ブラウンのクロコ革で、ベルトのご注文をいただきました。
今回のブラウンはクラスト革でベルトを作り、後から色付けする手染めのカラーオーダーでご用意しました。
ブラウンのクロコ革に少しだけ光沢を持たせています。
バックルのメタル部にツヤがあってカッコ良いので、クロコ革の方もそれに合わせました。
このベルトはキーリットと呼ばれるスライドロック式です。
ベルトの反対端を差し込むために、2段になったバックルの表側のパーツを数ミリ持ち上げるとロックが解除され、それを戻すと、任意の位置で留めることができます。
ワンタッチで長さが調節できるので、「ここぞ」という時にきつく短めに締めるとか、食後にお腹が脹らんで苦しい時にはちょっとだけ長めにできたりします。
ピンを穴に差し込み長さを固定するタイプのベルトでは、一部分に負荷がかかるので、革が痛みやすい傾向にあります。
一方、キーリットは構造的に革への負担がかかりにくいというメリットもあります。
ベルトの反対端の裏に、バックルに挟んで固定する際の細長いパーツが付いています。
その長さは22.5cmあり、約6mm間隔で留められる38段のヤマが付いていますので、細かく調整でき、その幅は十分にあると思います。
逆にピンで留めるタイプの一般的なものは、3つの穴が3cm間隔で空いていますので、ちょっとだけ大きくしたり、小さくしたりという融通は利きません。
ですから、キーリットの調整に慣れてしまうと、ピン留めタイプでは物足りなさを感じる様になるかも知れません。
残念なことに、私は個人で持つベルトはみなまだピンタイプですので、その感覚を味わってはおりません。
今回のお客様もキーリットタイプはまだお持ちではない様でした。
お気に召していただけると良いのですが。
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