LOGPIECE(ワンピースブログ)〜シャボンディ諸島より配信中〜 尾田栄一郎「『ONE PIECE』はストーリーがまだまだあるので終われない」
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週刊少年ジャンプ展VOL.3 公式図録」収録の栄ちゃんのインタビューより。このインタビューは週刊少年ジャンプ2018年34号(ONE PIECE連載21周年記念号)に先行掲載されたもので、ジャンプ掲載分では4分の1程度がカットされていた模様です。カットされていた部分には栄ちゃんの師匠である和月伸宏先生のエピソードもありました。

ONE PIECE 尾田栄一郎 インタビュー

「いやあ、すばらしい。20歳そこそこにしては構成力がすばらしいと思います(笑)」

 『ONE PIECE』第1話が載ったジャンプを見ると、尾田の口からそんな冗談めかしたひとことが出た。実際、その完成度の高さに驚かされる。

「ボツを重ねられた上で描いたものだったのでね(笑)。いよいよ、というつもりで描いた海賊ネタだったし、読み切り版も人気があったんですが……連載が通るまでに、2回ボツにされています。連載できるかどうかの会議に出す時は3話分のネームを提出するんですが、2話目からアーロンやガイモンさんが登場するバージョンとか、いろんなパターンがあったんですよ。2回ボツになって、ようやく通った第1話でした。読み切り時代から、ボツはとにかくたくさんくらっていましたね」(中略)

新人時代の尾田が編集者から言われ続けたのが、「キャラクターがない」ということ。

「ストーリーはずっと研究していたんですよ。ストーリーがあって絵があれば漫画だと思っていたので、キャラクターがないと言われても意味がわからないんですよ。そこから葛藤が始まりましたね」

『ONE PIECE』に個性的なキャラクターがあんなにもたくさん出てくることを考えると、信じ難い話だ。

「今はあほみたいに(笑)たくさん作っていますが、コツをつかむまでは全然できなかった。キャラクターって、何か1つ事件が起きた時に『その人ならどうするか』ということで作れるんですよ。例えば、肉が降ってきたとして……食らいつくのがルフィでしょう?見ているのがナミ、敵かと思って斬るのがゾロ。これがキャラクターです。それをすべての場面で同じように再現できなければいけない。一度世に出たら、読者のほうがキャラクターをつかんでしまうので、僕がルフィらしく描いた上で、さらに読者を驚かせなきゃいけないんです。でも……今だから言えますが、最初のころはルフィのキャラクターですらつかみ切れていなかったんですよ。(かつて尾田がアシスタントをしていた)和月(伸宏)先生に相談したら『まだルフィは何か裏で考えてる』とか『お前の描くキャラクターは腹黒い』とか言われたんですよ。それって作家の計算が見えている、ということですよね。キャラクターが素直に動いていなかったのだと思います」(中略)

「僕は、責任感が強くないんです。もし『ONE PIECE』を終わらせる時が来たら、編集部から『もっと続けてくれ』と言われたところで、それを聞く気もないですしね。僕が終わるのは、僕の自由。まあ……終われないんですけどね。ストーリーがまだまだあるので」(中略)

漫画界を見渡して、こんなことも考えている。

「今、読者が選ぶ雑誌が多様化していって、同じ漫画をみんなが読むということが減りつつあるのは、ちょっと残念だなと思います。これは僕の実体験ですが、昔は『DRAGON BALL』を読んでいることを話したら、すぐに友達ができた。漫画には、そういう役割があると思っていて。特に僕らの子供時代は、ジャンプの役割は本当に大きかった。だから”たくさん売れる”ということには価値があるのだと思う。もっと共通の話題を持ってほしいという意味で、複数の雑誌が合わさって1つになってもいいんじゃないか?と思ったりもします。”アベンジャーズ”的にね(笑)」(中略)

ジャンプを背負っている意識はない、と言い切った尾田だが、話すほどにジャンプのナンバーワンらしい貫禄のようなものを感じ、本当に自負はないのか、重ねて聞いてしまう。

「本当に、その器じゃないんですよ。秋本先生が『こち亀』の連載をやめた時にね、編集部の皆さんにはっきり言ったんです。『僕はエースになるけど、キャプテンにはなれないから』って。秋本先生は、キャプテンなんです。毎週ジャンプを読んで、新人の漫画も知っていて、新年会で1人1人に『君の漫画はここがおもしろいね』って声をかけて回るんですよ。そんなすごいこと、僕にはできない。僕ができるのは、1番をとって、売り上げ的にジャンプを引っ張ること。エースとして、そこは任せて、と思っています」

様々なメディアに展開してきた『ONE PIECE』だが、歌舞伎そして海外ドラマと、ここへ来てまた新しい展開を見せている。

「ここから先は、前人未到というか前例がないことばかりになってくる。怖さもありますが、気楽でもあって。成功者がいると『あの人はうまくいったのに、何でおまえはうまくいかないんだ』と言われてしまうけど、誰も成功していないんだったら、転ぶのも自由ですから。新しいことは、どんどんやっていきたいですね。めちゃくちゃ楽しみです」

『創刊50周年記念 週刊少年ジャンプ展VOL.3 公式図録』掲載インタビューより抜粋


>(仮定)もし『ONE PIECE』を終わらせる時が来たら・・・

>まあ……終われないんですけどね。ストーリーがまだまだあるので
(仮定の否定)
||
能動的に『ONE PIECE』を終わらせる時は来ない
||
『ONE PIECE』を死ぬまでに描き終えることができるか分からない!?

 なん…だと…


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