北京
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浙江省仙居県の「針刺無骨花灯」は、2006年に国務院から無形文化遺産保護リストの第1期に登録された、伝統的な飾り提灯(ちょうちん)です。その歴史は唐の時代にまでさかのぼり、地元では「唐灯」とも呼ばれています。
「無骨」の名の通り、その構造には骨組みが一本もなく、大きさや形の異なる紙の組み合わせ・貼り合わせによってできています。また、「針刺」とは刺繍針を用いたデザインの手法を指しており、この提灯の仕上げには、紙に針で穴を空けて花模様などを緻密にデザインしたものを被せます。「針刺無骨花灯」は、これら計13ステップの細かな作業を通して完成するのです。
浙江省の無形文化遺産プロジェクトを代表する伝承人(伝統文化の継承者)の王汝蘭さん(81歳)は、1980年代から提灯の表面を飾る図案の制作に打ち込んできました。代表作には、単品作品の『ライチ提灯』『菊花提灯』『宝石提灯』や、シリーズ作品の『長旗提灯』『古亭提灯』などがあります。(とんとん、謙)