2023年09月02日

ジンジャーの朝 さよなら、わたしが愛した世界


2023.Aug.19
☆☆★★★
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冷戦時代に突入した1960年代のロンドン。ジンジャー(エル・ファニング)とローザ(アリス・イングラート)の2人は、同じ病院の隣のベッドで生まれ、幼なじみとしてずっと一緒に育ってきた。まだビートルズもヌーヴェルヴァーグもこの世にいない時代。彼女たちは学校をさぼって宗教、政治、ファッションについて語り合い、自分たちの親のように欲求不満な家庭生活を送ることだけはしたくないと考えていた。ヘアスタイルもファッションも、どこへ行くのも何をするのもいつも一緒。ヒッチハイクをして男の子と遊んだり、煙草を吸ってみたり、アルコールを試してみたりと、2人は少女から大人へ成長する青春時代を満喫していた。しかし、自由奔放なローザについていこうと、あれこれ試すジンジャーだったが、なかなかうまくいかない。やがて、1人で詩を書くようになるなど、2人の間には少しずつ溝が生じてきた。ラジオからは日々、核の脅威が報道され、T.Sエリオットを読んで反核の集会に参加するなど、世間並みに核に関心を抱くようになる2人。その一方、父親のいないローザは、思想家であるジンジャーの父ローランド(アレッサンドロ・ニヴォラ)の影響を受け、やがて、その気持ちは恋に変わって行く。それに加えて、反核運動への思いの違いから、2人の友情関係には亀裂が生じてゆく。そんな中、ローザがローランドと関係を持っていることを知ってしまうジンジャー。人生を楽しむため、自由奔放に生きる父親は大好きだったが、家族が崩壊する心配に加え、父親と関係を持っている相手が親友だという事実をどうしても受け入れられない。衝撃で我を忘れたジンジャーは、そのまま反核デモに参加したところ、逮捕されてしまう。精神科医は2人のマーク司祭(ティモシー・スポール、オリヴァー・プラット)とベラ(アネット・ベニング)に、ジンジャーは精神疾患を抱えていると言った。保釈されてもジンジャーの状況はどんどん悪化し、ついには「世界が終わってしまう」と錯乱状態に陥る。ジンジャーを落ち着かせるために皆集まるが、そこでローランドとローザの関係を母ナタリー(クリスティーナ・ヘンドリックス)が知ってしまう。

エル・ファニング、アネット・ベニングもの。冷戦下時代に突入した1960年代のロンドン。思春期に入った2人の少女の揺れ動く心情と、成長する様を描く。キューバ危機の最中、核で人類が壊滅することを極端に恐れるジンジャーだが、父と親友の恋、妊娠のおかげで、家族や友人といった身近な社会が崩壊してしまう。母の自殺未遂がきっかけで、真の意味で自立し前を向けるようになるのだな。そう言った揺れ動く心情をエルは良く演じている。最近はエルの映画出演を聞かないが、TVシリーズに出てるのか。
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ジンジャーの朝 さよなら、わたしが愛した世界レビューも参考に

現時点の愛を貫こうとするローランドに憤慨したナタリーは自殺を図ってしまう。ナタリーが入院した病院で、ジンジャーは詩を書きながら朝を迎える。

posted by どん at 18:46| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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