2015年02月10日 18:52
2015年02月09日 18:52
2015年02月08日 18:52
2015年02月07日 19:35
218 : ◆49.TJH/nk6 [saga]:2015/01/17(土) 12:41:27.57 ID:UIGbjm/vo
「第八話 九十九里浜血戦」
~おおすみ 艦橋~
長門「で、どうする?」
ルルーシュ「どうする、とは?」
赤城「レ級は、果たし状でおおすみと艦娘以外の介入を禁止してきました……これを破れば
太平洋の全深海棲艦の総力を挙げて日本を攻めると……」
北上「今まで連勝できてたのは、日本軍と他国海軍の連携で足止めできてたおかげだから
ね~……それが無いのはちょっちキツいよ」
ルルーシュ「問題ない」
大井「はぁ……」
木曾「相手の指定したポイントで戦うんだろ? 策をしかけられるのか?」
ルルーシュ「ポイントを指定して、こちらに地形の情報を集めさせた時点で向こうの負けだ」
榛名「というと、やっぱり策はあるんですね?」
ルルーシュ「無論だ……お前達はこれから指定する通りの陣形を敷いているだけでいい。
レ級は今回で沈める」
長門「陣形だけで勝てるものなのか?」
ルルーシュ「フ……覚えておけ、戦いとは、始まる前から勝敗が決しているものだ」
長門「ふむ……」
操舵手「まもなく九十九里浜に到達します!」
ルルーシュ「よし、これより必勝の陣形を伝える。 その後、発艦せよ」
全員「了解!!」
~九十九里浜~
赤城「! 来ます!」
海岸線沿いに、レ級が単騎で水飛沫をあげながらやってきた。
その眼は血走っている。
レ級「コンドコソ……コンドコソ……!!」
レ級は戦場を見渡す。
レ級(ナンダ……? ヘンナジンケイヲ……)
艦娘達は二手に分かれ、沖合に、北上、大井、木曾が固まり、砂浜の側に長門、榛名、赤城
が陣取っている。
レ級「ザコハアトマワシダ!! マズハアタマヲツブス!!」
レ級は長門に狙いを定め、突撃してきた、が突然足を取られる。
レ級「ナ、ナンダ!?」
ルルーシュ『よし!! 離岸流にかかった!!』
レ級は離岸流に嵌り、そのまま北上達のいる沖合に流されて行く。
ルルーシュ『雷撃三連発だ!! 足を狙え!!』
北上「こっちに向かってくる相手なら外さないよっ!!」
大井「くらいなさい! 全弾斉射!!」
木曾「くらいやがれ!! 無能野郎!!」
ズッドーーーーーーーン
レ級「グワアアアアアアアアッ!!」
極限にまで強化された雷撃が全弾レ級に命中した。
ルルーシュ『よし! 北上、大井、木曾は戦線より離脱せよ! 長門、榛名、赤城! トドメをさせ!』
長門「了解!!」
レ級「ク……クソガ……コレジャ……カエレナインダヨ……」
赤城「諦めなさい!!」
赤城が艦載機で爆撃する。
レ級「ガ、ガハッ!! コンナンジャ……コウワンタチニカオムケガ……」
長門「沈めっ!!」
ドッゴーン
レ級「グッ……ナ、ナンデ……コウナッタ……」
榛名「貴方はっ! 私達の未来にとって邪魔なんです!!」
レ級「ワ……ワタシハ……タダ……」
榛名「私達は!!」
レ級「ワ、ワタシハ……」
榛名「明日が欲しいんです!!」
レ級「アシタガ……ホシカッタ……ダケナノニ……!」
ルルーシュ『!!』
ドォン ドドォン
レ級「……グ……オ……」
レ級は榛名の連撃により、海中に沈んだ。
~おおすみ、艦橋~
C.C.「終わったな……我々の勝利だ」
ルルーシュ「……そうか……そういうことだったのか……」
C.C.「ルルーシュ?」
長門『やったぞ! 完全勝利だ!』
榛名『やりました!』
ルルーシュ「……」
榛名『……提督? どうしました?』
だが、その声はルルーシュに届いていなかった。
ルルーシュはこの日、世界の真実を見つけた。
次回予告
最終回「優しい世界」
←ブログ発展のため1クリックお願いします
「第八話 九十九里浜血戦」
~おおすみ 艦橋~
長門「で、どうする?」
ルルーシュ「どうする、とは?」
赤城「レ級は、果たし状でおおすみと艦娘以外の介入を禁止してきました……これを破れば
太平洋の全深海棲艦の総力を挙げて日本を攻めると……」
北上「今まで連勝できてたのは、日本軍と他国海軍の連携で足止めできてたおかげだから
ね~……それが無いのはちょっちキツいよ」
ルルーシュ「問題ない」
大井「はぁ……」
木曾「相手の指定したポイントで戦うんだろ? 策をしかけられるのか?」
ルルーシュ「ポイントを指定して、こちらに地形の情報を集めさせた時点で向こうの負けだ」
榛名「というと、やっぱり策はあるんですね?」
ルルーシュ「無論だ……お前達はこれから指定する通りの陣形を敷いているだけでいい。
レ級は今回で沈める」
長門「陣形だけで勝てるものなのか?」
ルルーシュ「フ……覚えておけ、戦いとは、始まる前から勝敗が決しているものだ」
長門「ふむ……」
操舵手「まもなく九十九里浜に到達します!」
ルルーシュ「よし、これより必勝の陣形を伝える。 その後、発艦せよ」
全員「了解!!」
~九十九里浜~
赤城「! 来ます!」
海岸線沿いに、レ級が単騎で水飛沫をあげながらやってきた。
その眼は血走っている。
レ級「コンドコソ……コンドコソ……!!」
レ級は戦場を見渡す。
レ級(ナンダ……? ヘンナジンケイヲ……)
艦娘達は二手に分かれ、沖合に、北上、大井、木曾が固まり、砂浜の側に長門、榛名、赤城
が陣取っている。
レ級「ザコハアトマワシダ!! マズハアタマヲツブス!!」
レ級は長門に狙いを定め、突撃してきた、が突然足を取られる。
レ級「ナ、ナンダ!?」
ルルーシュ『よし!! 離岸流にかかった!!』
レ級は離岸流に嵌り、そのまま北上達のいる沖合に流されて行く。
ルルーシュ『雷撃三連発だ!! 足を狙え!!』
北上「こっちに向かってくる相手なら外さないよっ!!」
大井「くらいなさい! 全弾斉射!!」
木曾「くらいやがれ!! 無能野郎!!」
ズッドーーーーーーーン
レ級「グワアアアアアアアアッ!!」
極限にまで強化された雷撃が全弾レ級に命中した。
ルルーシュ『よし! 北上、大井、木曾は戦線より離脱せよ! 長門、榛名、赤城! トドメをさせ!』
長門「了解!!」
レ級「ク……クソガ……コレジャ……カエレナインダヨ……」
赤城「諦めなさい!!」
赤城が艦載機で爆撃する。
レ級「ガ、ガハッ!! コンナンジャ……コウワンタチニカオムケガ……」
長門「沈めっ!!」
ドッゴーン
レ級「グッ……ナ、ナンデ……コウナッタ……」
榛名「貴方はっ! 私達の未来にとって邪魔なんです!!」
レ級「ワ……ワタシハ……タダ……」
榛名「私達は!!」
レ級「ワ、ワタシハ……」
榛名「明日が欲しいんです!!」
レ級「アシタガ……ホシカッタ……ダケナノニ……!」
ルルーシュ『!!』
ドォン ドドォン
