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2024年7月 7日 (日)

音響シャイについて

何年か前にも書きましたが、昨日あまりにも衝撃的な雷鳴が我が家の界隈を襲ったので、リマインドを兼ねて。

「音響シャイ」は「Noise Phobia」や「Noise Anxiety」と言われ、いわゆる音に対する犬の恐怖心から犬が正常ではない行動を取ることです。

正常ではない行動とは、震え、荒い息づかいやよだれ、徘徊、逃避、破壊、自傷行為などです。

我が家の初代ボーダー・コリーも2歳過ぎて突然発症しました。
原因は不明ですが、以来雷、花火、金属バットのヒット音など、散歩の途中で耳にすると帰りたがり、家の中にいるときは、その場を立ち去りたい思いで部屋の扉を次から次へと開けて、1階の玄関の前でパンティングするといった行動を取っていました。
ここで、誰かがたまたま玄関を開けてしまうと、犬は勢い外に出てしまい、帰って来られなくなるという災難に見舞われてしまうので注意が必要です。

こんな時はどんな言葉をかけても無駄ですし、逆にいつもと違う行動を取れば犬は何か異常なことが起こっているに違いないと不安をあおられてしまいます。
「大丈夫」と言う言葉も禁句です。
なぜなら、犬にとっては決して「大丈夫」な気持ちでないときに、「大丈夫」と言う言葉を使われると、「大丈夫」=犬にとって「大丈夫じゃない」と関連付けてしまうからです。

いつも通りにしていることが一番ですが、当然犬の不安は拭えないので、対処法が必要になることがあります。
一度発症してしまった場合は、サンダーシャツなど、身体をホールドするものを着せてみたり、レメディなどを使ってみたり、あるいは外部の音が聞こえづらい場所に移動したりすることも一つの方法ですが、どれも一発解決になるとは限りません。
悪化していく場合は、投薬による治療も必要かもしれません。

もし、そこまでひどくなくても、なんとなく不安を感じているようなときは、その犬にとって楽しいことを始めてみるのもひとつです。

昨夜の雷鳴でドアの前から動かなくなった見習いは、震えているわけではなかったので、大好きなオモチャを投げて遊びに誘ったら、一瞬怖いことを忘れてくれました。
発症しそうな際どい時期だったからかもしれません。

一度発症してしまえば、食べ物も遊びもまったく効果がなくなることはよくあるので、楽しいことだけでは解決できなくなります。

そもそもなぜ発症するかの明確な答えはなく、遺伝的なものや環境によって学習されたものではないかと言われています。

発症してから困ることが無いように、日常的に様々な刺激に馴らしておくことが重要なポイントになります。
いわゆる社会化です。
過保護にし過ぎることなく、少しずついろいろな刺激音に馴らしながら、犬が自分で「大丈夫」と学習することが重要です。

この時期、雷に加え花火の騒音に犬たちが悩まされることは避けられない状況なので、今からテレビなどで、花火の音やチカチカする光などにも馴らしていくことが大事ですね。

202407071
昨日ドアの傍から離れなかった見習い。

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