狩りの進化

夏休みももう終わったはずなのに、近所の3人姉弟の1年生♂
『ザリガニ釣り行こうや』と………

娘も便乗し駄々をこね始める

『お父さんは?』
〜『パチンコ行って、おらへん』
『じゃあ、お母ちゃんが行っていいって言うたらな』と言ってみるが、
〜『これ、スルメ代やって』と、既に千円札握ってる…

………早い
日曜日は娘をその家へ遊びに行かせ、惰眠を貪る悦楽の休日とするつもりが…

また4人連れて付き添い…

というより、まず【ザリガニ釣り】というのがよくわからない

娘いわく『ザリガニはフライにしたら美味しい』
と、どうもエビとごっちゃに思ってるらしいが、
【子供の虐待ホットライン】に通報されそうな、
間違ったワイルドさをヨソでアピールしないでほしい…

道具は木の枝、凧糸、スルメ…
ザリガニなんて川に入って、テキトーに岩の下に手ぇ突っ込んで捕るものでは?
スルメなんて高価な物は自分が食べる事すら稀であり、エサと呼ぶなら【自分の指】
釣るという行為に半信半疑ながら、場所は何処にしようかと。

昔、2時間程で10リッターのバケツ2杯分ザリガニ捕れた川は
今は整備されて当時の面影もなく、安全面も考え箕面のカルフール内の川へ。

小ぶりながらも、意外にたくさんいる
スルメで釣るというのが初体験ながら、ホントに釣れる

農耕民族ながら、こういった狩猟事には胸躍ると共に
ずぶ濡れで川に入り、岩をひっくり返しては足に直撃
爪剥がしたり、ヒルに血を吸われたりした幼き頃は何だったのかと……

よく考えると【何がいるかわからない】岩陰に【指をエサ代わり】に突っ込むなど
危険予測能力は昆虫にも劣っていた事に気付かされる………

娘も釣れてる割には触るのが恐いようで
キャーキャー言ってるうちに川にハマり『もう帰る…』

6年生♀も続いてハマり『もう帰りたい…』

何と鈍臭い人達なのか…

が、そんな言葉は何のその
あらかた捕り尽くして終了
虫捕り用の小さい水槽満タン。

これが小学校時代であれば、この後、野良猫がたくさんいそうな場所へ解き放ち
猫やカラスと闘う様子を眺めて楽しんだものの
さすがに分別ある大人になると、ちゃんと川へ戻してあげる

…水も入れないまま水槽に押し込めたからか、
半数ぐらいは動かないままプカ〜っと浮いて……

『パパが殺した』とギャー垂れる一同…
『ザリガニのオスは水に入ると死んだフリすんねん』
と、ありえそうな嘘を並べるも
『そんなわけないやろ』と知恵ある童達に一蹴される

まぁ弱肉強食な自然の摂理を学んだという事で……

結局、自分が一番楽しんだような気がした、よく晴れた日の午後のひととき…


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