レ級「……グ……オ……」
レ級は榛名の連撃により、海中に沈んだ。
~おおすみ、艦橋~
C.C.「終わったな……我々の勝利だ」
ルルーシュ「……そうか……そういうことだったのか……」
C.C.「ルルーシュ?」
長門『やったぞ! 完全勝利だ!』
榛名『やりました!』
ルルーシュ「……」
榛名『……提督? どうしました?』
だが、その声はルルーシュに届いていなかった。
ルルーシュはこの日、世界の真実を見つけた。
次回予告
最終回「優しい世界」
←ブログ発展のため1クリックお願いします
2015年02月06日 19:20
171 : ◆49.TJH/nk6 [saga]:2015/01/15(木) 11:31:25.34 ID:QWRHzWIXo
「第七話 恋する乙女は絶対無敵」
~長門の手記より抜粋~
○月×日
宗谷海峡の一戦依頼、レ級が何度も来襲したが、他国軍と日本軍の連携、それと提督の策に
より、全て撃退に成功。
艦娘の間ではレ級を侮る風潮も出てきたが、もとより軽視できる相手ではない、軍規を引き
締めねば……。
△月○日
掘削機械による新型工法により、対馬トンネルが開通した。
同日に、日本、ロシア、中国、北朝鮮、韓国の5カ国による貿易協定が締結された。
民間では未だ反日の声が根強いようだが、特亜の政治家達はそれを抑え、懸念していたよう
な問題は起きていない……。
提督が何かやったのは間違いないが、その「何か」が全く分からない。
全てが日本に都合の良いように動いている……。
△月×日
日本海には元々深海棲艦が少なかったが、今回の作戦でほぼ掃討できた。
貿易ルートの復活により、配給事情も目に見えて良くなっている。
赤城は単純に喜んでいる。
今潤っているのは大企業中心だが、やがて波及効果で中小企業も復活するだろう。
提督と財閥の癒着を疑ってみたが、欠片もそのような形跡は見受けられなかった。
……信じても良いのだろうか……。
□月△日
先日の任務以来、何故か艦娘全体がそわそわしている……。
生活に余裕が出来たのはいいが、こう浮ついてもらっては困る。
神通あたりに何が起こっているのか聞いてみよう。
←ブログ発展のため1クリックお願いします
「第七話 恋する乙女は絶対無敵」
~長門の手記より抜粋~
○月×日
宗谷海峡の一戦依頼、レ級が何度も来襲したが、他国軍と日本軍の連携、それと提督の策に
より、全て撃退に成功。
艦娘の間ではレ級を侮る風潮も出てきたが、もとより軽視できる相手ではない、軍規を引き
締めねば……。
△月○日
掘削機械による新型工法により、対馬トンネルが開通した。
同日に、日本、ロシア、中国、北朝鮮、韓国の5カ国による貿易協定が締結された。
民間では未だ反日の声が根強いようだが、特亜の政治家達はそれを抑え、懸念していたよう
な問題は起きていない……。
提督が何かやったのは間違いないが、その「何か」が全く分からない。
全てが日本に都合の良いように動いている……。
△月×日
日本海には元々深海棲艦が少なかったが、今回の作戦でほぼ掃討できた。
貿易ルートの復活により、配給事情も目に見えて良くなっている。
赤城は単純に喜んでいる。
今潤っているのは大企業中心だが、やがて波及効果で中小企業も復活するだろう。
提督と財閥の癒着を疑ってみたが、欠片もそのような形跡は見受けられなかった。
……信じても良いのだろうか……。
□月△日
先日の任務以来、何故か艦娘全体がそわそわしている……。
生活に余裕が出来たのはいいが、こう浮ついてもらっては困る。
神通あたりに何が起こっているのか聞いてみよう。
←ブログ発展のため1クリックお願いします
2015年02月05日 19:45
140 : ◆49.TJH/nk6 [saga]:2015/01/12(月) 14:47:36.53 ID:2ku8g8nwo
「第六話 宗谷海峡に、血を染めて」
長門は荒々しく執務室の扉を開けた。
長門「シーツー! 提督はまだ戻らないのか!!」
C.C.「騒がしいな……やれやれ……」
長門「いつまたレ級が攻めて来るかもしれんというのに、長期出張とは、提督はいったい
何を考えている!!」
C.C.「お前達と違って、ルルーシュは戦いだけをやっていればいいという物でもない
……ヤツなりの考えがあっての行動だ」
長門「しかし、現実にレ級の脅威は存在する! いざという時に提督が不在では話にならん
ぞ!?」
C.C.「その為に、私がここに残っているんだ」
長門「提督の愛人のお前がいたところで、どうにもならんだろうが!!」
C.C.「任された以上、私が提督代理だ、心配するな、ルルーシュの策は、ちゃんとここ
にある」
C.C.は分厚い作戦書の束を机に置いた。
長門「む?」
C.C.「状況に応じた、1056通りの作戦だ、留守中はこの作戦に従うようにとの事だ」
長門「見せろ!」
C.C.「ダメだ、軍機だ」
二人がそんな押し問答をしていると、基地に警報が鳴り響いた。
長門「何だ!? 敵襲か!?」
C.C.「大淀、状況報告を」
大淀『レ級が宗谷海峡目掛けて進軍しています!! おそらく敵の狙いは樺太トンネル、
中継地点の大吸気口です!』
長門「何だと!? あそこが潰されたら、樺太トンネルは終わりだ!! いや……日本その
ものが終了するぞ!?」
大淀『提督代行! すみやかに指示を!』
C.C.「待て待て……ええと……ああ、これだ、ケース128、樺太トンネルが狙われた
場合の対処法」
長門「早く策を言え!!」
C.C.「樺太トンネルの吸気口が狙われた場合、早急にルルーシュに連絡を取ること。
北方方面への遠征部隊を急行させ、吸気口の護衛に当たらせること。
同時に、金剛型四姉妹を急行させ、援軍に当たらせること……以上だ」
長門「な、何……? それだけか!?」
長門「下策だ! そもそも遠征部隊は大規模な戦闘を想定していない! この策では、
金剛たちが到着する前に遠征部隊が全滅するぞ!!」
C.C.「大淀、聞いた通りだ、遠征部隊を吸気口の護衛に当たらせろ。
金剛型姉妹は準備ができ次第、随時発進。
ルルーシュへの連絡は私がする」
大淀『は、はい!』
長門「おい! 聞いているのか!? この策では駄目だ!! くっ……こうなったら、私が
出てレ級の相手を……」
C.C.「この作戦書にはこうも書いてある。
長門達、第一艦隊は、敵の急襲が陽動であった場合を考え、基地の防衛に当たる
ように、と」
長門「何だと!?」
長門「く……遠征部隊をみすみす見殺しにする事になるとは……!」
C.C.「長門、ルルーシュを信じろ」
長門「しかし……!」
C.C.「あいつは奇跡を起こしてきた男なんだよ……今回の命令も、きっと理由がある」
長門「何故……そう言い切れる?」
C.C.「無論、私がその奇跡を一番間近で見てきたからだ」
