イギリスのバンドスーパートランプ(Supertramp)が、NHKのヤング・ミュージック・ショーに出演したライブ映像。1976年5月に東京・渋谷のNHK101スタジオで収録されたもの。
[members]
Rick Davies(リード・ボーカル、キーボード、ハーモニカ)
Roger Hodgson(リード・ボーカル、ギター、キーボード、マリンバ)
John Anthony Helliwell(サックス、クラリネット)
Dougie Thomson (ベース)
Bob Siebenberg(ドラムス、パーカッション)
[setlist]
[setlist]
1 School
2 Bloody Well Right
3 Hide in your Shell
4 Poor Boy
5 Dreamer
6 Rudy
7 Lady
8 Crime of the Century
1979年発表のアルバム『Breakfast in America』で全米ビルボード・チャート第1位を獲得し、日本での人気も爆発する前の1976年に来日した時のステージです。NHKには先見の明があったのです。
3rdアルバム『Crime of the Century』(1974)で、広範な音楽性、プログレ的展開、緻密なアレンジ、見事な演奏、ポップなメロディーを高度に融合させていたスーパートランプ。すでに4枚目『Crisis? What Crisis?(危機への招待)』(1975)が出ていたにも関わらず、そこからは「Lady」一曲のみで、残りの「School」、「Bloddy Well Right」、「Hide in your Shell」、「Dreamer」、「Ludy」はすべて「Crime of the Century」からをいう、最新作を差し置いた(!?)選曲です。『Crime of the Century』好きとしては最高の流れ!
やはりリック・デイヴィスとロジャー・ホジソンの二人のリードボーカルが大きな魅力で、二人が交互にボーカルを取る構成になっています。加えてエレピやブラス楽器の効果的な使い方など、アンサンブルや曲構成の素晴らしさも光ります。音楽性の幅広さ、奥深さを実感。
また、ジャズやブルースの影響を受けたノリの良い曲は、その魅力がライブでは一層引き立ちますね。
そしてアルバム『Crime of the Century』で特に顕著だった、ポップさの奥に垣間見える叙情性と幻想性が、ここでも見事に再現されています。
音質・画質とも残念なものですが、上り調子のバンドの勢いが感じられる、基調で素晴らしいライブ記録と言えるでしょう。