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母という呪縛、娘という牢獄

最近読んで記憶に残った本が2冊あります。

1冊というか上下があるんですが、まずは重松清さんの「せんせい」。
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大学病院のロビーで会計を待っていたら、
長椅子の後ろから「先生」と声をかけられた。
病院には「先生」がたくさんいる。
自分のことだとは思わずに知らん顔して座っていたら、
今度は頭のすぐ後ろから「先生、先生」と呼ばれた。
男の声だった。若い大人の声でもあった。
「先生、よう、先生って・・・・・・」と男はもどかしそうに繰り返し、
舌打ちして、教え子

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教師を中心とした作品集、この本、むちゃくちゃ読みやすい!

なんてたって「大活字本シリーズ」、青字で書いた部分が1ページなんですよ。

現在全国で65歳以上の高齢者は1240万人にも及び、
弱視障害者は18万人、老人や弱視者に少しでも読みやすい本ということで、
この大活字本シリーズがあるそうです。

いやー、これはありがたい、でも1冊2800円、やっぱり図書館は必要です。

で、もう1冊が、ブログタイトルの「母という呪縛、娘という牢獄」。
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滋賀医科大医学部医学科を目指して9年間浪人した娘はついに医学科をあきらめ、
滋賀医科大医学部看護学科に進学しました。

そして2017年の夏には滋賀医科大学附属病院の看護師内定を得ていたにもかかわらず、
卒業間近の翌年2018年の1月に母を殺害し、両手、両足、頭部を切断、
体幹部を琵琶湖の南側の野洲川河川敷に捨てました。

司法担当記者だった齊藤彩さんは、彼女との面会、往復書簡、
裁判を通してその背景を明らかにしようとしています。

2018年に事件が報道されたとき、医者を目指して9年間の浪人生活とは、
すごいなーと思ったのですが、そこに娘の意思はありませんでした。

母娘の相克に迫った第一級のノンフィクション、
まさに「母という呪縛、娘という牢獄」でした。
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コメント

 こんばんは。
 重松氏の作品は、ドラマで「とんび」と「流星ワゴン」を観たのですが、そのせいか本は読んだことはありません。この「せんせい。」は短編集で、その中の「泣くな赤鬼」は映画化されていますね。近い内に図書館で借りて読んでみます。
 明日、「汝、星のごとく」の単行本が届きます。ポイントが300ポイント近く付いたので、楽天ブックで購入しました。なんせ、図書館では何十人もの予約らしいので、諦めました。以前「流浪の月」も購入していたので、本屋大賞の細やかなお祝いです。
 師匠はお仕事が一旦落ち着いて、さあ走るぞというタイミングですが、この梅雨の時期では畑までかショートライドぐらいしか走れませんね。早く初秋の爽やかな風が感じられる季節になって欲しいです!

チャリウォークさん、こんばんは。
「泣くな赤鬼」の映画は見ていませんが、偶然再会したかつての問題児だった教え子がガンで余命半年、最期に手を握り合う、たぶん感動的な映画に変貌するんでしょうね。😁
「汝、星のごとく」は妻は最後まで読んでいましたが、私は途中で挫折しました。
私的には、凪良ゆうさんの作品は「流浪の月」だけで十分かなって感じです。😬
まあ、人それぞれですからねー。🤔
ところで大活字本、むちゃくちゃ読みやすいですよ。😄

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