C.C.はそう言い切ると、大淀に念を押すため指令を繰り返した。
←ブログ発展のため1クリックお願いします
「第六話 宗谷海峡に、血を染めて」
長門は荒々しく執務室の扉を開けた。
長門「シーツー! 提督はまだ戻らないのか!!」
C.C.「騒がしいな……やれやれ……」
長門「いつまたレ級が攻めて来るかもしれんというのに、長期出張とは、提督はいったい
何を考えている!!」
C.C.「お前達と違って、ルルーシュは戦いだけをやっていればいいという物でもない
……ヤツなりの考えがあっての行動だ」
長門「しかし、現実にレ級の脅威は存在する! いざという時に提督が不在では話にならん
ぞ!?」
C.C.「その為に、私がここに残っているんだ」
長門「提督の愛人のお前がいたところで、どうにもならんだろうが!!」
C.C.「任された以上、私が提督代理だ、心配するな、ルルーシュの策は、ちゃんとここ
にある」
C.C.は分厚い作戦書の束を机に置いた。
長門「む?」
C.C.「状況に応じた、1056通りの作戦だ、留守中はこの作戦に従うようにとの事だ」
長門「見せろ!」
C.C.「ダメだ、軍機だ」
二人がそんな押し問答をしていると、基地に警報が鳴り響いた。
長門「何だ!? 敵襲か!?」
C.C.「大淀、状況報告を」
大淀『レ級が宗谷海峡目掛けて進軍しています!! おそらく敵の狙いは樺太トンネル、
中継地点の大吸気口です!』
長門「何だと!? あそこが潰されたら、樺太トンネルは終わりだ!! いや……日本その
ものが終了するぞ!?」
大淀『提督代行! すみやかに指示を!』
C.C.「待て待て……ええと……ああ、これだ、ケース128、樺太トンネルが狙われた
場合の対処法」
長門「早く策を言え!!」
C.C.「樺太トンネルの吸気口が狙われた場合、早急にルルーシュに連絡を取ること。
北方方面への遠征部隊を急行させ、吸気口の護衛に当たらせること。
同時に、金剛型四姉妹を急行させ、援軍に当たらせること……以上だ」
長門「な、何……? それだけか!?」
長門「下策だ! そもそも遠征部隊は大規模な戦闘を想定していない! この策では、
金剛たちが到着する前に遠征部隊が全滅するぞ!!」
C.C.「大淀、聞いた通りだ、遠征部隊を吸気口の護衛に当たらせろ。
金剛型姉妹は準備ができ次第、随時発進。
ルルーシュへの連絡は私がする」
大淀『は、はい!』
長門「おい! 聞いているのか!? この策では駄目だ!! くっ……こうなったら、私が
出てレ級の相手を……」
C.C.「この作戦書にはこうも書いてある。
長門達、第一艦隊は、敵の急襲が陽動であった場合を考え、基地の防衛に当たる
ように、と」
長門「何だと!?」
長門「く……遠征部隊をみすみす見殺しにする事になるとは……!」
C.C.「長門、ルルーシュを信じろ」
長門「しかし……!」
C.C.「あいつは奇跡を起こしてきた男なんだよ……今回の命令も、きっと理由がある」
長門「何故……そう言い切れる?」
C.C.「無論、私がその奇跡を一番間近で見てきたからだ」
C.C.はそう言い切ると、大淀に念を押すため指令を繰り返した。
←ブログ発展のため1クリックお願いします
2015年02月04日 18:52
93 : ◆49.TJH/nk6 [saga]:2015/01/08(木) 20:03:59.56 ID:foKYy44Fo
「第五話 嘆きのワンマンアーミー」
キス島の勝利により、俺はある程度の信頼を艦娘から勝ち取る事ができた……。
掘削機械も無事搬入され、国益を損ずる事も防いだ……。
その俺が……その俺が……
ルルーシュ「なんで生クリームなんぞかき混ぜなくてはならんのだ!!」カシャカシャカシャカシャ
間宮「すみません、提督、しーつーさんから提督が料理がお上手だと伺ったものですから
……それに、久々の生クリームの配給なので、人手が欲しくて」
ルルーシュ「……」ギロッ
C.C.「間宮の作るピザトーストは旨いな、もう一枚焼いてくれ」モグモグ
間宮「ちょっと待ってくださいね? 今シュー生地が焼きあがりますから」
C.C.「ム……仕方ないな……オーブンは一つしか無いからな」
ルルーシュ「分かってるならちょっとは手伝え! このピザ女!」
夕立「ねーねー、てーとくさん、シュークリームパーティーはまだっぽい?」
ルルーシュ「主賓は座って待ってろ! ええい! 誰かバニラビーンズを持ってこい!」
榛名「はい、提督♪」
ルルーシュ「ム……」
海上から現れて以降、榛名は妙に俺に付きまとっている……。
金剛に理由を聞いても、「テートクは朴念仁ネー」とか言うばかりだ……。
作戦に支障が出なければ別に構わないが、榛名の顔を見るとどうしても思い出してしまう。
ギアスに人生を翻弄され、俺の目の前で死んでいった彼女の事を……。
←ブログ発展のため1クリックお願いします
「第五話 嘆きのワンマンアーミー」
キス島の勝利により、俺はある程度の信頼を艦娘から勝ち取る事ができた……。
掘削機械も無事搬入され、国益を損ずる事も防いだ……。
その俺が……その俺が……
ルルーシュ「なんで生クリームなんぞかき混ぜなくてはならんのだ!!」カシャカシャカシャカシャ
間宮「すみません、提督、しーつーさんから提督が料理がお上手だと伺ったものですから
……それに、久々の生クリームの配給なので、人手が欲しくて」
ルルーシュ「……」ギロッ
C.C.「間宮の作るピザトーストは旨いな、もう一枚焼いてくれ」モグモグ
間宮「ちょっと待ってくださいね? 今シュー生地が焼きあがりますから」
C.C.「ム……仕方ないな……オーブンは一つしか無いからな」
ルルーシュ「分かってるならちょっとは手伝え! このピザ女!」
夕立「ねーねー、てーとくさん、シュークリームパーティーはまだっぽい?」
ルルーシュ「主賓は座って待ってろ! ええい! 誰かバニラビーンズを持ってこい!」
榛名「はい、提督♪」
ルルーシュ「ム……」
海上から現れて以降、榛名は妙に俺に付きまとっている……。
金剛に理由を聞いても、「テートクは朴念仁ネー」とか言うばかりだ……。
作戦に支障が出なければ別に構わないが、榛名の顔を見るとどうしても思い出してしまう。
ギアスに人生を翻弄され、俺の目の前で死んでいった彼女の事を……。
←ブログ発展のため1クリックお願いします
2015年02月03日 19:25
47 : ◆49.TJH/nk6 [saga]:2015/01/05(月) 14:01:04.19 ID:48vx9wqgo
これより更新始めますが、今回は不敬にあたる表現があるかもしれません
それが嫌ならブラウザバックを推奨します
48 : ◆49.TJH/nk6 [saga]:2015/01/05(月) 14:03:11.90 ID:48vx9wqgo
~市街地~
