14時下山開始。
いつの間にか30分も頂上を独占してしまった。
途中、立ち止まっては雪景色を写真に撮る。
平日の遅いスタートが功を奏したか、人が少なくて良かった。
というか、下山中誰も居なくなってしまった。
誰も見掛けない。
白銀の中に一人だけ。
ひょっとして、オレが頂上にいる間にどこかの国の秘密兵器で人類滅亡してしまったのではないかとか考える。
オレだけ生き残った理由を考える。
考えられるのは高度2,480mに居たことだ。
そうすると、2,480m以上に居た人は生き残っている可能性があるな。
探しに行かないと。
明日会社に行かなくていいな。
電気も水道も止まっちゃうだろうから、当分はスーパーのミネラルウォーターと缶詰で食いつなぐかとか考える。
ありえない世界を夢想するのも楽しい。
人工物も溢れかえる情報も無いここではオレは一匹の動物なのだ。
14時40分、坪庭に戻って来た。
スノーボーダー達が賑やかにウインタースポーツを楽しんでいた。
思わず誰彼構わずハグしたくなるが、たぶん通報されるので止めておいた。
アイゼンを外し、ロープウェイに乗り下山。
VOXYで雪山装備を一つづつ外し日常に戻って行く。
素晴らしい山行だった。
ラベル:登山