牟田口は怒髪天を衝くの古語のように憤った。軍と師団の対立は激化し、更に師団内部に於ても柳田師団長と田中参謀長とが相反目し、いよいよ激しさを加えるばかりとなった。決戦進攻中である。内輪喧嘩をしている時ではない。師団の進撃を促すべく、軍参謀藤原岩市中佐が師団司令部に急行し、柳田を説き腰を上げさせようと努めた。柳田が腰を上げたのはそれから一週間後である。この時機の一週間は戦勢を支配する重大な一週間であった。
(43 43' 23)
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テーマ:このままで、いいのか日本 - ジャンル:政治・経済
- 2019/08/14(水) 10:18:18|
- 永遠の道 戸松登志子著
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