神通「すみません……服屋はもう少し先になります……」
ルルーシュ「構わないさ……だが……」
神通「?」
ルルーシュ「あの行列は何だ……?」
神通「あ……その、お米と野菜の配給です……」
ルルーシュ「……」
C.C.「……」
神通「ここがこの街で一番大きな服屋です」
ルルーシュ「分かった、ここまでありがとう」
神通「駅までお送りしなくて大丈夫ですか?」
ルルーシュ「これ以上軍人さんの手を煩わせる訳にはいかない……ご協力、感謝する」
神通「分かりました……お気をつけて」
神通は一礼して去って行った。
ルルーシュ「さて……目立たない程度の服を買うか……」
C.C.「服は私が選ぶぞ、お前のセンスは当てにならん」
ルルーシュ「ファッションセンスの事は言うなっ!!」
適当なスーツを買い、二人は店を出た。
C.C.「これから、どうする?」
ルルーシュ「そうだな……まずは東京へ向かうか、首都なら情報も手に入れやすいだろう」
C.C.「行き先の事を聞いたんじゃない」
ルルーシュ「……」
C.C.「ルルーシュ、これからどうする?」
C.C.「お前が聞き出した話からすると、ここは異世界のようだな?」
ルルーシュ「並行世界とでも言うべきか……」
C.C.「この世界の日本はブリタニアの圧政に苦しんではいない」
ルルーシュ「……」
C.C.「そもそもブリタニアが存在しない……お前が憎むべき敵も、お前を憎む者もいない」
ルルーシュ「……」
C.C.「混迷した世界といえど、二人ぐらいなら世界の何処かでひっそりと暮らしていく
事も可能だろう」
ルルーシュ「……何が言いたい……」
C.C.「ルルーシュ、今ならまだ引き返せるぞ?」
ルルーシュ「……」
C.C.「ルルーシュ?」
ルルーシュ「俺は約束したよな……お前を笑顔にしてやると」
C.C.「ああ……」
ルルーシュ「あの約束はまだ果たされていない」
C.C.「その代わり、お前は自分を犠牲にして元の世界を救った……それで十分だ」
ルルーシュ「いや、まだだ」
C.C.「ルルーシュ……」
ルルーシュ「ナナリーやユフィが愛した日本という国……世界が違うと言えども、ここに
苦しんでいる民がいる」
C.C.「……王の力は、再びお前を孤独にするかもしれんぞ……」
ルルーシュ「お前がいれば、それでいい」
C.C.「時々思うんだがな、お前はそういう所が卑怯だ」
ルルーシュ「フン……Cの世界がどのような意思を以て俺達をこの世界に飛ばしたのか、そ
れは分からん……だが、神の意思がどのような所にあろうと、俺は反逆してみせる!!」
C.C.「ルルーシュ、もう一度聞くぞ、これからどうする?」
ルルーシュ「誰もが笑える平和な世界の為に! ナナリーが目指した理想の為に!
行くぞ、C.C.! まずは東京だ!!」
~3週間後、鹿屋基地~
赤城「長門さん、緊急集会って、何でしょう?」
長門「分からん……キス島から入った一報の事だろうか?」
羽黒「わ、悪い知らせじゃないといいんですけど……」
加賀「おや……練兵場が騒がしいようですが……」
長門「ん……あ、あれは!?」
練兵場の壇上に立っている人物を見て、長門は驚愕した。
ルルーシュ「諸君! よく集まってくれた! 私がこの鹿屋基地の新提督、ルルーシュ・ランペルージだ!」
長門「な……!?」
神通「そ、そんな……!?」
練兵場は未だざわついているが、ルルーシュは構わずに演説を続ける。
ルルーシュ「外国人である私が提督に就任した事に、諸君は戸惑っているであろうが、これ
には高度な政治的事情が関わっている! どうか混乱せず、私を受け入れて
もらいたい!」
長門「ま、待て! ていと……い、いや、前提督はどうなったのだ!?」
ルルーシュ「前提督は沖ノ島攻略の実績を買われ、軍司令部にて栄転なされた」
羽黒「そ、そんな……私達にはそんな事、一言も……!」
ルルーシュ「急を要する案件だったので、諸君には説明不足であった事を謝罪したい」
長門「外国人など……信用できるかっ!!」
ルルーシュ「私にはこの国を守る理由がある!!」
長門「!……」
ルルーシュ「今は……いや、未来永劫明かせないかもしれんが、私がこの国を愛する気持ち
に偽りは無い!」
神通「信じて……よろしいのですか?」
ルルーシュ「今は信じられなくとも、必ず諸君の信頼を勝ち取るように努力する」
長門「……ならば、実戦で証明してもらおうか」
ルルーシュ「無論だ」
ルルーシュ「まずはキス島! 報告によれば、極秘に海上輸送していた大型掘削機械とそ
の技術者が深海棲艦の襲撃によってキス島で包囲されている。
この技術者達の救出と掘削機械の確保を優先目標とする!!」
加賀「……では、早速出撃ですか?」
ルルーシュ「出撃は3日後だ」
長門「何だと!? 何故すぐに救助に行かない?」
ルルーシュ「勝利の為だ!! それ以上は軍機だ!」
赤城「……? 出撃予定日をずらすのに何の意味が……?」
ルルーシュ「既に他基地より空路で技術者達の救出は進められている、従って、諸君の護衛
対象は掘削機械だ。
各員の奮闘を期待する、以上、解散!!」
ザワザワ……
~鹿屋基地、工廠付近~
加賀「……何故、外国人が提督に……」ブツブツ
整備士「あ、加賀さん、聞きました? あの噂」
加賀「はい? 何でしょうか?」
整備士「いやね、最近軍内部で流れてる噂なんですけどね、なんでも、さるやんごとなき御
方が海外留学中に現地の女性に産ませた子供が、最近来日して軍に志願したとか
……」ヒソヒソ
加賀「!!……やんごとなき御方とは……?」
整備士「口に出すのも畏れ多い御方ですよ……」ヒソヒソ
加賀「そんな……!」
~執務室~
C.C.「皇族にはギアスをかけなくてよかったのか?」
ルルーシュ「皇族にギアスをかけるのは最終手段だ……宮内庁の役人を掌握するだけで十分だ」
C.C.「やるなら徹底的にやるのかと思ったが」
ルルーシュ「この国の宗教上のトップだ……どんな力を隠し持っているのか分かったもん
じゃない、最悪、ギアスが効かない可能性もある」
C.C.「2千年以上続いた血筋だからな……その可能性も確かに否定できないな」
ルルーシュ「今は噂を流すだけでいい……海軍もある程度掌握したしな」
C.C.「それで、やる事が前線指揮官か……まったく、お前は難儀な男だな」
ルルーシュ「深海棲艦との戦いは艦娘がキーポイントとなる……前線に出なければ、見えてこない事もある」
C.C.「まあいいか……それで、キス島、勝てるのか? 報告によれば、相当な難作戦の
ようだが……」
ルルーシュ「既に勝利は決定している」
C.C.「ほう……?」
ルルーシュ「見せてやろう、魔神の戦い方という物をな」
次回予告
多少強引な手法ではあったが、俺は再び前線司令官の地位に立った
艦娘にはギアスが効かない……
俺に求められているのは勝利だ!
