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鉄のカーテンの向こう側

- Hungarian -

???  VAUXHALL GUILDSMAN

MADE IN ???


ルズマン(Guildsman)=ギルド会員、ギルドメンバーの意。

今回、ボクスホール・ギルズマンを取り上げるきっかけとなったのが、部屋の中で、この黒い個体を見つけたことだった。
いつどこで入手したものやら、どのブランドのモデルやら、なかなか思い出せなかった。

ボディはプラ製で、シャーシーの刻印を見ると、「MODELL VAUXHALL GUILDSMAN」とだけ入っている。

面白いことに、ボンネットに貼られたシールにある文字は「WAUXHALL GUILDMAN」。
VAUXHALLはもともとロンドンの地名だけども、そこにちなんだ街や人名が他国にもあって、フランスやオランダではVでなくWではじまるWAUXHALL表記。さらに他の国でもWの可能性はある。いずれにしても、英語圏でつくられたモデルではなさそう……。

ホイールの形状、スーパーファストのまがいものという特徴から思いついたのは、コピー物の宝庫、ハンガリー。

同国のミニカーを詳しく紹介しているサイト「HUNGARIAN DIECAST」をあたってみると、案の定、ハンガリー製ギルズマンの画像が見つかった。ブランドはMETAL PLAY MOBIL。シャーシーに「MODELL」とあるので、同じハンガリーのHOBBY-CARS MODELLかとも考えていたのだけど、両ブランドは同じ工場でつくられていたそうな。


…… …… ……


同志諸兄ご存知の通り、マッチボックスからボクスホール・ギルズマンがリリースされていた当時、ハンガリーは、いわゆる鉄のカーテンの向こう側。ハンガリーが第三共和国となって欧州連合に加盟したのが2004年。

ギルズマンをデザインしたデザイナー Phil Gannon も、あるとき、東側の頃のハンガリーで自分の作品が流通していたのを知ったんだろうね。
たとえコピーであろうと、頬をゆるめたんじゃないかと想像するがいかに?









Door way to Japanese collectors
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