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カマタマーレ住谷社長辞任へ/経営責任を明確化

2013/04/12 09:55

 Jリーグ入会を目指すサッカーのカマタマーレ讃岐の住谷幸伸社長(58)が今月末に辞任し、後任に前社長の熊野実会長(65)が就く役員人事が内定したことが11日、分かった。任期を約1年残し、リーグ戦途中でのトップ交代。多額の債務を抱えるクラブの経営責任を明確化した上で体制を強化し、資金支援を表明している県や、地元企業の協力を受けやすい環境を整備するのが狙い。

 代表権のある会長には外部からカナック元社長の大西大介氏(71)=高松市=を招へいし、住谷社長は相談役に退く。人事は5月1日付。11日夜に開かれた定時株主総会で社長交代が報告され、大西氏の取締役就任を承認した。

 カマタマーレは、住谷氏が社長に就任した2011年、日本フットボールリーグ(JFL)に参入した。Jリーグ入りを目指し、入会基準の事業収入1億5千万円以上を目標に財政規模を拡大した半面、多額の赤字を計上。11年度決算で債務超過が約3500万円に上り、12年度は7千万円超に膨れ上がった。12年9月には債務解消を目的とした増資が目標額に届かず、J入会に必要なクラブライセンスの交付申請を取り下げた経緯がある。

 県は県内のチームで唯一、上位リーグに進む可能性があることから支援強化を決定している。13年度当初予算案に関連費3千万円を盛り込んだが、2月定例県議会経済委員会で岡輝人観光交流局長は「支援は組織、体制を整えてもらうことが大前提」としていた。

 トップ交代について、住谷社長は「県から赤字会社へ税金を使った支援を頂くにあたり、経営責任を取り、退任することを決めた」と理由を説明した。

 行政出身者の熊野氏は2度目の社長登板。08年社長に就き、JFL昇格を果たした11年から会長を務めており、県内自治体やJリーグに豊富な人脈を持つ。大西氏は長年、設備工事会社の経営トップを務めた経験があり、大所高所の立場から熊野氏を補佐する。

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