やってやるさ……かつて黒の騎士団を手に入れた時のように!!
次回「キス島撤退作戦」
←ブログ発展のため1クリックお願いします
これより更新始めますが、今回は不敬にあたる表現があるかもしれません
それが嫌ならブラウザバックを推奨します
48 : ◆49.TJH/nk6 [saga]:2015/01/05(月) 14:03:11.90 ID:48vx9wqgo
~市街地~
神通「すみません……服屋はもう少し先になります……」
ルルーシュ「構わないさ……だが……」
神通「?」
ルルーシュ「あの行列は何だ……?」
神通「あ……その、お米と野菜の配給です……」
ルルーシュ「……」
C.C.「……」
神通「ここがこの街で一番大きな服屋です」
ルルーシュ「分かった、ここまでありがとう」
神通「駅までお送りしなくて大丈夫ですか?」
ルルーシュ「これ以上軍人さんの手を煩わせる訳にはいかない……ご協力、感謝する」
神通「分かりました……お気をつけて」
神通は一礼して去って行った。
ルルーシュ「さて……目立たない程度の服を買うか……」
C.C.「服は私が選ぶぞ、お前のセンスは当てにならん」
ルルーシュ「ファッションセンスの事は言うなっ!!」
適当なスーツを買い、二人は店を出た。
C.C.「これから、どうする?」
ルルーシュ「そうだな……まずは東京へ向かうか、首都なら情報も手に入れやすいだろう」
C.C.「行き先の事を聞いたんじゃない」
ルルーシュ「……」
C.C.「ルルーシュ、これからどうする?」
C.C.「お前が聞き出した話からすると、ここは異世界のようだな?」
ルルーシュ「並行世界とでも言うべきか……」
C.C.「この世界の日本はブリタニアの圧政に苦しんではいない」
ルルーシュ「……」
C.C.「そもそもブリタニアが存在しない……お前が憎むべき敵も、お前を憎む者もいない」
ルルーシュ「……」
C.C.「混迷した世界といえど、二人ぐらいなら世界の何処かでひっそりと暮らしていく
事も可能だろう」
ルルーシュ「……何が言いたい……」
C.C.「ルルーシュ、今ならまだ引き返せるぞ?」
ルルーシュ「……」
C.C.「ルルーシュ?」
ルルーシュ「俺は約束したよな……お前を笑顔にしてやると」
C.C.「ああ……」
ルルーシュ「あの約束はまだ果たされていない」
C.C.「その代わり、お前は自分を犠牲にして元の世界を救った……それで十分だ」
ルルーシュ「いや、まだだ」
C.C.「ルルーシュ……」
ルルーシュ「ナナリーやユフィが愛した日本という国……世界が違うと言えども、ここに
苦しんでいる民がいる」
C.C.「……王の力は、再びお前を孤独にするかもしれんぞ……」
ルルーシュ「お前がいれば、それでいい」
C.C.「時々思うんだがな、お前はそういう所が卑怯だ」
ルルーシュ「フン……Cの世界がどのような意思を以て俺達をこの世界に飛ばしたのか、そ
れは分からん……だが、神の意思がどのような所にあろうと、俺は反逆してみせる!!」
C.C.「ルルーシュ、もう一度聞くぞ、これからどうする?」
ルルーシュ「誰もが笑える平和な世界の為に! ナナリーが目指した理想の為に!
行くぞ、C.C.! まずは東京だ!!」
~3週間後、鹿屋基地~
赤城「長門さん、緊急集会って、何でしょう?」
長門「分からん……キス島から入った一報の事だろうか?」
羽黒「わ、悪い知らせじゃないといいんですけど……」
加賀「おや……練兵場が騒がしいようですが……」
長門「ん……あ、あれは!?」
練兵場の壇上に立っている人物を見て、長門は驚愕した。
ルルーシュ「諸君! よく集まってくれた! 私がこの鹿屋基地の新提督、ルルーシュ・ランペルージだ!」
長門「な……!?」
神通「そ、そんな……!?」
練兵場は未だざわついているが、ルルーシュは構わずに演説を続ける。
ルルーシュ「外国人である私が提督に就任した事に、諸君は戸惑っているであろうが、これ
には高度な政治的事情が関わっている! どうか混乱せず、私を受け入れて
もらいたい!」
長門「ま、待て! ていと……い、いや、前提督はどうなったのだ!?」
ルルーシュ「前提督は沖ノ島攻略の実績を買われ、軍司令部にて栄転なされた」
羽黒「そ、そんな……私達にはそんな事、一言も……!」
ルルーシュ「急を要する案件だったので、諸君には説明不足であった事を謝罪したい」
長門「外国人など……信用できるかっ!!」
ルルーシュ「私にはこの国を守る理由がある!!」
長門「!……」
ルルーシュ「今は……いや、未来永劫明かせないかもしれんが、私がこの国を愛する気持ち
に偽りは無い!」
神通「信じて……よろしいのですか?」
ルルーシュ「今は信じられなくとも、必ず諸君の信頼を勝ち取るように努力する」
長門「……ならば、実戦で証明してもらおうか」
ルルーシュ「無論だ」
ルルーシュ「まずはキス島! 報告によれば、極秘に海上輸送していた大型掘削機械とそ
の技術者が深海棲艦の襲撃によってキス島で包囲されている。
この技術者達の救出と掘削機械の確保を優先目標とする!!」
加賀「……では、早速出撃ですか?」
ルルーシュ「出撃は3日後だ」
長門「何だと!? 何故すぐに救助に行かない?」
ルルーシュ「勝利の為だ!! それ以上は軍機だ!」
赤城「……? 出撃予定日をずらすのに何の意味が……?」
ルルーシュ「既に他基地より空路で技術者達の救出は進められている、従って、諸君の護衛
対象は掘削機械だ。
各員の奮闘を期待する、以上、解散!!」
ザワザワ……
~鹿屋基地、工廠付近~
