「生きる LIVING」 |  My Place

 My Place

 書いて作って育てる日常の備忘録

 1952年の黒澤明監督作品「生きる」の志村喬演じた渡辺課長と、

 2022年のオリヴァー・ハーマナス監督作品「LIVING」のビル・ナイ演じる

 ウィリアムズ課長。

 「仕事に追われる自分の人生にむなしさを感じている男が余命宣告を受ける」という同じ

 設定だが、お国柄と演出の違いでこんなにも余韻が違うのかと驚かされる。

 家族との関係、自分の仕事、残された短い時間における<生きがい>を、主人公の絶望や

 そこから這い上がる勇気を通して、「生きるとは?」と考えさせられる深い内容である。

 

 人は誰でもいずれは死ぬ。

 しかし、その時が来るまでは懸命に生きるべきであり、死の恐怖に真っ向に立ち向かうこと、

 それが人として生きることの尊厳であると学ばせてくれる作品であった。人生の悲哀以上に 

 「男の潔さ」が全場面に滲み出ている。

 

画像2黒澤明監督による『生きる』を、映画化もされた「日の名残り」などで知られるノーベル賞作家カズオ・イシグロの脚本でリメイク。

第2次世界大戦後のイギリス・ロンドンを舞台に、仕事一筋で生きてきた男性が死期を宣告されたことで、自らの人生を見つめ直す。

 監督はオリヴァー・ハーマナス。『パレードへようこそ』などのビル・ナイが主演を務め、『ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ』

 などのエイミー・ルー・ウッド、『パーティで女の子に話しかけるには』などのアレックス・シャープ、『聖なる証』などのトム・

 バークらが共演する。

 出典:シネマトゥデイ

  翻译: