なご思い出話。長文スマソ。
自分の卒業した高校は、卒業式の時、
卒業生全員が白い手袋をする。
どうも創立以来、
伝統的にそうであるらしい。
で、私の代の時、
その手袋を家に忘れてしまった同級生がいたんだ。
全員が手袋してる中で、
一人だけ素手では超目立つ。
卒業式で、まさに最後の日だけに、
リベンジもきかない。
そいつを目立たせない為に、
全員手袋を外そうか?って話も出たけど、
白手袋を楽しみしてた子も結構いたし、
忘れた本人も伝統だからそれはやめてくれと言う。
忘れたやつは、
式に来ていた自分の両親に手袋を忘れたことを話し、
「馬鹿!」と怒られ、
結局「素手でいくよ」とあきらめて、
でもかなり凹んでいた。
しばらくして式の時間になったから、
卒業生は体育館に向かった。
体育館の外で列になって、入場が始まるのを待ってたら、
そのすぐ横の正門のところに、
ジャージ着た知らない男の人が、
ぜーぜー言いながら貼り付いてる。
で、門のスキマから白い手袋を振っている。
卒業生たちが気づいて、
「あれ誰?」とかザワザワし出したら、
手袋忘れたやつが、
ものすごい勢いで門のところに走ってって、
手袋を受け取った。
ジャージの人は、手袋を渡したら、
そのまま門を背に座り込んでしまった。
卒業生の入場が始まって、手袋忘れたやつは、
そのジャージの人に「サンキュー!」って叫んでた。
ジャージの人は、座ったままこっち向いて、
おう!って感じで手を上げてた。
545: 修羅場家の日常 2009/10/19(月) 03:51:37
後で聞いたら、
そのジャージの人は手袋忘れたやつの
お兄さんだった。
母親が電話で
「弟ピンチ、手袋持ってこい」
って連絡したみたいで、
家から駅、二駅電車乗って、
駅から学校までを、
全力で駆けてきたんだと。
うちの学校、最寄の駅から徒歩ニ十分で、
しかもほぼ全部上り坂なんだけどな。
そりゃ息も切れるだろと。
忘れたやつが本当にうれしそうで、
みんなもホッとしたし、
女子とか卒業式始まる前に
感動して目がうるんでるし、
ジャージ兄さんのおかげで、
本当に良い、なごむ卒業式になったよ。
上履き忘れた自分のために
朝自習中の静まりかえった教室の前の扉から
じーちゃんが上履き持って
入ってきた瞬間を思い出した
じーちゃんwww
落差が酷いwwww
( ゚д゜)←その瞬間の>>546
笑えばいいのかなごめばいいのか分からん流れw
引用元: あなたの心がなごむとき~第53章