加賀「……何故、外国人が提督に……」ブツブツ
整備士「あ、加賀さん、聞きました? あの噂」
加賀「はい? 何でしょうか?」
整備士「いやね、最近軍内部で流れてる噂なんですけどね、なんでも、さるやんごとなき御
方が海外留学中に現地の女性に産ませた子供が、最近来日して軍に志願したとか
……」ヒソヒソ
加賀「!!……やんごとなき御方とは……?」
整備士「口に出すのも畏れ多い御方ですよ……」ヒソヒソ
加賀「そんな……!」
~執務室~
C.C.「皇族にはギアスをかけなくてよかったのか?」
ルルーシュ「皇族にギアスをかけるのは最終手段だ……宮内庁の役人を掌握するだけで十分だ」
C.C.「やるなら徹底的にやるのかと思ったが」
ルルーシュ「この国の宗教上のトップだ……どんな力を隠し持っているのか分かったもん
じゃない、最悪、ギアスが効かない可能性もある」
C.C.「2千年以上続いた血筋だからな……その可能性も確かに否定できないな」
ルルーシュ「今は噂を流すだけでいい……海軍もある程度掌握したしな」
C.C.「それで、やる事が前線指揮官か……まったく、お前は難儀な男だな」
ルルーシュ「深海棲艦との戦いは艦娘がキーポイントとなる……前線に出なければ、見えてこない事もある」
C.C.「まあいいか……それで、キス島、勝てるのか? 報告によれば、相当な難作戦の
ようだが……」
ルルーシュ「既に勝利は決定している」
C.C.「ほう……?」
ルルーシュ「見せてやろう、魔神の戦い方という物をな」
次回予告
多少強引な手法ではあったが、俺は再び前線司令官の地位に立った
艦娘にはギアスが効かない……
俺に求められているのは勝利だ!
やってやるさ……かつて黒の騎士団を手に入れた時のように!!
次回「キス島撤退作戦」
←ブログ発展のため1クリックお願いします
2015年02月02日 19:20
1 : ◆49.TJH/nk6 [saga]:2015/01/03(土) 16:34:13.00 ID:zLyUBGNuo
注:このSSにはコードギアスの重大なネタバレがあります
未見の方はブラウザバックを推奨します
「第一話 魔神、再誕」
~ゼロ・レクイエムより1カ月後、神根島~
ジェレミア「ここでいいのか? C.C.?」
棺を地に降ろし、ジェレミアは緑髪の魔女に問いかけた。
C.C.「ああ……ここでいい……」
棺の中には第99代神聖ブリタニア皇帝、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが眠っている。
C.C.「苦労したろ? ルルーシュの遺骸を守り続けるのは……」
ジェレミア「これも、我が忠誠の証だ、どうということはない」
C.C.「それでも、ゼロ・レクイエムの混乱の中でルルーシュの遺骸を確保するのは至難
の業だったろうに……ルルーシュに代わって礼を言わせてもらう」
ジェレミア「この御方の苦悩に比べれば、何程の事があろうか……礼など不要だ」
C.C.「……」
3 : ◆49.TJH/nk6 [saga]:2015/01/03(土) 16:37:56.37 ID:zLyUBGNuo
ジェレミア「一つ聞いてもよいだろうか?」
C.C.「何だ?」
ジェレミア「埋葬地をこの場所にしたのは分からないでもない……ルルーシュ様を埋葬し
たいなどという者は、ごく限られているからな……それに、ギアスに翻弄され
たこの御方を縁のあるこの遺跡に埋葬するのも、理解できる……」
C.C.「……」
ジェレミア「だが、埋葬を1カ月も待たせたのは何故だ?
私としては、早くこの御方に安らぎをもたらしてほしかったのだが……」
C.C.「確認したい事があったからな」
ジェレミア「それは?」
C.C.「もう済んだ事だ……ルルーシュは確かに死んだ、甦る事もない……後は、埋めて
やるだけだ」
ジェレミア「むぅ……」
4 : ◆49.TJH/nk6 [saga]:2015/01/03(土) 16:39:19.97 ID:zLyUBGNuo
C.C.「それじゃ、墓穴を掘るのをお願いするよ」
ジェレミア「うむ……KMFがあれば楽なのだが……」
C.C.「仕方あるまい、日本人はいまだKMFに心理的抵抗がある……KMFを運用する
など、ルルーシュの遺骸を運び込むより面倒かもしれんぞ?」
ジェレミア「それもそうだな……まあ、これも農作業の予行練習だと思ってやってみるさ」
C.C.「そういえば、田舎でオレンジ農家をやるんだって? ジェレミア、お前、余程そ
の呼び名が気に入ったのだな?」
ジェレミア「我が主より賜った忠義の名だ、忘れはしないさ」
C.C.「そうだったな……フフッ」
そう言ってC.C.が昔を懐かしむように笑った瞬間、突然遺跡が鳴動し始めた。
ジェレミア「な、何だ!?」
C.C.「バカな! 私は何も遺跡に干渉していないぞ!?」
ゴゴゴ……
5 : ◆49.TJH/nk6 [saga]:2015/01/03(土) 16:41:01.72 ID:zLyUBGNuo
遺跡の鳴動と共に棺の蓋が開き、ルルーシュの遺体がまるで何者かに持ち上げられる様に
宙に浮きはじめた。
ジェレミア「ル、ルルーシュ様!!」
C.C.「アーカーシャの剣が作動している……!?」
宙に浮いたルルーシュの遺体は、ゆっくりと遺跡の紋様に向かって吸い寄せられていく。
C.C.「い、いかん! ジェレミア! 止めろ!!」
ジェレミア「承知!!」
ジェレミアがルルーシュの身体を引き留めようと突進した時、その身体は目に見えない壁のような物に遮られた。
ガギンッ!!
