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872: 修羅場家の日常 2006/10/29(日) 02:37:35 ID:O89NM9Ny

どこ書いていいかいまいちわからんかったので
ここで呟かせてくれ。辛気臭い話だ。

俺、高校んとき結構勉強も部活も頑張っててさ。

特に勉強はやればやっただけ点数伸びてくのが楽しくなって、
毎日遅くまでやってた。

そんなとき、ふと窓の外を見ると、
隣もまだ電気が点いてるんだ。

隣とそんな親交深いわけじゃないからさ、
家族構成なんかも知らなくて、俺は
「俺みたいな受験生が隣にもいるのかな」
と思って、負けられないなとまた頑張って勉強した。

んで念願の大学入れてさ。
二年生の夏だったかな。
実家に帰ってみたら、隣で葬式してたんだ。  






親に聞いてみたら、
隣は定年を迎えた夫婦が二人で住んでて、
その旦那さんが亡くなったらしい。

そうか、奥さんは辛いだろうなとか、
俺はそのくらいに考えてた。

すると母は
「隣の奥さんからあんたに伝言があるの」と
意外なことを言い出した。


873: 修羅場家の日常 2006/10/29(日) 02:48:44 ID:O89NM9Ny

なんでも、亡くなった旦那さんは、
定年後は勉強が好きだったらしく、
よき勉強部屋にこもって資格の勉強をしていたらしい。

そして、その勉強部屋は、
俺の部屋の真向かいだった。

「〇〇(俺)が夜遅くまで勉強してて、
部屋に明かりが点いてるのを見て
俺も頑張らなくちゃなって言ってたんだって。
あんたが〇〇大に入ったって言ったら、すごく喜んでた。
奥さんに、お祝いの言葉と、すごく御礼を言われたよ」

母から告げられた言葉に、
俺はびっくりして、
それから泣いた。

隣の旦那さんは少し気難しそうな人で
あまり口を聞いたことはなかった。

けれど、すごく、今更になって
ものすごく話したくなった。後悔した。

俺も、あなたに励まされていましたと伝えたかった。

お互いにばたばたしていたので焼香にも行けず、
いまだ俺は旦那さんと話は出来ていないが。

時々思い出しては、
向こうでも勉強してるだろうかと考えてたりする。

俺は今も遅くまで仕事してるけど、
思い出したように、
あの頃のライバルはまだ頑張ってるかって
覗いててくれるとうれしいと思う。

まあ、そんだけ。
思い出した。


874: 修羅場家の日常 2006/10/29(日) 03:05:07 ID:62ORxO7t

いい話や…


引用元: チラシの裏 五枚目