歴史とは沈黙の中をひたすら過行くものなのか・・・・
乱世南北朝期、出羽の国天童の舞鶴山に山城が築かれ、北畠天童丸が最初の城主となった。しかしこの人物が実在したかどうかも含め実態はよくわかっていないという。
その後同じ南北朝期に足利氏流斯波氏一門の最上氏から最上頼直を養子に迎え、初めて天童氏を名乗った。
最上氏１１代当主 最上義光公 （画像は画像はウィキペディアより）
戦国時代末期には天童氏は村山地方北部に一大勢力を築き、１１代最上氏当主、最上義光と覇権を争った。
６月２１日 雲爺は今天童市の舞鶴山に来ています。舞鶴山には昔戦国武将の天童氏が山城を築きましたが、この城は東西１０００メートル、南北１２００メートルの範囲に及び県内最大級と言われています。鶴が羽を広げた形をしていて、ここから見ると左に東の尾根、中央に主格がある頂上部、右に中央郭がある西尾根があります。西尾根には人間将棋で有名な広い平場が設けられています。
案内看板では山城の様子が縄張り図で表示で示されています。北の方向は下になっています。ご覧のように中央の頂上部に主郭が置かれ、北に向かって東西に張り出した尾根に曲輪という戦いに備えた防御施設がおびただしい数で作られています。これほどまでの多重の曲輪群はこの城の特徴であり全国的にも貴重な山城とされています。
春の連休には中央郭が置かれたこの西の尾根で天童市の恒例行事である人間将棋が行われます。
中央郭から見た天童の街並み
天童氏は最上氏より養子に入った頼直が初めて天童氏を名乗り祖とされる（１３７５年）。以来１５８４年まで２０９年間天童氏の時代が続いた。天童頼直は自らの子らを東根・上山・鷹巣に配し勢力を拡大していった。その勢力は最上氏と並ぶようになった。
永正５年（１５０８年）伊達稙宗が上山に侵攻すると永正１１年（１５１４年）天童氏は最上氏とともに長谷堂城で伊達氏と争う。この戦いの結果、最上氏は伊達氏の傀儡となり、天童氏は村山地方北部に国人連合として最上八楯を形成する。しかしその後、伊達氏の内訌、天文の乱で最上氏は独立を果たし、最上義光の代になると父最上義守と対立して天正最上の乱が起こる。
人間将棋会場から見た頂上部です。ここに主郭が置かれました。撮影は昨年の秋で紅葉の盛りの時でした。
天正５年（１５７７年）義光が天童城を攻める。第一次攻撃。しかし天童氏は当時版図を村山地方北部のほぼ全域に広げていたほか、最上八楯（天童・野辺沢・飯田・尾花沢・楯岡・長瀞・六田・成生）佛向寺の援軍を得て奮戦した。このため和議成立後義光は八楯の解体をもくろみ、八楯の有力者野辺沢に対し懐柔策を用いて、嫡子に義光の娘・松尾姫を嫁がせることを条件に最上側に味方させた。
天正１０年（１５８４）義光が再度天童に侵攻。第二次攻撃。すでに八楯は最上氏に従っており天童城は落城した。当時の当主頼澄は陸奥国へと逃れた。これにより天童氏１１代２０９年の治世は幕を閉じた。 （解説はウィキペディアより）
頂上の主郭を目指して上ります。登り口では早速敵の攻撃を防ぐ二重三重の曲輪に出合えました。
赤、緑、黄の紅葉に巡り合えました。
頂上に鎮座する愛宕神社
ただいま補修工事中のようです。
天正１２年（１５８４年）山形城主の最上義光が天童城を攻略した後、本丸跡に社殿を建立した。江戸時代には末社４８社を数えたと伝えられている。
主郭部の紅葉
なんともきれいで京都の紅葉を見ているようでした。さすが紅葉の天童です。奥の盛り上がっているところは櫓台、その奥に愛宕神社が。
同紅葉
南側から下山
今回初めて舞鶴山に行きましたが正直今までは興味のない山でした。でも心境が変わってからは断然すごい山に変わりました。人間一生のうちに心変わりはするものですね。今回はすごい曲輪群を知ったので木の葉が落ちていることもありそれを見るチャンスはあったかもしれません。でも次回の楽しみにしておきます。
６月２７日
県南囲碁会事務局 平吹
囲碁
