松木幸夫的思考

　　　松木幸夫 チャンネル




　　前回眼鏡を作ってから大して月日が経っていないのにどんどん目が悪くなっていると実感したのが昨年のこと。


　　毎日同じ距離(多少の誤差はあるが)に置いた譜面台に置かれた楽譜の音符などが日に日に見え辛くなっているという経験は非常に悲しく辛いものだた。


　　晩年のベームが「年を取って目が悪くなってから新曲を演奏しなくなった」というようなことが雑誌に載っていたのを思い出してついに自分もそうなるのかと絶望にも似た気持ちになった。


　　ともあれできることは新しく眼鏡を作ることと考えお馴染みの眼鏡店で作ってもらうことにした。


　　担当してくれた方が僕の視力の低下の度合いが激しいので一度眼科で診てもらっては？と言ってくれたので翌日に眼科で受診する。


　　診察の結果は白内障で、まだ軽度だということは別として、自分の身体の部品が老化のために傷んできたということなんだなと、ターミネーター２の映画で主人公のターミネーターが使えなくなった自分の腕を千切り取るという場面を思い出しながら考えた。


　　ああ、生き物はそんな風に自分の身体の機能が衰えて使えなくなって、その部分が増えて生命を維持できなくなったらその個体の一生が終わるんだなあと、どこか達観したというか諦念にも似た気持ちになった。


　　ということを何故かふと思い出した。


　　※　明日はL.ロンカリ　パッサカリアをお届けします。


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テーマ : 生きること - ジャンル : 心と身体