神奈川県公立高校の合格後の入学手続き【2023年】
神奈川県、公立高校合格後の入学手続き
受検・入試に関しては塾でも学校でも、たくさんの細かな情報を公開してくれるのですが、高校合格後の入学手続きについては情報が少ない!
先輩ママさんの話(令和4年=2022年4月入学)を聞いておいてとても参考になったので、2023年神奈川県公立高校の入学手続き(令和5年=2023年4月入学)についてのメモを残しておきます。
ピンポイントの話題なので需要あるかわかりませんが、どなたかの参考になれば幸いです。
公立高校の入学手続きっていつ?
高校によって入学手続きのスケジュールが異なりますが、合格発表日直後の平日の数日間は、手続きでいろいろ動く必要があります。
本人は「受験終わった~」と開放感に浸っているかと思いますが、保護者は入学手続きが無事に完了するまで、もうしばらく気が抜けません。
今年は、早い高校で以下の感じでした。他校の場合でも入学手続き完了までは1~2日程度しか変わりませんので、いずれにしても最初の数日間が忙しくなります。
制服採寸が意外と早くに受付終了なのが盲点になりそうです。
2023年の公立高校入学手続きスケジュール例
-
2/28(火) 高校の合格発表(自宅からWEBで合否確認)
│
※この数日間にやる事が多い
│ - 3/3(金) 入学手続き(書類提出)
※高校によって異なります - 3/5(日) 制服採寸受付終了
※あまり猶予はないのでお早めに -
3/13(月) 入学者説明会(及び物販)
※この週で各学校でバラけて開催
※本人は中学校の制服着用
最初の数日間にやる事
- 合格発表日、受験番号別に日時指定で高校へ行き入学手続き書類の受け取り
- 入学金の支払い(金融窓口)※追記2・3参照
- 授業料・校納金口座振替依頼手続き(金融窓口)
- 各提出書類の記入(生徒の証明写真添付・保証人の自書/押印含む)
- 合格者番号別に日時指定で高校へ行き入学手続き
補足
- 指定日程・時間帯での手続きが難しい場合には高校事務局へご相談を。
- 生徒本人の証明写真(高校生徒証用)は受験時の写真を使える学校もありますが、別途撮影が必要な場合もあるので、サイズ・枚数ともに要確認。
- 端末購入については高校から正式な説明があるまでは情報収集までに留める事。同じ学校でも年度によって推奨スペックが変更される場合あり。※追記1参照
- 春休みの宿題がある高校は入学者説明会で渡され、提出は入学後。
- 高校によっては、別途追加ガイダンスなど高校訪問日あり。
- 卒業後も本人は中学校の制服を着て高校へ行く日(入学説明会)があるので、譲渡のためにクリーニングに出したり、捨ててしまったりしないように。
追記1 横浜市立高校は学校貸与に
2023年4月、全ての横浜市立高校では1人1台の端末が配備され、今年度(R5=2023年4月入学)の新入生より端末購入の必要がなくなりました。これは市立高校のみで、神奈川の県立高校は個人購入しています。
追記2 横浜市立高校はオンライン決済に
来年度の神奈川県公立高校入試からインターネット出願が導入されるのに合わせ、横浜市は市立高校の入学選考手数料や入学金をオンライン決済で納付できる仕組みを始める。
朝日新聞デジタル・2023年9月1日付掲載(2023年9月2日閲覧)
2024年度からの各手続き手順の変更にご注意ください。
追記3 公立高校の受検料/入学金はオンライン決済可
公立高校(県立/市立ともに)の受検料/入学金はオンラインで納めることができるようになります。(R6:志願のてびきに掲載 2023年11月18日閲覧)※志願のてびきは、各中学校から公立高校を受験する生徒へ配布されます。
締め切りが早くやる事が多い
高校の合格発表日当日からいろいろやる事があります。
朝、自宅からWEBで合否確認をして、合格していたら高校へ行き入学手続き書類一式を受け取り、帰りに中学へ寄って合格報告。昼食をはさみその後は制服採寸へ。夕方ごろ自宅に帰り提出期限の早い書類からどんどん記入。
翌日は窓口限定手続きのために金融機関へ行き、数日後の指定日時に高校へ行って入学手続き。というのがざっくりとした流れです。