ジェレミア「ぐあっ!!」
C.C.「まさか……Cの世界の意思……?」
6 : ◆49.TJH/nk6 [saga]:2015/01/03(土) 16:43:02.12 ID:zLyUBGNuo
ルルーシュの身体はもう半ば遺跡の扉に吸い込まれている。
C.C.「ま、待て! 何処へいく、ルルーシュ!?」
C.C.は必死にルルーシュの身体に取り縋る。
ジェレミア「ぐ……ギアスを持つ者しかこの先へは進めないというのか……!!」
ジェレミアが見えない壁を越えようとするが、何度試してみても跳ね返されるばかりだ。
C.C.「ルルーシュ!! お前は私の……!」
C.C.が何か言いかけた時、二人の身体は完全に遺跡の扉に吸い込まれた。
ジェレミア「ル、ルルーシュ様……」
ジェレミアがその場にへたり込んだ時、既に遺跡の鳴動はピタリと収まっていた。
7 : ◆49.TJH/nk6 [saga]:2015/01/03(土) 16:45:01.35 ID:zLyUBGNuo
~神根島?~
C.C.「……きろ! ……起きろ! ルルーシュ!!」
ルルーシュ「……C.C.……? ガハッ、ゴホッ!!」
目覚めると同時に、ルルーシュは肺から大量の血液を吐いた。
C.C.「起きたか……傷は塞がっていたが、肺に血が残ってたんだろう……」
ルルーシュ「何故……ガハッ! 俺が……生きて……ゴホッ!!」
C.C.「言いたい事は分かるが、とりあえず、全部吐くまで喋るな」
8 : ◆49.TJH/nk6 [saga]:2015/01/03(土) 16:47:02.90 ID:zLyUBGNuo
血を全部吐き終えて、一息ついたルルーシュはC.C.を質問攻めにした。
ルルーシュ「……それで、神根島で俺を埋葬しようとしたら遺跡が発動してここに飛ばされ
て、俺が生き返っていただと?」ゴホッゴホツ
C.C.「そうだ……正直、何が何だか分からん」
ルルーシュ「……シャルルのコードが知らぬ間に俺に移っていた、という可能性は?」
C.C.「その可能性を考えて、お前の遺体を1カ月の間保存して観察していたが、お前は
完全に死んでいた……念の為、そこらにある草でお前の指を切ってみたのだが
……」
ルルーシュ「ああ、これか……」
ルルーシュの小指からは血が滴っていた。
C.C.「傷がもう一度復元する様子もない……お前にはコードは移っていない」
ルルーシュ「……」
9 : ◆49.TJH/nk6 [saga]:2015/01/03(土) 16:49:02.41 ID:zLyUBGNuo
ルルーシュ「……俺の死後、世界はどうなった?」
C.C.「……概ね、お前の予測通りだ」
ルルーシュ「詳しく聞きたい」
C.C.「ブリタニアは合衆国へと姿を変え、ナナリーが初代大統領となった……スザク…
…いや、ゼロがその後見人となり、国際連邦への参加を協議している所だ」
ルルーシュ「日本は?」
C.C.「元黒の騎士団の扇要が首相となり、独立を果たした……ブリタニアや中華連邦と
の友好条約も調印された」
ルルーシュ「扇か……」
C.C.「……思う所があるか?」
ルルーシュ「まさか、俺はそれほど狭量じゃない、妥当な人選だと思っただけだ」
10 : ◆49.TJH/nk6 [saga]:2015/01/03(土) 16:51:02.81 ID:zLyUBGNuo
C.C.「この世の全てがお前を憎もうとも、私はお前を誇りに思う。
お前はナナリーの望む「優しい世界」を実現させたんだ」
ルルーシュ「フン……母親気取りか?」
C.C.「坊やは生き返っても口が悪いな……フフッ」
ルルーシュ「しかし、生き返ってもこの世に俺の居場所は無い……」
C.C.「……」
ルルーシュ「C.C.……もし良かったら、俺と二人で、何処か誰も知らない場所で……」
ルルーシュがそう言いかけた時、砲撃の炸裂音が鳴り響いた。
C.C.「!!」
ルルーシュ「戦闘だと!? 内戦地帯の国にでも飛ばされたのか、俺達は!?」
11 : ◆49.TJH/nk6 [saga]:2015/01/03(土) 16:53:08.97 ID:zLyUBGNuo
~海上~
長門「41センチ砲、一斉掃射だ!! てぇーっ!!」ドォン
赤城「敵殲滅……やっと沖ノ島を攻略できましたね……」
長門「良し!! 神通達水雷戦隊は残敵掃討と周辺警戒にあたれ!」
神通『了解です、長門さん!』
12 : ◆49.TJH/nk6 [saga]:2015/01/03(土) 16:55:01.47 ID:zLyUBGNuo
~沖ノ島~
ルルーシュ「バ、バカな……! あの護衛艦らしき艦に掲げられているのは……!」
C.C.「日ノ丸……」
13 : ◆49.TJH/nk6 [saga]:2015/01/03(土) 16:57:01.89 ID:zLyUBGNuo
次回予告
馬鹿な……! 日本は平和になった筈だ!
海上で暴れているのはテロリストか、それとも……。
いずれにせよ、俺は真実を見定めなければならない……。
ナナリーの望んだ「優しい世界」を守るためにも……!
その為なら……俺は……!!
次回「鹿屋基地」
←ブログ発展のため1クリックお願いします
注:このSSにはコードギアスの重大なネタバレがあります
未見の方はブラウザバックを推奨します
「第一話 魔神、再誕」
~ゼロ・レクイエムより1カ月後、神根島~
ジェレミア「ここでいいのか? C.C.?」
棺を地に降ろし、ジェレミアは緑髪の魔女に問いかけた。
C.C.「ああ……ここでいい……」
棺の中には第99代神聖ブリタニア皇帝、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが眠っている。
C.C.「苦労したろ? ルルーシュの遺骸を守り続けるのは……」
ジェレミア「これも、我が忠誠の証だ、どうということはない」
C.C.「それでも、ゼロ・レクイエムの混乱の中でルルーシュの遺骸を確保するのは至難
の業だったろうに……ルルーシュに代わって礼を言わせてもらう」
ジェレミア「この御方の苦悩に比べれば、何程の事があろうか……礼など不要だ」
C.C.「……」
3 : ◆49.TJH/nk6 [saga]:2015/01/03(土) 16:37:56.37 ID:zLyUBGNuo
ジェレミア「一つ聞いてもよいだろうか?」
C.C.「何だ?」
ジェレミア「埋葬地をこの場所にしたのは分からないでもない……ルルーシュ様を埋葬し
たいなどという者は、ごく限られているからな……それに、ギアスに翻弄され
たこの御方を縁のあるこの遺跡に埋葬するのも、理解できる……」
C.C.「……」
ジェレミア「だが、埋葬を1カ月も待たせたのは何故だ?
