男性教諭が複数女性へわいせつ行為、懲戒免職「甘さあった」 報告怠った当時の校長「隠ぺいの自覚あった」 わいせつ、パワハラなど計5件の懲戒処分発表 鹿児島県教委

 2024/07/17 20:33
 鹿児島県教育委員会は17日、県内でわいせつな行為をしたとして、姶良・伊佐地区の県立学校の男性事務長(53)と大隅地区の中学校に勤務する男性教諭(48)を懲戒免職とした。このほか3件の懲戒処分も発表した。一連のわいせつ行為について、県教委は「被害者の人権に配慮すべき事情がある」と、詳細を明らかにしていない。

 男性事務長は2023年度中に行ったわいせつ行為を認め「被害者と親密になるうちに行為に及んでしまった」と話したという。

 男性教諭は今年と昨年、複数の被害者へのわいせつ行為があり、いずれも認めている。「この位ならという自分自身の甘さが出てしまった」と釈明したという。教諭は今年5月、県内で女性の体を触るなどしたとして不同意わいせつの疑いで県警に6月逮捕され、鹿児島地検は7月10日付で不起訴処分としていた。

 昨年のわいせつ事案発生時の勤務校校長で、現在は鹿児島地区の男性中学校長(58)は、事案を把握したにも関わらず自治体教委に報告しなかったとして減給1カ月(給料月額の10分の1)とした。校長は「隠蔽(いんぺい)の自覚はあった。(今年の)事案を引き起こす主な要因となった」と反省しているという。

 このほか、昨年5~12月に教諭2人、教育実習生1人へのパワーハラスメント行為があったとして大隅地区の県立学校の男性校長(60)を減給6カ月(給料月額の10分の1)。高圧的な指導や人格を否定するような発言をした。大島地区の中学校の男性教諭(57)は昨年12月、授業中に生徒の足を蹴ったとして戒告。

 本年度の懲戒処分は、今回を含め計9件に。県教委は17日、各校長が19日までに指導をするよう、市町村教委などへ緊急通知を出した。
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