筋トレ入門者から「一種目だけ筋トレをやるとしたら、何?」と聞かれたら、私は迷わず「スクワット」と回答します。
(両足をそろえた普通のスクワット)
筋トレに基本三大種目(ベンチプレス、デッドリフト、スクワット)と言われるものがありますが、個人的意見を言わせてもらえば、普通の人(筋トレマニアでない人)にはスクワットだけで十分です。私自身、ベンチプレスもデッドリフトもやりません。
なぜスクワットだけで十分かと言えば、スクワットで鍛えられるような下肢の筋肉が人体全体の筋肉量の7割以上を占めているからです。たとえば大腿四頭筋は人体で最大の複合筋群、大殿筋は最大の単一筋です。下半身には大きな筋肉が集まっているのです。上半身を鍛えれば見た目は逆三角形のカッコいい身体になるかもしれませんが、筋肉量はさほど増えないものなのです。
筋肉量の多い下肢を鍛えるということは、代謝の能力を上げるということです。代謝の能力が上がれば、糖尿病や動脈硬化に代表されるようなメタボリックシンドロームを改善・予防することになるのです。
また、スクワットで鍛えられる大殿筋は、ヒトという動物が直立二足歩行するために発達したものです。腰痛やひざ痛の多くは、実は直立姿勢を保てないこと、即ち大殿筋の退化によって起こるのです。
(四足歩行するゴリラのお尻はペッタンコ。筋骨隆々な割に小さな大殿筋。)
さらに、ふくらはぎは「第二の心臓」として、脚に滞留した血液、リンパ液及び細胞間液を再び心臓に戻す役割を果たしています。足のむくみ、夜間頻尿、下肢静脈瘤、高血圧等は、実はふくらはぎの筋肉が弱くなっていることも一因なのです。スクワットをすれば、ふくらはぎもついでに鍛えることができます。
スクワットのやり方は、最初は自己流でよいでしょう。まずはやってみて、自分に合ったフォーム・回数等を模索していけばよいと思います。座ってばかりの事務仕事の合間にやったり、眠気覚ましとしてやったりするのもよいでしょう。
(「ランジ」という左右非対称スクワット。バリエーションは無限大。)
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