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激しく傅くコンセイユ

相変わらず海底二万里を読んでいる。ちょうど船内の酸欠状態から脱したところ
である。ハッチを開いて酸素を船内に取り入れることに成功し、甲板に上がった
3人(博物学者のアロナクス、その助手コンセイユ、銛打ちのネド)の会話内容は
2人に酸素を与えられて命を引き延ばしてもらったアロナクスの2人に対する感謝
とそれに対する2人のアロナクスに対する言い返しである。その中で助手コンセイユの
心情表現が興味深い。

コンセイユのアロナクスに対する傅きのレベルは言葉で表現できないほどに甚だしい。
彼はアロナクスの体の状態よりも自分の状態が上にいることが許せない。だから、
以前に、アロナクスが船から海に落下したときに彼も後を追って自ら落下したのだが、
それはその考えがあったからだ。

今回についてはアロナクスが酸素欠乏して気絶したときに、彼は自分の体の状態を
アロナクスよりも下げるために息をするのを止めてしまった。それを当然と思っていて、
さらに、その状況を後になってアロナクスに説明するにも当然のことを説明している
自分に恥ずかしくなってしまって言葉を詰まらせるのである。
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