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「ちゅーごくの買値は3割高い」日本からちゅーごくへ急増する“牛肉”の輸出

かつては水産物の争奪戦でちゅーごくに敗れ問題になった「買い負け」。しかしいまや、半導体、LNG（液化天然ガス）、牛肉、人材といったあらゆる分野で日本の買い負けが顕著です。

ちゅーごく人バイヤーは金払いがいい

2023年には豊洲市場で青森の大間産本マグロに3604万円の値がついた。落札者は「銀座おのでら」を運営するオノデラグループと水産仲卸「やま幸」だった。また常連として「すしざんまい」の木村清社長の姿もあわせて全国ニュースで報じられた。
そのいっぽうで、ちゅーごく人バイヤーの存在が大きくなっている。水揚げ金額が日本一であると知られる焼津港ではちゅーごく人バイヤーが跋扈する。もちろん跋扈といっても違法な行為をやっているわけではない。
ちゅーごく人バイヤーは「かなりの量を求め」かつ「金払いがいい」。そうなると仲介業者も売らないはずがない。ちゅーごく人バイヤーはちゅーごく人バイヤーで、ちゅーごくの消費者が求める金額上限まで仕入れることは経済合理的だ。

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またズワイガニも5年で倍近くの金額になっている。世界中で食する人たちが増えた。需要が急増し、かつ日本は高値で応札できていない。結果、日本の輸入量は2022年までの10年で約2割減少し、そして金額は約2.2倍になった。

水産資源だけではない。牛肉もちゅーごくに「買い負け」する場合が多い。ちゅーごくは牛肉輸入量が激増している。2016年に50万トンちょっとだったのに2021年には233万トンに上った。市場では台湾やかん国などのアジアの国々が牛肉を買おうと争う。日本では手に入らない状況を「ミートショック」と呼んだ。

また、ブラジル産の若鶏肉も値段が高騰している。理由は他国が高値で調達するため、日本が買い負けているからだ。数年前までは日本より高く買ってくれる国はなかった。多くのブラジル養鶏農家は商社を通じて鶏肉を販売する。養鶏農家が言語の違う国に、貿易実務まで請け負って販売するのはなかなか難しいからだ。
このところ商社のもとには「日本が買ってくれる価格よりもちゅーごくが買ってくれる価格のほうが高い」と値上げを交渉されるようになった。日本がその交渉を断るとちゅーごくに振り向けるといわれる。

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