県南囲碁リーグ戦に若きパワーを! 山形県三段位獲得戦覇者との対戦メモ報告
2017.12.11(21:16)
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サロン店内 (当店の古いブログより借用)
過日12月9日、山形市東原の「囲碁サロン那智」でプロの安藤和繁後援会、那智研究会、那智月例会の合同忘年会が行われました。そこで私、県南囲碁会事務局の平吹が久方ぶりに参加してまいりました。お店はゴウジャスな雰囲気が魅力です。20名ほどの参加者の間で安藤プロの指導碁と4回戦の月例対戦が組まれ、その後は忘年懇親会となりました。
月例対戦では私は研究会のメンバーである山大囲碁部の久保田夏輝五段と対戦しました。彼は11月の三段位獲得戦の優勝者です。幸いにして対戦運に恵まれ思い切ってぶつかることが出来ました。山大囲碁部は部員は6名程おられるようです。そこで早速皆さんの若いパワーを県南リーグ戦に頂戴すべく1月からの大会への参加をお願いしてみました。以下、久保田五段との対戦顛末をかいつまんでお知らせします。ハア~ やはり彼の技は鋭かった。
この絵柄は大相撲の2代目若乃花と元アメリカの外人力士高見山との勝負(写真をなぞる)です。
これをもとに解説しましょう。若乃花の得意技である鮮やかな上手投げが決まりました。この図のごとく久保田氏(若乃花)と私平吹(高見山)・先 の争いは黒頓死にて久保田五段の中押し勝ち。お互い良い布石を意識しながら中盤まではがっぷり四つ。その中で黒は先行イメージで押し切れるのではと楽観視してました。結果として敗れましたが敗因は私の足腰の弱さ、そこを久保田氏が一瞬のひらめきのもと見事な技につなげたというところでしょうか。総合的に久保田氏の方が格上でした。どうせ負けるならきれいに投げられた方が気持ちがいい・・・・は負け惜しみではない。
盤上ではこんな展開でした。上辺に白の勢力、右辺に黒の勢力があります。そこで先行する黒は最初は接触ラインに逆らうことなく左方へ勢力を拡大してゆこうと思いました(黒のA作戦)。この場合白も並行して左へ展開して行くことになります。このA作戦は無難であり勝てば大きな勝因に結びつきます。しかし白にとっても地は増えないが部分的な薄さも自然と消えてしまう安心があります。そこで迷った末黒は白の勢力破り(黒のB作戦)に切り替えました。これは黒の勢力から離れての行動なので根拠に乏しい嫌いがあります。一見すれば無理作戦に思えましたがスカッと勝ちたい思いが勝りました。数手までは読めてもその先はいつものなるようになれ式の甘ちゃんな天任せ。白も黒にギリギリふっ付いて来ます。そして中央でのチャンバラとなりました。勝負どころとなったこの場所で決定的な読みの差が出て大石が頓死という結末で終わりました。久保田氏の実力のほどを十分に感じ取ることが出来た一戦でした。若い方は棋理志向できれいな碁が多いような気がします。それはそれでよいのですが上段者はキャリアプラス癖技を持っています。カッコよく言えば芸も併せ持っているともいえます。こんなおじさんが県南囲碁リーグ戦にはいろいろおりますので山大囲碁部の皆さんどんどん打ちに来てください。お待ちしています。
12月11日 県南囲碁会事務局 平吹
山形県・県南囲碁リーグ戦
きりりと締まる寒気は頭脳勝負にはもってこい 12月白鷹大会
2017.12.08(20:57)
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ここは南陽市赤湯。私、県南囲碁会事務局の平吹が住む花見町という町区内でイルミネーションが施された。町内には堤がありその脇の大銀杏の木に掛けられたものだが、漆黒の闇に何とも言えないダブルの美しさが浮かび上がった。
この建物は南陽大会の会場となっているえくぼプラザ。ここにも鮮やかなイルミネーションが施された。年に1回のおめかし。
赤湯商店街通りは現在再開発が進行中であるが、ここもご多分に漏れず郊外の大型店に客足が奪われている。それでも夜ともなれば明かりが勢いを放ち、闇が余計なものを隠してしまうから一見ミニ銀座のような雰囲気が醸し出される。
いずれにしてもこの時期は寒さがきつい。ところがこの寒さが碁を極めるべく頭に汗する我らにはとてもいい環境なのだ。7、8月の頃を思い出してみよう。ボケーとしてとても打てるような気がしなかったではないか。てなことでキリリと締まる寒気のシャープさがいい頭脳展開を促したのではなかろうかと思われた白鷹大会のご紹介に入ります。
今年は11月から寒気団が強くここ白鷹地区も勢力下に入った。こんな中12月3日(日)に今年を締めくくる白鷹大会が荒砥コミュニティーセンターで開催された。
今回は皆さん条件が整わないことが多かったのだろう。参加者は30名とかなり限られた。
白鷹囲碁愛好会の高山・新会長がご挨拶。
今回は足の悪い方に向けてテーブルと椅子も用意された。和室の椅子対局に細やかな配慮がなされている。
Aリーグ
優勝 (中) 高橋六段 米沢 全勝 Aリーグで一番生き生きと打っておられる方でしょう。
準優勝 (左) 大滝五段 白鷹 白鷹の戦略爆撃機いよいよ本格参戦。そのまま飛んで行って世界の癌・北朝鮮もやっつけてもらいたい。
三位 (右) 橋本九段 南陽
Bリーグ
優勝 (中) 五十峯五段 白鷹 全勝 全勝という贅沢なご趣味をお持ちの様です。
準優勝 (右) 平吹五段 南陽 なんとなくわかったようでわからない、とらえどころのない3連続4勝をしたりして。やはり幽玄の世界が碁にはあるのだらう。
三位 (左) 斎藤四段 喜多方 今大会の結果次回から五段に昇格決定。地元でも昇段されました。
Cリーグ
優勝 (中) 村上三段 白鷹 元愛好会の会長さん。地元と長井で活発に打ってらっしゃる。
準優勝 (右) 大橋二段 長井 最近好調の波に乗っておられる。
三位 (左) 須貝三段 南陽
日の暮れるのは早く後片付けが終わると障子越しの明かりが一層明るい。日中は天気が良かったが夕刻より雨となり地面も光っていた。
会場から彼方に目をやると暗闇の中にまだ日の光がかすかに放たれていた。こんなに暗くても日没にはまだ早ことが分かります。この季節ならではの独特の気象なのです。
次回は年も変わって南陽の1月大会になります。それでは皆さん今年はいろいろお世話になりました。良い年をお迎えください。
12月8日 県南囲碁会事務局 平吹