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FP技能士試験の試験実施期間は「FP協会」と「きんざい」の2つがあります。
実技試験ではそれぞれの問題が使用されますが、学科試験では同じ問題が出題されます。
同じ問題が出題されているはずの学科試験なのにもかかわらず合格率に差が出る理由について、今回は探っていくことにします。

 

 

⒈ 合格率が高い「FP協会」

FP技能士試験の学科試験は、FP協会ときんざいで共通です。
これは3級だけでなく2級でも同じことです。

そうなると、多少の誤差はあったとしても似たような合格率になるはず・・・
ところが、実際には「FP協会」の方が合格率が高い傾向にあります。

ここで直近2回分の学科試験の合格率を見てみましょう。

【2020/9】
・FP協会 3級 89.64% (2級 49.19%)
・きんざい 3級 69.28% (2級 33.10%)

【2020/1】
・FP協会 3級 85.34% (2級 41.86%)
・きんざい 3級 65.43% (2級 28.81%)

 

3級の試験ではどちらの回も20%くらいの差が出ています。
2級でも15%前後の差が出ていることがわかります。

ここまでの差が出ると「誤差」以外の理由もありそうです。

 

⒉ 団体受験が影響!?

FP協会ときんざいとで差が出る大きな理由は「団体受験」です。

金融機関に勤めている社員等が団体でFP技能士試験を受検することがあるそうで、きんざいで団体申込みをするようです。
一方で、FP協会では個人で受検する人がほとんどです。

団体での受検となると、モチベーションの問題が影響してきます。
自発的に学習して資格を取得するのと、仕事で役立つ資格だから受けさせられるのとでは、全然モチベーションが違ってきますよね。
全く受けるつもりがないにも関わらず、団体の申し込みをされて受検する、なんていう人もいるかもしれません。

また、仕事をしながらなので、学習の時間が作りにくい人が多いことも影響しているのかもしれません。
資格試験は専業受験生には敵わない側面もあったりします。

 

⒊ 市販テキストは「きんざい」用

学科試験は同じ問題ですが、実技試験ではFP協会ときんざいとで別々の問題です。
ということは、実技試験対策ではFP協会ときんざいとで対策の仕方が変わってきます。

この点について、一般的に売られている市販本は「きんざい」用になっています。
逆に、FP協会の実技試験に特化した市販本はほとんどありません。

ということは、FP協会で受検する場合、それなりの講座のようなものをとる必要があります。
多くの場合、通信講座などを利用するわけで、決して安くない費用を支払って学習することになります。
そういう「覚悟」のようなものを持って臨んでいるため、FP協会の方が合格率が高くなっているのかもしれません。

市販本がきんざい用ですので、独学で受検する場合には「きんざい」で受検する人が多いと思います。
私も独学で資格を取得したのですが、きんざいでした。
独学のやり方についてはまた別の記事で書く予定です。

 

⒋ 学習環境に応じて選択を!

こういう風に書くと、
「きんざいよりもFP協会の方がいい!」
と考える受験生もいるかもしれません。

ただ、これは結構危険な考え方で、実際には、自身の学習環境に応じて選択した方がいいです。

先ほども書いたように、講座等を使わずに市販本で独学する場合には「きんざい」の方が学習しやすいです。
一方で、講座を取っていたり、将来的にAFPやCFPを目指する場合には「FP協会」の方がいいです。

どちらにしろ、学科試験では同じ問題が使用されますので、それほど大きな違いはありません。
実技問題の過去問を先に確認した上で、どちらにするか判断するのもアリです。
あまり合格率に惑わされないように注意しましょう。

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