合格発表日当日のながれについて「そこ詳しく!」という方は合わせてご覧ください。
2023年度、恐らく1番早いスケジュールパターンの公立高校で、ここまで合格発表日を含めて僅か3~4日。制服採寸以外は全て平日の手続きになりますし、とてもタイトなスケジュールです。※週末をはさみ3/6・7日あたりに入学手続きの高校もありました。
3月初旬は中学の卒業式もあるし、今年あたりからは親も式に出席できるので、兄弟姉妹のいるご家庭は調整が大変。直前になって、ここもお休みしたいとかお休みの変更したいとか言いづらいですよね。
合格後の入学説明会の日程を受験時に案内してくれる学校もあるようですが、我家は合格発表の日に今後の予定を知りました。
合格発表日まで手続きの時間が確定しない
2023年度、高校での各手続きの受付時間は合格者番号順(※入学手続き書類の中の『合格通知書』に記載されています)で決まっていて、こちらの都合の良い時間には行けませんでした。
合格者番号が分かるのは合格発表日当日。ギリギリまで時間が確定しないので、半休取得は午前/午後の選択が悩ましい所です。
手続きに行くのは親じゃないとダメ?
高校からの書類では「保護者が望ましい」とされている手続きもありましたが、書類不備さえなければ、本人では受付不可とは書かれていませんでしたし、特別難しい手続きではありません。
学校側から「保護者が行うこと」と限定されていなければ、本人でも手続きができるはずですので、心配であれば一度高校事務局へお問い合わせ下さい。
本人・保護者、誰が手続きに行くにしても、記入漏れのないようにしっかり確認を。
合格当日の書類受け取りは本人が1人で来ている(もしくは合格した同じ中学の友達と)生徒が多いように感じましたが、入学金の支払い(ATM不可・金融機関窓口)と入学手続き(高校への必要書類一式の提出)は保護者が多く、私は生徒本人は見かけませんでした。(まだ卒業式前で中学校に行っている時間帯という事もあります)
いずれも待ち時間は多少ありますが、トラブルがなければ手続き自体は5~10分程度で済むみます。
事前に準備できること
事前に準備できることがあれば、とにかく早めにやっておきましょう。
授業料・校納金の引き落とし口座の用意と印鑑確認
ゆうちょ銀行もしくはネット銀行しか口座を持っていない。という場合には高校が指定する金融機関として含まれていない場合もあるので、都銀・地銀などの新規口座開設が必要になります。授業料は横浜銀行指定という高校もあるので、横浜銀行の口座があると心強いです。
口座開設はWEBからの手続きが来店不要で便利ですが、キャッシュカードが手元に届くまで1~2週間程度となっています。特に通帳レス・印鑑レス口座の場合は、キャッシュカードが手元にないと支店・口座番号などが分かっていても振替依頼書を受け付けてもらいないのでお気を付けください。
…恥ずかしながら私の体験です。本人確認にキャッシュカードが必要なためNGと言われてしまいました。幸い書類は記入前でしたので、夫の口座からの引き落としとして翌日出直して手続きしました。
また、金融機関の届け出印間違いには十分ご注意を。これだと思うけど怪しい…という場合には候補全ての印鑑を手続き当日に持って行くか、事前に窓口で確認をしておきましょう。
保証人の依頼
保証人は親でよい場合もありますが、別世帯で一定の収入のある方などの条件がある高校もあります。早めに依頼できそうな方に話をしておくほうが安心です。
なお、書類は保証人自書(押印が必要な場合も)となっていたので、遠くに住む親戚の方に依頼すると書いてもらうのに行くのが大変です。その年度の入試スケジュール・高校の手続きスケジュールによっては、週末をはさまず書類提出の期限がくるパターンもあります。
就学支援金の申請にマイナンバーが必要です
年収約910万円以上の世帯は就学支援金制度の対象外(詳しい計算方法は公式サイトでご確認ください)ですが、申請には保護者全員分のマイナンバーカードか、マイナンバー(個人番号)が分かる書類などが必要です。
高等学校等就学支援金制度 公立(神奈川県)※返済不要
対象外もしくは申請しない場合は授業料の支払い(全日制=月額 9,900 円・年額 118,800 円、定時制=月額 2,700 円・年額 32,400 円)が発生します。
マイナンバーカードがあれば自宅でスマホからオンライン(e-Shien)で申請を行います。※申請書・ID/PWについては高校より配布。申請締め切り:3中旬。
もしカード取得がまだなのであれば、マイナンバーを使いますので、個人番号(マイナンバー)通知カードか、マイナンバーが記載された住民票の写しなどで早めに確認をしておきましょう。
高校入学者説明会(物販あり)にはキャリーケースで
高校からの案内では本人と保護者で来校の上、キャスター付きのバッグ(キャリーケース)など大きなバッグが推奨されており、こちらも合格者番号で受付開始時間が指定されていました。
会場の混雑具合にもよりますが、所要時間は約30~40分程度。配布される教科書/副教材セットの確認(1冊づつ配布一覧表と照らし合わせて)をしました。
あわせて、ジャージや体育館シューズなどのサイズ確認(試着)もできるので、本人がいたほうが安心です。我家もジャージはMサイズ(普段着は上:メンズM、下:メンズS)でいいかなと試着してみましたが、男女兼用デザインのためか思っていたより小さく、Lサイズの購入となりました。
会場にいた販売店スタッフの方のお話では「男の子だとLLあたりが多いですね(この高校のジャージの場合)」とおっしゃっていました。
仮にサイズが迷いなく分かっていても、帰りは10kg越えの教科書・副教材や箱入りの体育館シューズなどを持って帰ってくるので、1人で行くとつらいと思います。(ジャージ類に刺繍で名前が入る場合は後日受け取り)
我家は機内持ち込みサイズ(33L)を持って行きましたが、ギリギリ数冊入らなかったので、残りはリュックへ入れました。(我家実績の教科書類:高さ39cm・重量14kg越え)
学校・年度にもよりますが、事前に宅配の案内がなかった場合、校内に宅配ブースなどはないと思っておいた方が良いです。
また、撥水性のない薄手のナイロンや布バッグを持って行く方、当日雨の予報の場合は大きめのゴミ袋で濡れ対策を。
この日に体調不良などで行けない場合は、必要であれば高校へ欠席の連絡を入れ、後日各自で指定販売店(店舗限定)で期日までに購入することになります。
1人で行くことになりそうな場合
もし学校周辺にコンビニや郵便局があれば、そこで手続きをして自宅に送る事もできます。もしくは、保護者が1人で行くのでしたら自家用車で行って学校近隣のコインパーキングに入れるのも1案です。(とは言えそこまでは自力で運ぶ必要があります・高校に駐車場の用意はありません)
宅急便は、取扱店やコンビニから出すことはできますか?(ヤマト運輸)
制服はいつ仕上がるのか
納期は恐らくどこも大差ないと思いますが、我家の場合では4月初め(入学式が早い学校だと式の3日前)でした。
宅配サービス(有料)がある所もありますが、荷物の着日と入学式の日程を確認の上ご手配ください。(夏服受け取りは別途5月末)
同時期に膨大な数の同じような制服が仕上がるので、制服採寸受注店や宅配会社で「取り違え」が発生する可能性もゼロではありません。できれば店舗受け取り(中の制服がその場で確認できる)が安心です。そしてぜひ事前に一度着てみて下さい。
そういえば、去年(2022年)は制服納品が間にあわないというニュースも出ていましたね。
少しづつ緩和されているのかもしれませんが、今も完全解消はされていないように(ロシアのウクライナ進行などの影響による原材料の調達遅延・近年のコロナの影響をひきずる人材不足)思うので、業者さん達は大変です。
実際、制服ではなくジャージ(体操服)でしたが、注文は2枚だったのに4月に1枚だけ先納品で、もう1枚は後から…という学校(県立)もありました。
定期はいつから買えるのか
原則、新入生が高校の通学定期が買えるのは入学式の日に通学証明書(通学定期券購入兼用の生徒証など)をもらってからです。なので、早くても入学式の帰りに購入することになります。
その日から(実質は帰り分から)にするのか、翌日からにするのか、定期の購入期間と学校のスケジュールを考慮して購入しましょう。
部活に入るのであれば、週末や長期休暇の間も学校へ行くことが多いと思うので、そんなに細かく期間を考えなくても、十分元が取れるようになっています。
