまったく無警戒だった。医者の言うことを信じてこんなになっちゃった」。

 以前は、電機部品の製造工場を経営したいたFさんは、フランチャイズ本部の説明は、ほとんど信用していませんでした。

 自分でフランチャイズの仕組みを勉強し、わたしがコンサルタントになる以前の、新聞社時代のフランチャイズの取材の話を何度も聞きました。

 また、あれこれ調べることも依頼されました。わたしが、フランチャイズが特別なビジネスではなく、一般ビジネスとして見る目はFさんに鍛えられました。

 企業経営の経験がない人が、いきなりフランチャイズ加盟店で経営することは、免許を持たずに路上で車を運転するようなもの、とはFさんの口癖です。

 そのFさんが、自分の病気に関してほとんど調べてなかったことを後悔してました。みなさんも、健康には注意してください。

 そして、フランチャイズだからと安心しないで、ビジネスやマネジメントに関する勉強は早くから着手してください。

【余談】
 わたしの年齢になりますと、身体のあらゆる部分にガタがきます。元来、人類の寿命は50年程度に設計されていますから、それ以上生きることは無理があるようです。フランチャイズの場合も、会社の寿命、業種の寿命、その前に若い本部の場合は、軌道に乗るかといった問題もあります。フランチャイズ相談をお待ちしてます。 
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