私としては、早くこの御方に安らぎをもたらしてほしかったのだが……」
C.C.「確認したい事があったからな」
ジェレミア「それは?」
C.C.「もう済んだ事だ……ルルーシュは確かに死んだ、甦る事もない……後は、埋めて
やるだけだ」
ジェレミア「むぅ……」
4 : ◆49.TJH/nk6 [saga]:2015/01/03(土) 16:39:19.97 ID:zLyUBGNuo
C.C.「それじゃ、墓穴を掘るのをお願いするよ」
ジェレミア「うむ……KMFがあれば楽なのだが……」
C.C.「仕方あるまい、日本人はいまだKMFに心理的抵抗がある……KMFを運用する
など、ルルーシュの遺骸を運び込むより面倒かもしれんぞ?」
ジェレミア「それもそうだな……まあ、これも農作業の予行練習だと思ってやってみるさ」
C.C.「そういえば、田舎でオレンジ農家をやるんだって? ジェレミア、お前、余程そ
の呼び名が気に入ったのだな?」
ジェレミア「我が主より賜った忠義の名だ、忘れはしないさ」
C.C.「そうだったな……フフッ」
そう言ってC.C.が昔を懐かしむように笑った瞬間、突然遺跡が鳴動し始めた。
ジェレミア「な、何だ!?」
C.C.「バカな! 私は何も遺跡に干渉していないぞ!?」
ゴゴゴ……
5 : ◆49.TJH/nk6 [saga]:2015/01/03(土) 16:41:01.72 ID:zLyUBGNuo
遺跡の鳴動と共に棺の蓋が開き、ルルーシュの遺体がまるで何者かに持ち上げられる様に
宙に浮きはじめた。
ジェレミア「ル、ルルーシュ様!!」
C.C.「アーカーシャの剣が作動している……!?」
宙に浮いたルルーシュの遺体は、ゆっくりと遺跡の紋様に向かって吸い寄せられていく。
C.C.「い、いかん! ジェレミア! 止めろ!!」
ジェレミア「承知!!」
ジェレミアがルルーシュの身体を引き留めようと突進した時、その身体は目に見えない壁のような物に遮られた。
ガギンッ!!
ジェレミア「ぐあっ!!」
C.C.「まさか……Cの世界の意思……?」
6 : ◆49.TJH/nk6 [saga]:2015/01/03(土) 16:43:02.12 ID:zLyUBGNuo
ルルーシュの身体はもう半ば遺跡の扉に吸い込まれている。
C.C.「ま、待て! 何処へいく、ルルーシュ!?」
C.C.は必死にルルーシュの身体に取り縋る。
ジェレミア「ぐ……ギアスを持つ者しかこの先へは進めないというのか……!!」
ジェレミアが見えない壁を越えようとするが、何度試してみても跳ね返されるばかりだ。
C.C.「ルルーシュ!! お前は私の……!」
C.C.が何か言いかけた時、二人の身体は完全に遺跡の扉に吸い込まれた。
ジェレミア「ル、ルルーシュ様……」
ジェレミアがその場にへたり込んだ時、既に遺跡の鳴動はピタリと収まっていた。
7 : ◆49.TJH/nk6 [saga]:2015/01/03(土) 16:45:01.35 ID:zLyUBGNuo
~神根島?~
C.C.「……きろ! ……起きろ! ルルーシュ!!」
ルルーシュ「……C.C.……? ガハッ、ゴホッ!!」
目覚めると同時に、ルルーシュは肺から大量の血液を吐いた。
C.C.「起きたか……傷は塞がっていたが、肺に血が残ってたんだろう……」
ルルーシュ「何故……ガハッ! 俺が……生きて……ゴホッ!!」
C.C.「言いたい事は分かるが、とりあえず、全部吐くまで喋るな」
8 : ◆49.TJH/nk6 [saga]:2015/01/03(土) 16:47:02.90 ID:zLyUBGNuo
血を全部吐き終えて、一息ついたルルーシュはC.C.を質問攻めにした。
ルルーシュ「……それで、神根島で俺を埋葬しようとしたら遺跡が発動してここに飛ばされ
て、俺が生き返っていただと?」ゴホッゴホツ
C.C.「そうだ……正直、何が何だか分からん」
ルルーシュ「……シャルルのコードが知らぬ間に俺に移っていた、という可能性は?」
C.C.「その可能性を考えて、お前の遺体を1カ月の間保存して観察していたが、お前は
完全に死んでいた……念の為、そこらにある草でお前の指を切ってみたのだが
……」
ルルーシュ「ああ、これか……」
ルルーシュの小指からは血が滴っていた。
C.C.「傷がもう一度復元する様子もない……お前にはコードは移っていない」
ルルーシュ「……」
9 : ◆49.TJH/nk6 [saga]:2015/01/03(土) 16:49:02.41 ID:zLyUBGNuo
ルルーシュ「……俺の死後、世界はどうなった?」
C.C.「……概ね、お前の予測通りだ」
ルルーシュ「詳しく聞きたい」
C.C.「ブリタニアは合衆国へと姿を変え、ナナリーが初代大統領となった……スザク…
…いや、ゼロがその後見人となり、国際連邦への参加を協議している所だ」
ルルーシュ「日本は?」
C.C.「元黒の騎士団の扇要が首相となり、独立を果たした……ブリタニアや中華連邦と
の友好条約も調印された」
ルルーシュ「扇か……」
C.C.「……思う所があるか?」
ルルーシュ「まさか、俺はそれほど狭量じゃない、妥当な人選だと思っただけだ」
10 : ◆49.TJH/nk6 [saga]:2015/01/03(土) 16:51:02.81 ID:zLyUBGNuo
C.C.「この世の全てがお前を憎もうとも、私はお前を誇りに思う。
お前はナナリーの望む「優しい世界」を実現させたんだ」
ルルーシュ「フン……母親気取りか?」
C.C.「坊やは生き返っても口が悪いな……フフッ」
ルルーシュ「しかし、生き返ってもこの世に俺の居場所は無い……」
C.C.「……」
ルルーシュ「C.C.……もし良かったら、俺と二人で、何処か誰も知らない場所で……」
ルルーシュがそう言いかけた時、砲撃の炸裂音が鳴り響いた。
C.C.「!!」
ルルーシュ「戦闘だと!? 内戦地帯の国にでも飛ばされたのか、俺達は!?」
11 : ◆49.TJH/nk6 [saga]:2015/01/03(土) 16:53:08.97 ID:zLyUBGNuo
~海上~
長門「41センチ砲、一斉掃射だ!! てぇーっ!!」ドォン
赤城「敵殲滅……やっと沖ノ島を攻略できましたね……」
長門「良し!! 神通達水雷戦隊は残敵掃討と周辺警戒にあたれ!」
神通『了解です、長門さん!』
12 : ◆49.TJH/nk6 [saga]:2015/01/03(土) 16:55:01.47 ID:zLyUBGNuo
~沖ノ島~
ルルーシュ「バ、バカな……! あの護衛艦らしき艦に掲げられているのは……!」
C.C.「日ノ丸……」
13 : ◆49.TJH/nk6 [saga]:2015/01/03(土) 16:57:01.89 ID:zLyUBGNuo
次回予告
馬鹿な……! 日本は平和になった筈だ!
海上で暴れているのはテロリストか、それとも……。
いずれにせよ、俺は真実を見定めなければならない……。
ナナリーの望んだ「優しい世界」を守るためにも……!
その為なら……俺は……!!
次回「鹿屋基地」
←ブログ発展のため1クリックお願いします
2015年02月01日 19:16
- トップページへ戻る
- Home