モバイルSuica/モバイルPASMOは並ばなくていい
2023年3月18日から、モバイルSuica/モバイルPASMOで中高生の通学定期が買えるようになりました。通学証明書(通学定期券購入兼用の生徒証など)を手元に用意してアプリからの予約購入となりますが、混雑する窓口に並ばなくても良いのは便利そうですね。
モバイルSuicaでの通学定期券の購入方法(モバイルSuica)
モバイルPASMO定期券(モバイルPASMO)
【追記】2024年4月から便利になります
2024 年春から、モバイルの PASMO の通学定期券がよりスピーディーに、より便利にお求めいただけます!(PDF)モバイルPASMO 2024年1月17日付プレスリリース
サービスが改善され、2024年4月からモバイルPASMOでも子供の通学定期代を親のクレジットカードで代理決済することが可能になります。詳細は公式にてご確認ください。
モバイルにするかカードにするか
最近はICカードでの通学定期券購入も、自宅でWEBやアプリから予約をして、定期券売り場に並ばず楽に購入する方法が用意されている交通機関もあります。
モバイルの場合、端末の紛失・故障、端末買い替え(移行)・バッテリー切れの場合の対応も知っておく必要がありますね。
子供がどこまで自分で管理できるか(カードなら定期そのものをなくさない。モバイルならスマホの紛失/置き忘れに気を付ける・バッテリー残量確認・緊急時に備えてモバイルバッテリーの持ち歩くなど)も重要です。
ICカードにするかモバイルにするか、ご家族で話し合って決めてください。我家のように、カードで購入してモバイルへ移行というパターンも可能です。
2023年4月、モバイルPASMOは発行遅延が発生
定期購入に関しては毎年同じような時期に混雑が予想されていますが、それに輪をかけて今年から中高生もモバイルPASMOがOKになったという事も関係しているのでしょうか?今年はモバイルPASMOでの新規通学定期購入に遅延が発生していました。
現在、通学定期券をお買い求め希望の申請が集中し、処理にお時間をいただいております。定期券の使用開始日の7日前にお申込みいただいても、ご希望の開始日までに受付ができない場合がございます。また、4月2日以降にお申込みをいただいているお客さまの一部につきましては、数日の遅延が発生しております。
【重要】通学定期券申請処理の遅延について ※モバイルPASMO 2023/04/03 付掲載より一部抜粋
※モバイルSuicaではトラブルは発生していなかったようです。(遅延のお知らせ未掲載)
モバイルPASMOを予定されている方は、直前にWEBサイトを確認したほうが良いかもしれません。
【追記】2023年9月 カードの在庫不足が続いています
カードの在庫不足が続いており、現在は無記名・記名PASMO(Suicaも同様)の販売が一時中止されています。
定期券をつければ新しくカードの発行が可能ですが、最寄りの定期売り場にカードの在庫がなく利用開始日までに入手できない場合は、モバイルの利用もご検討ください。
【追記】2024年9月 記名式に限りPASMOカードの販売が再開
約1年ほど発売中止されていましたが、記名式のみカードの発売が再開されます。(Suicaも同様) ※無記名式は販売中止継続です
最後に
県立・市立・各高校によって異なる内容もあると思います。
また同じ高校でもコロナ禍であった年度・もしくはそれ以前とも少し違う様なので、2024年度以降の方は状況が少し緩和された直近の内容としてご参考程度に。
以上、ざっくりとした内容でありますが、早めに情報収集・準備・行動を起こせば後で楽ですよ。
ついで情報になりますが、多くの学校が入学してすぐに新入生テスト(スタディサポートなど・中学全範囲・英国数の3教科)が行われます。※高校スタート時の学力を見るテストです。成績に含まれるかどうかは学校によります。
春休み中の高校からの宿題の量にもよりますが、入学説明会後は再び生活と勉強のリズムを整えておくほうが良いですね。
4月には新たな生活がスタートします。親も子も慣れるまでは落ち着きませんが、お互い頑張りましょう!